「Distance」 ROUND TABLE featuring Nino
「Distance」(2008 ビクター)
ROUND TABLE featuring Nino

<members>
北川勝利:vocal・guitars・bass・tambourine・triangle・computer programming・chorus
伊藤利恵子:electric piano・organ
Nino:vocal・chorus
1.「Long Distance」 詞・曲・編:北川勝利
2.「恋をしてる」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・長谷泰宏
3.「Sayonara」 詞:北川勝利・伊藤利恵子 曲・編:北川勝利
4.「あたしだって同じこと思ってるよ」
詞・曲:伊藤利恵子 編:ROUND TABLE・桜井康史
5.「Sunny Day」 詞・曲・編:北川勝利
6.「時を超えて」 詞・曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
7.「眠れない夜」 詞:伊藤利恵子 曲・編:北川勝利
8.「茜色センチメンタル」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
9.「Oh! Yeah!! -New Year’s Mix-」
詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:ROUND TABLE
10.「普通の事」 詞・曲・編:北川勝利
11.「ナガレボシ」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
12.「横顔」 詞・曲:伊藤利恵子 編:ROUND TABLE・桜井康史
13.「宝物」 詞・曲・編:北川勝利
14.「Long Distance -reprise-」 曲・編:北川勝利
<support musician>
石成正人:guitars
今堀恒雄:guitars
奥田健介:guitars・electric piano
山之内俊夫:guitars
高井亮士:bass
千ヶ崎学:bass
渡辺等:wood bass
阿部耕作:drums
佐野康夫:drums
緑川直人:drums・chorus
宮田繁男:drums
末永華子:acoustic piano
中西康晴:acoustic piano
難波弘之:acoustic piano
中山努:Rhodes
三沢またろう:percussion
西村浩二:trumpet
村田陽一:trombone
山本拓夫:tenor sax・flute
八木のぶお:harmonica
金原千恵子ストリングス:strings
桑野聖ストリングス:strings
acane:computer programming
桜井康史:computer programming・strings arrangement
長谷泰宏:strings arrangement
produced by ROUND TABLE
mixing engineered by 薮原正史
recording engineered by 薮原正史・桜井直樹・小岩孝志・植月隆・猪子峡茂
● アニソンの枠を超えた美しいメロディが光る円熟味あふれる3rdアルバム
渋谷系と呼ばれた90年代メロディアス志向の洋楽エッセンス満載POPSの味わいを色濃く伝えるROUND TABLEが、よりピュアでわかりやすい究極のPOPSを目指して、甘く艶のある声質のヴォーカリストNinoを迎えたのがROUND TABLE featuring Ninoで、そのわかりやすさからアニメソングによく起用されています。もともとキャッチー過ぎるメロディに定評のあったROUND TABLEですが、1stアルバム「April」や2ndである名盤「Nino」とリリースしていく中ですっかり自信をつけたのか、3rdアルバムである本作では眩しすぎるほどのキラキラした爽やかPOPSに加えて、深みを感じさせる柔らかな作風に徐々にシフトしている印象が強い作品となっています。
キラ星のごとく名曲を取り揃えた前作「Nino」はアレンジもほどよく打ち込みが目立つような疾走感があり楽曲によってはどこか尖った印象もありましたが、本作ではやや抑え気味で落ち着いた生演奏中心のサウンドで持ち前のキラーメロディを引き立たせている感があります。このような印象が強いのは全編にわたってフィーチャーされている包み込むようなコーラスワークに要因があると思われます。そして楽曲を彩るドラマティックなストリングスは本作でも健在で、キャッチーでありながらやや単調なメロディに思える楽曲の盛り上げに一役買っています。手練の技巧派アーティストを迎えた演奏陣の仕事ぶりもあって、既にアニソンの枠など飛び越えた良質なPOPSアルバムと評してもよいほどの安定したクオリティを誇る作品としてPOPS好きであれば安心して楽しめる作品であることに間違いはありません。
<Favorite Songs>
・「恋をしてる」
珍しくアニメのタイアップなしでリリースされた渾身のシングル曲。どこまでも軽いリズムに乗ってピアノ&ストリングスが引っ張って行く爽やかPOPSで、特にストリングスが縦横無尽に動き回るアレンジは貫禄があります。サビは少し弱いもののコーラスが絡んだアウトロでのリピートがクセになります。
・「ナガレボシ」
スピード感のある曲調に浮遊感のあるシーケンスとストリングスが絡む本作におけるキラーソング。アニメのタイアップらしく隙のないキャッチーなサビが特徴で、激しく盛り上げるロックな演奏にストリングスが一段と映えています。
・「宝物」
ROUND TABLEお得意の夕焼けが見えるようなメロディラインに癒されるミディアムチューン。ピアノ、オルガン、コーラスという柔らかな生演奏で盛り上げる要素が満載で、楽曲の魅力と抜群の安定感を誇る演奏陣の実力を見せつけられるこれぞ良質の癒し楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (生演奏とコーラス中心の安定感抜群の音は既に熟練の域に)
・メロディ ★★★ (単調ながら1つの型を持つPOPSの贅を尽くしたフレーズ)
・リズム ★ (POPSの王道を貫くアナログで直球なリズムパターン)
・曲構成 ★ (相似した楽曲が並ぶため少し曲数が多く感じられるかも)
・個性 ★★ (前作のような輝きまではいかなくてもやはり良質な楽曲揃い)
総合評点: 7点
ROUND TABLE featuring Nino

<members>
北川勝利:vocal・guitars・bass・tambourine・triangle・computer programming・chorus
伊藤利恵子:electric piano・organ
Nino:vocal・chorus
1.「Long Distance」 詞・曲・編:北川勝利
2.「恋をしてる」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・長谷泰宏
3.「Sayonara」 詞:北川勝利・伊藤利恵子 曲・編:北川勝利
4.「あたしだって同じこと思ってるよ」
詞・曲:伊藤利恵子 編:ROUND TABLE・桜井康史
5.「Sunny Day」 詞・曲・編:北川勝利
6.「時を超えて」 詞・曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
7.「眠れない夜」 詞:伊藤利恵子 曲・編:北川勝利
8.「茜色センチメンタル」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
9.「Oh! Yeah!! -New Year’s Mix-」
詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:ROUND TABLE
10.「普通の事」 詞・曲・編:北川勝利
11.「ナガレボシ」 詞:伊藤利恵子 曲:北川勝利 編:北川勝利・桜井康史
12.「横顔」 詞・曲:伊藤利恵子 編:ROUND TABLE・桜井康史
13.「宝物」 詞・曲・編:北川勝利
14.「Long Distance -reprise-」 曲・編:北川勝利
<support musician>
石成正人:guitars
今堀恒雄:guitars
奥田健介:guitars・electric piano
山之内俊夫:guitars
高井亮士:bass
千ヶ崎学:bass
渡辺等:wood bass
阿部耕作:drums
佐野康夫:drums
緑川直人:drums・chorus
宮田繁男:drums
末永華子:acoustic piano
中西康晴:acoustic piano
難波弘之:acoustic piano
中山努:Rhodes
三沢またろう:percussion
西村浩二:trumpet
村田陽一:trombone
山本拓夫:tenor sax・flute
八木のぶお:harmonica
金原千恵子ストリングス:strings
桑野聖ストリングス:strings
acane:computer programming
桜井康史:computer programming・strings arrangement
長谷泰宏:strings arrangement
produced by ROUND TABLE
mixing engineered by 薮原正史
recording engineered by 薮原正史・桜井直樹・小岩孝志・植月隆・猪子峡茂
● アニソンの枠を超えた美しいメロディが光る円熟味あふれる3rdアルバム
渋谷系と呼ばれた90年代メロディアス志向の洋楽エッセンス満載POPSの味わいを色濃く伝えるROUND TABLEが、よりピュアでわかりやすい究極のPOPSを目指して、甘く艶のある声質のヴォーカリストNinoを迎えたのがROUND TABLE featuring Ninoで、そのわかりやすさからアニメソングによく起用されています。もともとキャッチー過ぎるメロディに定評のあったROUND TABLEですが、1stアルバム「April」や2ndである名盤「Nino」とリリースしていく中ですっかり自信をつけたのか、3rdアルバムである本作では眩しすぎるほどのキラキラした爽やかPOPSに加えて、深みを感じさせる柔らかな作風に徐々にシフトしている印象が強い作品となっています。
キラ星のごとく名曲を取り揃えた前作「Nino」はアレンジもほどよく打ち込みが目立つような疾走感があり楽曲によってはどこか尖った印象もありましたが、本作ではやや抑え気味で落ち着いた生演奏中心のサウンドで持ち前のキラーメロディを引き立たせている感があります。このような印象が強いのは全編にわたってフィーチャーされている包み込むようなコーラスワークに要因があると思われます。そして楽曲を彩るドラマティックなストリングスは本作でも健在で、キャッチーでありながらやや単調なメロディに思える楽曲の盛り上げに一役買っています。手練の技巧派アーティストを迎えた演奏陣の仕事ぶりもあって、既にアニソンの枠など飛び越えた良質なPOPSアルバムと評してもよいほどの安定したクオリティを誇る作品としてPOPS好きであれば安心して楽しめる作品であることに間違いはありません。
<Favorite Songs>
・「恋をしてる」
珍しくアニメのタイアップなしでリリースされた渾身のシングル曲。どこまでも軽いリズムに乗ってピアノ&ストリングスが引っ張って行く爽やかPOPSで、特にストリングスが縦横無尽に動き回るアレンジは貫禄があります。サビは少し弱いもののコーラスが絡んだアウトロでのリピートがクセになります。
・「ナガレボシ」
スピード感のある曲調に浮遊感のあるシーケンスとストリングスが絡む本作におけるキラーソング。アニメのタイアップらしく隙のないキャッチーなサビが特徴で、激しく盛り上げるロックな演奏にストリングスが一段と映えています。
・「宝物」
ROUND TABLEお得意の夕焼けが見えるようなメロディラインに癒されるミディアムチューン。ピアノ、オルガン、コーラスという柔らかな生演奏で盛り上げる要素が満載で、楽曲の魅力と抜群の安定感を誇る演奏陣の実力を見せつけられるこれぞ良質の癒し楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (生演奏とコーラス中心の安定感抜群の音は既に熟練の域に)
・メロディ ★★★ (単調ながら1つの型を持つPOPSの贅を尽くしたフレーズ)
・リズム ★ (POPSの王道を貫くアナログで直球なリズムパターン)
・曲構成 ★ (相似した楽曲が並ぶため少し曲数が多く感じられるかも)
・個性 ★★ (前作のような輝きまではいかなくてもやはり良質な楽曲揃い)
総合評点: 7点
![]() | Distance (2008/12/24) ROUND TABLE featuring Nino 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「写真にチュ〜」 ハイポジ
「写真にチュ〜」(1991 東芝EMI)
ハイポジ

<members>
もりばやしみほ:vocals・keyboards・piano・大太鼓・computer programming・samba-whistle・bongo・maracas・cymbal・kitchen percussion・KORG MS-20・clap・chorus
あらきなおみ:bass・tambourine・maracas・woodpecker・kitchen percussion・clap・chorus
近藤研二:guitars・12 strings guitar・banjo・agogo・ukulele・cabasa・cowbell・rhythm programming・sound effect・kitchen percussion・slide-pipe・clap・chorus
山口優:computer programming・keyboards・pianica・ukulele・guiro・bell・sample・trill・marimba・sound effect・kitchen percussion・clap・chorus
1.「写真にチュ〜」 詞・曲・編:もりばやしみほ
2.「さかさまの世界地図」 詞・曲・編:もりばやしみほ
3.「じのじの」 詞・曲・編:もりばやしみほ
4.「僕の言葉に訳せない」 詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優
5.「デンワDEデート」 詞・曲・編:もりばやしみほ
6.「ハラペコ星人来日」
詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優・近藤研二
7.「10F」 詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優・Mint-Lee
<support musician>
外山明:drums・cymbal・snare・clap・大太鼓・kitchen percussion
佐々木史郎:trumpet・flugel horn
西岡チョコレート:trumpet
増井朗人:trombone
村田陽一:trombone
菊地成孔:tenor sax・soprano sax
関島岳郎:tuba
西田ひろみ:violin
和田博己:clap
Mint-Lee:computer programming
松前公高:computer programming
produced by ハイポジ
mixing engineered by 土井章嗣・水谷勇紀・もりばやしみほ
recording engineered by 水谷勇紀・下川晴彦・福田豊光・山口優・もりばやしみほ
● ヘタウマ感覚のちんどんポップサウンド!変身前の幻のメジャーデビュー作
目まぐるしく音楽スタイルを変化させながら1990年代を駆け抜けたもりばやしみほが主宰するユニット、ハイポジ(hi-posi)はバンドブームに乗って80年代末から活動を開始、サエキけんぞうがプロデュースしたオムニバス「ハレはれナイト」や岸野雄一主宰の京浜兄弟社プロデュースのオムニバスへの参加など自由気ままな活動をアンダーグラウンドで行い、1991年メジャーデビューします。実質はもりばやしのソロユニットながらライブでは10人近い大所帯のバンド形式となるユニットで、メジャーデビューの際は厳選された4人編成のバンドとなっています。そんな彼女らのデビュー作が本作で、初期のマイペースで脱力感のある「ユルい」コミカルテイストのPOPSと、デビューの際に無理矢理設定されたとおぼしき無理矢理なヴィジュアルコンセプトで、ある方面において強烈なインパクトを残した作品となっています。
この時代のハイポジのサウンドは軽く緩いリズムと気怠いブラス、おもちゃ感覚で多彩な楽器を駆使して作り上げられたちんどん屋スタイルの珍しい楽園POPS。素っ頓狂で人を食ったような歌唱のもりばやしの個性も際立っていますが、なぜか宇宙人の設定となっている80年代後半のカルトながら重要な2人組テクノポップユニット、エキスポの山口優がまとめ上げるハイレベルな技術のアーティストに(それが打ち込みであっても)故意に稚拙な演奏を求めることによる独特の脱力的サウンドは、彼なくしては表現できない世界観と言ってよいでしょう。彼が参加する前は同じエキスポの相棒である松前公高も参加していたこともあり、同ユニットとの関係性が深く、エキスポとハイポジは相似形ユニットと言えるかもしれません。見た目がアレなので色モノバンドに見られがちで、バンドブーム全盛期であればもう少し瞬間最大風速を起こせたかもしれませんが、こうしたイメージは既に時期遅れに失した感があり、ほとんど話題にもならず一時期メジャー撤退を余儀なくされました。しかし、この撤退が後に功を奏し、ハイポジはその後もりばやしと近藤研二の2人組となり、色っぽくマニアックなおしゃれPOPSに180°方針を転換したサウンドで再デビュー、その後は渋谷系POPSを横目で見ながら独自の世界観を放ったユニットとして好盤を連発していくことになります。
<Favorite Songs>
・「さかさまの世界地図」
小太鼓とブラスセクションを中心としたマーチ調の楽曲。POPSアルバムでこういったタイプの楽曲は珍しいと思うのですが、途中の自由自在のスピードチェンジなどはメンバーである山口優のユニット「エキスポ」テイストがそこはかとなく感じられます。
・「ハラペコ星人来日」
当時の基本的なサウンドスタイルを踏襲する代表的楽曲。多彩な楽曲を取り入れた中華風味のおもちゃ箱サウンドと転調を繰り返す後半の盛り上がりは、能天気と思わせながらよく考えられた構成となっています。
・「10F」
京浜兄弟社の才気あふれるサウンドクリエイターMint-lee(船越みどり→現在は岡村みどり)のオーケストレーションアレンジが光る初期の名曲。独特の吹奏楽部っぽいアレンジ(ストリングスは打ち込み)と技術はある手練のミュージシャンによる「わざと」ヘタウマに演奏されたブラスセクションが絶妙にマッチして、大仰に盛り上げていきます。
<評点>
・サウンド ★★ (生楽器と機械をごちゃまぜにした多彩な音色が魅力)
・メロディ ★ (どこかで聴いたような浮遊感のあるメロディは個性なのか)
・リズム ★★ (故意にジャスト感をなくしたようなユルユルリズム)
・曲構成 ★ (バンドの紹介的な作品とはいえイメージが先走った感あり)
・個性 ★★★ (はっちゃけた外見に惑わされ正当な評価がされないのが残念)
総合評点: 7点
ハイポジ

<members>
もりばやしみほ:vocals・keyboards・piano・大太鼓・computer programming・samba-whistle・bongo・maracas・cymbal・kitchen percussion・KORG MS-20・clap・chorus
あらきなおみ:bass・tambourine・maracas・woodpecker・kitchen percussion・clap・chorus
近藤研二:guitars・12 strings guitar・banjo・agogo・ukulele・cabasa・cowbell・rhythm programming・sound effect・kitchen percussion・slide-pipe・clap・chorus
山口優:computer programming・keyboards・pianica・ukulele・guiro・bell・sample・trill・marimba・sound effect・kitchen percussion・clap・chorus
1.「写真にチュ〜」 詞・曲・編:もりばやしみほ
2.「さかさまの世界地図」 詞・曲・編:もりばやしみほ
3.「じのじの」 詞・曲・編:もりばやしみほ
4.「僕の言葉に訳せない」 詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優
5.「デンワDEデート」 詞・曲・編:もりばやしみほ
6.「ハラペコ星人来日」
詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優・近藤研二
7.「10F」 詞・曲:もりばやしみほ 編:もりばやしみほ・山口優・Mint-Lee
<support musician>
外山明:drums・cymbal・snare・clap・大太鼓・kitchen percussion
佐々木史郎:trumpet・flugel horn
西岡チョコレート:trumpet
増井朗人:trombone
村田陽一:trombone
菊地成孔:tenor sax・soprano sax
関島岳郎:tuba
西田ひろみ:violin
和田博己:clap
Mint-Lee:computer programming
松前公高:computer programming
produced by ハイポジ
mixing engineered by 土井章嗣・水谷勇紀・もりばやしみほ
recording engineered by 水谷勇紀・下川晴彦・福田豊光・山口優・もりばやしみほ
● ヘタウマ感覚のちんどんポップサウンド!変身前の幻のメジャーデビュー作
目まぐるしく音楽スタイルを変化させながら1990年代を駆け抜けたもりばやしみほが主宰するユニット、ハイポジ(hi-posi)はバンドブームに乗って80年代末から活動を開始、サエキけんぞうがプロデュースしたオムニバス「ハレはれナイト」や岸野雄一主宰の京浜兄弟社プロデュースのオムニバスへの参加など自由気ままな活動をアンダーグラウンドで行い、1991年メジャーデビューします。実質はもりばやしのソロユニットながらライブでは10人近い大所帯のバンド形式となるユニットで、メジャーデビューの際は厳選された4人編成のバンドとなっています。そんな彼女らのデビュー作が本作で、初期のマイペースで脱力感のある「ユルい」コミカルテイストのPOPSと、デビューの際に無理矢理設定されたとおぼしき無理矢理なヴィジュアルコンセプトで、ある方面において強烈なインパクトを残した作品となっています。
この時代のハイポジのサウンドは軽く緩いリズムと気怠いブラス、おもちゃ感覚で多彩な楽器を駆使して作り上げられたちんどん屋スタイルの珍しい楽園POPS。素っ頓狂で人を食ったような歌唱のもりばやしの個性も際立っていますが、なぜか宇宙人の設定となっている80年代後半のカルトながら重要な2人組テクノポップユニット、エキスポの山口優がまとめ上げるハイレベルな技術のアーティストに(それが打ち込みであっても)故意に稚拙な演奏を求めることによる独特の脱力的サウンドは、彼なくしては表現できない世界観と言ってよいでしょう。彼が参加する前は同じエキスポの相棒である松前公高も参加していたこともあり、同ユニットとの関係性が深く、エキスポとハイポジは相似形ユニットと言えるかもしれません。見た目がアレなので色モノバンドに見られがちで、バンドブーム全盛期であればもう少し瞬間最大風速を起こせたかもしれませんが、こうしたイメージは既に時期遅れに失した感があり、ほとんど話題にもならず一時期メジャー撤退を余儀なくされました。しかし、この撤退が後に功を奏し、ハイポジはその後もりばやしと近藤研二の2人組となり、色っぽくマニアックなおしゃれPOPSに180°方針を転換したサウンドで再デビュー、その後は渋谷系POPSを横目で見ながら独自の世界観を放ったユニットとして好盤を連発していくことになります。
<Favorite Songs>
・「さかさまの世界地図」
小太鼓とブラスセクションを中心としたマーチ調の楽曲。POPSアルバムでこういったタイプの楽曲は珍しいと思うのですが、途中の自由自在のスピードチェンジなどはメンバーである山口優のユニット「エキスポ」テイストがそこはかとなく感じられます。
・「ハラペコ星人来日」
当時の基本的なサウンドスタイルを踏襲する代表的楽曲。多彩な楽曲を取り入れた中華風味のおもちゃ箱サウンドと転調を繰り返す後半の盛り上がりは、能天気と思わせながらよく考えられた構成となっています。
・「10F」
京浜兄弟社の才気あふれるサウンドクリエイターMint-lee(船越みどり→現在は岡村みどり)のオーケストレーションアレンジが光る初期の名曲。独特の吹奏楽部っぽいアレンジ(ストリングスは打ち込み)と技術はある手練のミュージシャンによる「わざと」ヘタウマに演奏されたブラスセクションが絶妙にマッチして、大仰に盛り上げていきます。
<評点>
・サウンド ★★ (生楽器と機械をごちゃまぜにした多彩な音色が魅力)
・メロディ ★ (どこかで聴いたような浮遊感のあるメロディは個性なのか)
・リズム ★★ (故意にジャスト感をなくしたようなユルユルリズム)
・曲構成 ★ (バンドの紹介的な作品とはいえイメージが先走った感あり)
・個性 ★★★ (はっちゃけた外見に惑わされ正当な評価がされないのが残念)
総合評点: 7点
![]() | ハイポジ/写真にチュ~ (1991/05/31) 不明 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「スタジオ・ロマンチスト」 鈴木さえ子
「スタジオ・ロマンチスト」(1987 ミディ)
鈴木さえ子:vocal・all instruments l

1.「BLOW UP」 詞・曲・編:鈴木さえ子
2.「YOU'RE MY SPECIAL」 詞:大貫妙子 曲・編:鈴木さえ子
3.「SOMETHING IN THE AIR」 詞・曲:John Keene 編:Andy Partridge
4.「HAPPY FAMILIES」
詞:Andy Partridge(訳詞:鈴木慶一・鈴木さえ子) 曲・編:Andy Partridge
5.「I WISH IT COULD BE CHRISTMAS EVERYDAY IN THE U.K.」
詞・曲:鈴木さえ子 編:Andy Partridge
6.「TV DINNER」 詞:鈴木さえ子・鈴木慶一 曲・編:鈴木さえ子
7.「HAPPY END」 詞・曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
8.「FREAK IN」 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
9.「STUDIO ROMANTIC」 詞・曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
10.「DEAR WALT」 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
11.「ADVENTURE IN SOUTH PACIFIC」
詞:鈴木さえ子・鈴木慶一 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
<support musician>
Andy Partridge:guitars・KORG DDD-1・bass・percussion・backing vocals
David Rhodes:guitar solo
Richard Thompson:electric guitar
柴山和彦:guitars・slide guitar
白井良明:guitars
Alan Spenner:bass
Glenn Tommey:bass
奈良敏博:bass
渡辺等:fretless bass・electric upright bass・uklele・percussion・cello・mandocello・mandolin
石坪信哉:drums
Paul Carrack:synthesizer solo
小野雅司:percussion
福原まり:vibraphone
武川雅寛:trumpet・violin
矢口博康:sax・percussion
宇都宮明美:euphonium
Stuart Gordon:violin・viola
Kate Mead:cello
赤川新一:backing vocals・whistle
鈴木慶一:backing vocals・whistle
移川マサヨ:backing vocals
Virna Lindt:rap
小泉洋:sequencing
深沢順:sequencing
藤井丈司:sequencing
Dave Gregory:strings arrangement
produced by 鈴木さえ子
co-produced by Andy Partridge・鈴木慶一
mixing engineered by Glenn Tommey・赤川新一
recording engineered by 赤川新一・Glenn Tommey・Jules Bowen・Barry Clempson
● XTCの協力によりUKポップへの傾倒を隠せない自身初プロデュース作品
ロック印象派と呼ばれ、ポストニューウェーブを意識したヨーロピアン感覚あふれるガールPOPSを展開していた鈴木さえ子は、前作「緑の法則」まで3枚のアルバムを残してきました。これまでの作品は公私ともにパートナーであった鈴木慶一との共同プロデュースにより作り上げられてきましたが、4枚目のアルバムとなる本作では初めて鈴木さえ子自身がイニシアチブをとり、さらにロンドンレコーディングを敢行、一段とゴージャスになったサウンドを聴かせてくれます。共同プロデュースには鈴木慶一のほかにXTCのAndy Partridge(!)が参加し、さらに多数の豪華なサポートミュージシャンに支えられた作品であり、前作までの作風を継承しつつ、その経験を生かして海外ミュージシャンと渡り合った意欲作と言えるでしょう。
これまでもUK POPSへの影響が強く感じられた作風の彼女の作品でしたが、UK POPSの雄であるXTCのAndy Partridgeが関わることにより、そのUK風味は一段と強くなり「HAPPY FAMILIES」や「TV DINNER」のようなヨーロッパ的なおもちゃ箱をひっくり返したようなサウンドの楽曲が並んでいます。以前から定評があり彼女の音楽性の代名詞でもある不思議なインスト楽曲も一段と迫力を増し、それが本作のクオリティを支えているとも言えます。また「I WISH IT COULD BE CHRISTMAS EVERYDAY」や「HAPPY END」といった過去にリリースした代表曲も本作用にリアレンジされ、マシナリー感覚が露出していたオリジナルよりも幾分シンプルに抑えられ柔らかいサウンドにリメイクされています。そんな中やはり最も本作において魅力的なのはサポート陣の安定感のある演奏と彼らの演奏を十二分に引き出している鈴木さえ子の洋楽アーティストと見まがうような作曲センスです。次作の同名映画のサントラ「ノー・ライフキング」のリリース後長い沈黙に入った彼女ですが、近年静かに復活、ケロロ軍曹のサントラやシネマの再結成アルバムなどで変わらないポップセンスを披露しています。
<Favorite Songs>
・「YOU'RE MY SPECIAL」
彼女には珍しくストレートなガールポップに仕上げられたキャッチーな楽曲。リバーブがかったドリーミーな音像でぼやかしながらメルヘン世界を構築し、間奏のシンセソロはエレクトーンっぽくこれまた彼女の楽曲としては斬新な味わいです。
・「HAPPY END」
一発ヒットを狙ったかのようなポップ性満載の、本作から先行リリースされた12インチシングルのアルバムバージョン。サンプラーによる派手なブラスセクションと一世一代のキャッチーなサビが印象的な楽曲は、派手さを幾分シンプルに抑えたUKスタイルにリメイクされています。
・「FREAK IN」
1stアルバムの名曲「フィラデルフィア」の流れを汲む器楽演奏的インスト。そのアレンジと演奏の充実ぶりは彼女の楽曲の集大成にふさわしいクオリティのものです。目まぐるしく変化していく冒険絵巻のような展開は熱いものがあります。
<評点>
・サウンド ★★ (音の素材を惜しげもなく使用したシンプルかつ深い音)
・メロディ ★★ (歌モノのフレーズを最小限にとどめるような楽曲も多い)
・リズム ★★ (ドラマーである彼女らしくリズムにはこだわりを感じる)
・曲構成 ★ (XTCに全面的にプロデュースしてもらう徹底さがほしい)
・個性 ★ (サポートの豪華さからするともう少しアピール度不足か)
総合評点: 6点
鈴木さえ子:vocal・all instruments l

1.「BLOW UP」 詞・曲・編:鈴木さえ子
2.「YOU'RE MY SPECIAL」 詞:大貫妙子 曲・編:鈴木さえ子
3.「SOMETHING IN THE AIR」 詞・曲:John Keene 編:Andy Partridge
4.「HAPPY FAMILIES」
詞:Andy Partridge(訳詞:鈴木慶一・鈴木さえ子) 曲・編:Andy Partridge
5.「I WISH IT COULD BE CHRISTMAS EVERYDAY IN THE U.K.」
詞・曲:鈴木さえ子 編:Andy Partridge
6.「TV DINNER」 詞:鈴木さえ子・鈴木慶一 曲・編:鈴木さえ子
7.「HAPPY END」 詞・曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
8.「FREAK IN」 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
9.「STUDIO ROMANTIC」 詞・曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
10.「DEAR WALT」 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
11.「ADVENTURE IN SOUTH PACIFIC」
詞:鈴木さえ子・鈴木慶一 曲:鈴木さえ子 編:PSYCHO PERCHIES
<support musician>
Andy Partridge:guitars・KORG DDD-1・bass・percussion・backing vocals
David Rhodes:guitar solo
Richard Thompson:electric guitar
柴山和彦:guitars・slide guitar
白井良明:guitars
Alan Spenner:bass
Glenn Tommey:bass
奈良敏博:bass
渡辺等:fretless bass・electric upright bass・uklele・percussion・cello・mandocello・mandolin
石坪信哉:drums
Paul Carrack:synthesizer solo
小野雅司:percussion
福原まり:vibraphone
武川雅寛:trumpet・violin
矢口博康:sax・percussion
宇都宮明美:euphonium
Stuart Gordon:violin・viola
Kate Mead:cello
赤川新一:backing vocals・whistle
鈴木慶一:backing vocals・whistle
移川マサヨ:backing vocals
Virna Lindt:rap
小泉洋:sequencing
深沢順:sequencing
藤井丈司:sequencing
Dave Gregory:strings arrangement
produced by 鈴木さえ子
co-produced by Andy Partridge・鈴木慶一
mixing engineered by Glenn Tommey・赤川新一
recording engineered by 赤川新一・Glenn Tommey・Jules Bowen・Barry Clempson
● XTCの協力によりUKポップへの傾倒を隠せない自身初プロデュース作品
ロック印象派と呼ばれ、ポストニューウェーブを意識したヨーロピアン感覚あふれるガールPOPSを展開していた鈴木さえ子は、前作「緑の法則」まで3枚のアルバムを残してきました。これまでの作品は公私ともにパートナーであった鈴木慶一との共同プロデュースにより作り上げられてきましたが、4枚目のアルバムとなる本作では初めて鈴木さえ子自身がイニシアチブをとり、さらにロンドンレコーディングを敢行、一段とゴージャスになったサウンドを聴かせてくれます。共同プロデュースには鈴木慶一のほかにXTCのAndy Partridge(!)が参加し、さらに多数の豪華なサポートミュージシャンに支えられた作品であり、前作までの作風を継承しつつ、その経験を生かして海外ミュージシャンと渡り合った意欲作と言えるでしょう。
これまでもUK POPSへの影響が強く感じられた作風の彼女の作品でしたが、UK POPSの雄であるXTCのAndy Partridgeが関わることにより、そのUK風味は一段と強くなり「HAPPY FAMILIES」や「TV DINNER」のようなヨーロッパ的なおもちゃ箱をひっくり返したようなサウンドの楽曲が並んでいます。以前から定評があり彼女の音楽性の代名詞でもある不思議なインスト楽曲も一段と迫力を増し、それが本作のクオリティを支えているとも言えます。また「I WISH IT COULD BE CHRISTMAS EVERYDAY」や「HAPPY END」といった過去にリリースした代表曲も本作用にリアレンジされ、マシナリー感覚が露出していたオリジナルよりも幾分シンプルに抑えられ柔らかいサウンドにリメイクされています。そんな中やはり最も本作において魅力的なのはサポート陣の安定感のある演奏と彼らの演奏を十二分に引き出している鈴木さえ子の洋楽アーティストと見まがうような作曲センスです。次作の同名映画のサントラ「ノー・ライフキング」のリリース後長い沈黙に入った彼女ですが、近年静かに復活、ケロロ軍曹のサントラやシネマの再結成アルバムなどで変わらないポップセンスを披露しています。
<Favorite Songs>
・「YOU'RE MY SPECIAL」
彼女には珍しくストレートなガールポップに仕上げられたキャッチーな楽曲。リバーブがかったドリーミーな音像でぼやかしながらメルヘン世界を構築し、間奏のシンセソロはエレクトーンっぽくこれまた彼女の楽曲としては斬新な味わいです。
・「HAPPY END」
一発ヒットを狙ったかのようなポップ性満載の、本作から先行リリースされた12インチシングルのアルバムバージョン。サンプラーによる派手なブラスセクションと一世一代のキャッチーなサビが印象的な楽曲は、派手さを幾分シンプルに抑えたUKスタイルにリメイクされています。
・「FREAK IN」
1stアルバムの名曲「フィラデルフィア」の流れを汲む器楽演奏的インスト。そのアレンジと演奏の充実ぶりは彼女の楽曲の集大成にふさわしいクオリティのものです。目まぐるしく変化していく冒険絵巻のような展開は熱いものがあります。
<評点>
・サウンド ★★ (音の素材を惜しげもなく使用したシンプルかつ深い音)
・メロディ ★★ (歌モノのフレーズを最小限にとどめるような楽曲も多い)
・リズム ★★ (ドラマーである彼女らしくリズムにはこだわりを感じる)
・曲構成 ★ (XTCに全面的にプロデュースしてもらう徹底さがほしい)
・個性 ★ (サポートの豪華さからするともう少しアピール度不足か)
総合評点: 6点
![]() | STUDIO ROMANTIC スタジオ・ロマンチスト (1990/09/21) 鈴木さえ子アンディ・パートリッジ 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「THAT'S LIFE」 GANGWAY
「THAT'S LIFE」(1997 BMG)
GANGWAY

<members>
Henrik Balling:guitar・banjo・keyboards・computer programming
Allan Jensen:vocals
Torben Johansen:keyboards・computer programming
1.「COME BACK AS A DOG」 Henrik Balling
2.「NOTHING'S THE MATTER」 Henrik Balling
3.「WHY DO I MISS YOU」 Henrik Balling
4.「BELGIAN LOVERS」 Henrik Balling
5.「I COULD BE WRONG」 Henrik Balling
6.「YOU WILL SAY」 Torben Johansen
7.「STEADY INCOME (birthday mix)」 Henrik Balling
8.「APRIL FOOL」 Allan Jensen
9.「SHE KEEPS TELLING JOKES」 Henrik Balling
10.「NEVER TURN」 Torben Johansen
11.「THINK OF SPAIN」 Henrik Balling
12.「THAT'S LIFE」 Henrik Balling
<support musician>
Andy Newmark:drums
Kasper Winding:keyboards・computer programming・live drums
Ingmar Brantelid:cello
Lennart Ginman:double bass
Lester Noel:backing vocals
Simone Bendix:voice
Stephanie Le Tessier:voice
Carrie Grant:Gospel Choir
David Grant:Gospel Choir
Jennifer Brandstrom:Gospel Choir
Natasha Andrews:Gospel Choir
Nathan Prime:Gospel Choir
Sandra Bensberg:Gospel Choir
Tony Walters:Gospel Choir
Zavier Barnett:Gospel Choir
produced by Kasper Winding
mixing engineered by Henrik Lund・Kasper Winding・Lars Nissen
recording engineered by Jon Pendleton・Niels Erik Lund・Martin Karaoglan
● 強烈なジャケとは裏腹に落ち着きのあるポップなメロディでユニットのラストを飾った名盤
90年代に入ってエレポップ化してから「The Quiet Boy Ate The Whole Cake」「Happy Ever After」「Optimism」と積極的に打ち込みを使用しながら持ち前のメロディアスなPOPSで魅了してきたGangwayは、その集大成となる本作をもって解散となりました。初期のネオアコ路線から後期のエレポップ路線への転換は古くからのファンの間で物議を醸し、特にネオアコ路線を信奉していたファンからはエレポップ的手法は好意的には受け入れられない傾向にありました。しかし彼らの根幹である美しいメロディは不変であり、それはエレポップからネオアコへの原点回帰という触れ込みであった本作においても証明されています。ただし実質は完全にネオアコ路線には当然のように戻るはずはなく、打ち込みサウンドを抑え気味にして比較的内省的な落ち着いた楽曲が多く並べられています。
実際作品を通して聴いてみるとネオアコ回帰とは到底思えないほど打ち込みはしっかり利用されています。しかし前作までのようにシーケンスが主張し過ぎることはなく、あくまで影を支えることに徹している感があります。ミディアムチューンの楽曲が多いだけあってサウンドもストリングスやギターを効果的に使いながらどちらかといえば地味な印象。しかしそれもこれも本作の人生を達観したような歌詞の世界観による部分が多いと思われます。Gangwayと同じ系統のグループにPrefab Sproutが挙げられますが、彼らも作品を残すにつれて世の中を達観したような(宗教的ですらある)楽曲を生み出しました。Gangwayも彼らと似た雰囲気を感じさせ、(ジャケもシュールですが)人生の機微をPOPSに仕立てていく、ある境地に達していたことがわかる仕上がりになっています。彼らのラストアルバムとなった本作ですが、このような境地に立てた達成感から解散へと気持ちが向かっていったように個人的には感じられるのです。
<Favorite Songs>
・「COME BACK AS A DOG」
「犬になって帰ってくる」というタイトルから察するとおり哲学的な印象すら感じさせるミディアムチューン。この楽曲はサビのフレーズが素晴らしく、後半もゴスペルチックなコーラスで盛り上げる部分などここに来て新境地を見せています。
・「NEVER TURN」
打ち込みのノイジーなリズムが渋いマイナーチューン。前作までのエレポップ路線を継承しており、エフェクティブなヴォーカルも味があります。彼らがネオアコに決して戻っていない理由がこの楽曲(特にリズムトラック)にはあります。
・「THAT'S LIFE」
不穏なイントロから始まる本作のコンセプトを如実にあらわす渾身のバラード。ゆったりと淡々とそして陰鬱なヴォーカルから一転として荘厳なストリングスで壮大に盛り上げる構成が感動を呼びます。まさにラストアルバムの最後を飾るにふさわしいでしょう。
<評点>
・サウンド ★ (打ち込み度も引っ込んで落ち着き過ぎて目新しさはない)
・メロディ ★★★ (聴かせる楽曲が多くメロに気を使っていることは理解できる)
・リズム ★★ (原点回帰といいながら打ち込み度の高いリズムにこだわりも)
・曲構成 ★★★ (最初と最後の楽曲が見事に締めておりトータル的に良作に)
・個性 ★★ (これまでの活動の集大成であり彼らの典型的な作品となった)
総合評点: 7点
GANGWAY

<members>
Henrik Balling:guitar・banjo・keyboards・computer programming
Allan Jensen:vocals
Torben Johansen:keyboards・computer programming
1.「COME BACK AS A DOG」 Henrik Balling
2.「NOTHING'S THE MATTER」 Henrik Balling
3.「WHY DO I MISS YOU」 Henrik Balling
4.「BELGIAN LOVERS」 Henrik Balling
5.「I COULD BE WRONG」 Henrik Balling
6.「YOU WILL SAY」 Torben Johansen
7.「STEADY INCOME (birthday mix)」 Henrik Balling
8.「APRIL FOOL」 Allan Jensen
9.「SHE KEEPS TELLING JOKES」 Henrik Balling
10.「NEVER TURN」 Torben Johansen
11.「THINK OF SPAIN」 Henrik Balling
12.「THAT'S LIFE」 Henrik Balling
<support musician>
Andy Newmark:drums
Kasper Winding:keyboards・computer programming・live drums
Ingmar Brantelid:cello
Lennart Ginman:double bass
Lester Noel:backing vocals
Simone Bendix:voice
Stephanie Le Tessier:voice
Carrie Grant:Gospel Choir
David Grant:Gospel Choir
Jennifer Brandstrom:Gospel Choir
Natasha Andrews:Gospel Choir
Nathan Prime:Gospel Choir
Sandra Bensberg:Gospel Choir
Tony Walters:Gospel Choir
Zavier Barnett:Gospel Choir
produced by Kasper Winding
mixing engineered by Henrik Lund・Kasper Winding・Lars Nissen
recording engineered by Jon Pendleton・Niels Erik Lund・Martin Karaoglan
● 強烈なジャケとは裏腹に落ち着きのあるポップなメロディでユニットのラストを飾った名盤
90年代に入ってエレポップ化してから「The Quiet Boy Ate The Whole Cake」「Happy Ever After」「Optimism」と積極的に打ち込みを使用しながら持ち前のメロディアスなPOPSで魅了してきたGangwayは、その集大成となる本作をもって解散となりました。初期のネオアコ路線から後期のエレポップ路線への転換は古くからのファンの間で物議を醸し、特にネオアコ路線を信奉していたファンからはエレポップ的手法は好意的には受け入れられない傾向にありました。しかし彼らの根幹である美しいメロディは不変であり、それはエレポップからネオアコへの原点回帰という触れ込みであった本作においても証明されています。ただし実質は完全にネオアコ路線には当然のように戻るはずはなく、打ち込みサウンドを抑え気味にして比較的内省的な落ち着いた楽曲が多く並べられています。
実際作品を通して聴いてみるとネオアコ回帰とは到底思えないほど打ち込みはしっかり利用されています。しかし前作までのようにシーケンスが主張し過ぎることはなく、あくまで影を支えることに徹している感があります。ミディアムチューンの楽曲が多いだけあってサウンドもストリングスやギターを効果的に使いながらどちらかといえば地味な印象。しかしそれもこれも本作の人生を達観したような歌詞の世界観による部分が多いと思われます。Gangwayと同じ系統のグループにPrefab Sproutが挙げられますが、彼らも作品を残すにつれて世の中を達観したような(宗教的ですらある)楽曲を生み出しました。Gangwayも彼らと似た雰囲気を感じさせ、(ジャケもシュールですが)人生の機微をPOPSに仕立てていく、ある境地に達していたことがわかる仕上がりになっています。彼らのラストアルバムとなった本作ですが、このような境地に立てた達成感から解散へと気持ちが向かっていったように個人的には感じられるのです。
<Favorite Songs>
・「COME BACK AS A DOG」
「犬になって帰ってくる」というタイトルから察するとおり哲学的な印象すら感じさせるミディアムチューン。この楽曲はサビのフレーズが素晴らしく、後半もゴスペルチックなコーラスで盛り上げる部分などここに来て新境地を見せています。
・「NEVER TURN」
打ち込みのノイジーなリズムが渋いマイナーチューン。前作までのエレポップ路線を継承しており、エフェクティブなヴォーカルも味があります。彼らがネオアコに決して戻っていない理由がこの楽曲(特にリズムトラック)にはあります。
・「THAT'S LIFE」
不穏なイントロから始まる本作のコンセプトを如実にあらわす渾身のバラード。ゆったりと淡々とそして陰鬱なヴォーカルから一転として荘厳なストリングスで壮大に盛り上げる構成が感動を呼びます。まさにラストアルバムの最後を飾るにふさわしいでしょう。
<評点>
・サウンド ★ (打ち込み度も引っ込んで落ち着き過ぎて目新しさはない)
・メロディ ★★★ (聴かせる楽曲が多くメロに気を使っていることは理解できる)
・リズム ★★ (原点回帰といいながら打ち込み度の高いリズムにこだわりも)
・曲構成 ★★★ (最初と最後の楽曲が見事に締めておりトータル的に良作に)
・個性 ★★ (これまでの活動の集大成であり彼らの典型的な作品となった)
総合評点: 7点
![]() | ザッツ・ライフ (1997/08/21) ギャングウェイ 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「POP RATIO」 NICE MUSIC
「POP RATIO」 (1995 ビクター)
NICE MUSIC

<members>
佐藤清喜:vocal・guitars・computer & synthesizer programming
清水雄史:vocal・keyboards
1.「KISSはカラーポップ (Album Version)」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC・Tony Mansfield
2.「Star Parade」 詞・曲:佐藤清喜 編:冨田恵一
3.「Venus in Summer」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
4.「Ordinary Lovers」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC・90 West Jazz Band
5.「恋はミルキーウェイ」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
6.「銀の星屑」 詞・曲:佐藤清喜 編:冨田恵一
7.「クールな瞳のJENNY」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
8.「空の上でふりむいて」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
9.「白銀のステージ」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC
10.「Snowblind」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
11.「心の鏡」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC
12.「愛すべき世界」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC・冨田恵一
<support musician>
桜井芳樹:electric guitar・12 strings guitar・guitar solo
根本温彦:electric guitar・acoustic guitar
寺島邦夫:banjo
角田敦:bass
長 忠:drums
田中紀彦:piano
渡辺貴浩:Wurlizer
国見智子:trumpet
早房長隆:trombone
竹林紀久:cornet
杉原丈史:tuba
清水幹雄:clarinet
桑野聖:violin
藤家泉子:violin
両角りか:viola
四家卯大:cello
田沢智:background vocal
飯田希和:chorus
田崎良子:chorus
Tony Mansfield:computer & synthesizer programming
冨田恵一:computer & synthesizer programming・acoustic guitar・6 strings bass・background vocal・strings arrangement
Rob Fisher:additional computer & synthesizer programming
produced by NICE MUSIC・Tony Mansfield・Out to Lunch
mixing engineered by 土井章嗣・Tony Mansfield・松田龍太
recording engineered by 土井章嗣・松田龍太
● POPSユニットの威信を賭けた珠玉のメロディ&サウンド!捨て曲皆無の名作ラストアルバム
YMOの影響を受けたエレクトリックポップなサウンドとソフトロックの後継者的なキラーメロディが同居した貴重なポップユニットであったNICE MUSICは、3rdアルバムの名盤「Across The Universe」で完全にそれまでのイメージを脱却し、開き直ったかのようなシンセポップで本領発揮を果たしました。この名盤に引き続いてリリースされたのが結果的にラストアルバムとなった本作です。しかしこの作品は前作の宇宙感覚溢れる作風からメロディ志向にシフトした形となり、本気でメロディに向き合った結果として全曲シングルを切ることができるほどのクオリティを備えた珠玉の作品群がずらりと並んでいます。
もちろん彼らの得意技である電子音を織り交ぜた多彩できらびやかなシンセアレンジは本作でも全開ですが、本作は今まで彼らのみでこなしていたアレンジについて、Tony Mansfield(!)や冨田恵一、清水雄史の父親のバンドである90 West Jazz Bandといった外部のアーティストを招いていることも特徴で、それに伴い打ち込みだけでなく生楽器も違和感なく取り入れられ、シンセポップとは一概に言えないほどサウンド的にもしっかり融合が図られています。しかしそんなアレンジャー陣の活躍よりも本作で目立つのは、佐藤と清水が作り上げた楽曲自体のクオリティの高さです。これまでも彼らが得意としていた懐かしさと切なさを同居させたキラーフレーズは本作でも連発、何より驚くべきは全曲においてその楽曲群の「質」が最後まで落ちないことで、その部分はヴォーカルの弱さで過小評価されがちな彼らがさらに再評価されるべき特徴の1つであると言えるでしょう。前作「Across The Universe」と本作の2枚の対照的な名盤によって力を使い果たしたかのように彼らは解散しますが、その類稀なポップセンスは佐藤の夫婦ユニットmicrostarに後年も引き継がれていくことになります。
<Favorite Songs>
・「KISSはカラーポップ (Album Version)」
シングルカットの楽曲をあのTony Mansfieldがリアレンジ。ボコーダーコーラスにキラキラしたシンセ、爽やかで柔らかいシンセパッドが心地良いポップソングで、このAlbum Versionでは間奏のシンセストリングスにビブラートをかけているのが微妙にクセになる味です。
・「Snowblind」
アカペラ的コーラスと足踏みオルガンが切ない珠玉のウィンターソング。本作ではこれまで以上にコーラスが目立つ作風が多く、この楽曲も例外ではありません。特にこの楽曲ではコーラスの盛り上げ(特に後半)でサビのキラーメロディの良さを引き立てています。
・「心の鏡」
アルペジオなシーケンスが目立つNICE MUSIC特有のメロディアスなエレポップソング。滲むようなシンセパッドと淡々と刻む打ち込みシンセベースは前作のシンセポップ路線を踏襲しているかのようです。間奏のハーモニカも未来的なサウンドなのに懐かしさが同居した印象を醸し出すのに一役買っています。
<評点>
・サウンド ★★★★★(外部編曲者の導入で新境地を垣間見せる玄人好みのサウンド)
・メロディ ★★★★★(良質のフレーズをふんだんに詰め込んだポップソングの真髄)
・リズム ★★★ (ほとんど打ち込みのリズムとはいえ地味ながら凝り性な音色)
・曲構成 ★★★★★(12曲に全く捨て曲がない高めで安定したクオリティが光る)
・個性 ★★★★ (良質なメロディ&サウンドが同居した貴重なユニットだった)
総合評点: 10点
NICE MUSIC

<members>
佐藤清喜:vocal・guitars・computer & synthesizer programming
清水雄史:vocal・keyboards
1.「KISSはカラーポップ (Album Version)」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC・Tony Mansfield
2.「Star Parade」 詞・曲:佐藤清喜 編:冨田恵一
3.「Venus in Summer」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
4.「Ordinary Lovers」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC・90 West Jazz Band
5.「恋はミルキーウェイ」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
6.「銀の星屑」 詞・曲:佐藤清喜 編:冨田恵一
7.「クールな瞳のJENNY」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
8.「空の上でふりむいて」
詞:サエキけんぞう・佐藤清喜 曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
9.「白銀のステージ」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC
10.「Snowblind」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC
11.「心の鏡」 詞・曲:清水雄史 編:NICE MUSIC
12.「愛すべき世界」 詞・曲:佐藤清喜 編:NICE MUSIC・冨田恵一
<support musician>
桜井芳樹:electric guitar・12 strings guitar・guitar solo
根本温彦:electric guitar・acoustic guitar
寺島邦夫:banjo
角田敦:bass
長 忠:drums
田中紀彦:piano
渡辺貴浩:Wurlizer
国見智子:trumpet
早房長隆:trombone
竹林紀久:cornet
杉原丈史:tuba
清水幹雄:clarinet
桑野聖:violin
藤家泉子:violin
両角りか:viola
四家卯大:cello
田沢智:background vocal
飯田希和:chorus
田崎良子:chorus
Tony Mansfield:computer & synthesizer programming
冨田恵一:computer & synthesizer programming・acoustic guitar・6 strings bass・background vocal・strings arrangement
Rob Fisher:additional computer & synthesizer programming
produced by NICE MUSIC・Tony Mansfield・Out to Lunch
mixing engineered by 土井章嗣・Tony Mansfield・松田龍太
recording engineered by 土井章嗣・松田龍太
● POPSユニットの威信を賭けた珠玉のメロディ&サウンド!捨て曲皆無の名作ラストアルバム
YMOの影響を受けたエレクトリックポップなサウンドとソフトロックの後継者的なキラーメロディが同居した貴重なポップユニットであったNICE MUSICは、3rdアルバムの名盤「Across The Universe」で完全にそれまでのイメージを脱却し、開き直ったかのようなシンセポップで本領発揮を果たしました。この名盤に引き続いてリリースされたのが結果的にラストアルバムとなった本作です。しかしこの作品は前作の宇宙感覚溢れる作風からメロディ志向にシフトした形となり、本気でメロディに向き合った結果として全曲シングルを切ることができるほどのクオリティを備えた珠玉の作品群がずらりと並んでいます。
もちろん彼らの得意技である電子音を織り交ぜた多彩できらびやかなシンセアレンジは本作でも全開ですが、本作は今まで彼らのみでこなしていたアレンジについて、Tony Mansfield(!)や冨田恵一、清水雄史の父親のバンドである90 West Jazz Bandといった外部のアーティストを招いていることも特徴で、それに伴い打ち込みだけでなく生楽器も違和感なく取り入れられ、シンセポップとは一概に言えないほどサウンド的にもしっかり融合が図られています。しかしそんなアレンジャー陣の活躍よりも本作で目立つのは、佐藤と清水が作り上げた楽曲自体のクオリティの高さです。これまでも彼らが得意としていた懐かしさと切なさを同居させたキラーフレーズは本作でも連発、何より驚くべきは全曲においてその楽曲群の「質」が最後まで落ちないことで、その部分はヴォーカルの弱さで過小評価されがちな彼らがさらに再評価されるべき特徴の1つであると言えるでしょう。前作「Across The Universe」と本作の2枚の対照的な名盤によって力を使い果たしたかのように彼らは解散しますが、その類稀なポップセンスは佐藤の夫婦ユニットmicrostarに後年も引き継がれていくことになります。
<Favorite Songs>
・「KISSはカラーポップ (Album Version)」
シングルカットの楽曲をあのTony Mansfieldがリアレンジ。ボコーダーコーラスにキラキラしたシンセ、爽やかで柔らかいシンセパッドが心地良いポップソングで、このAlbum Versionでは間奏のシンセストリングスにビブラートをかけているのが微妙にクセになる味です。
・「Snowblind」
アカペラ的コーラスと足踏みオルガンが切ない珠玉のウィンターソング。本作ではこれまで以上にコーラスが目立つ作風が多く、この楽曲も例外ではありません。特にこの楽曲ではコーラスの盛り上げ(特に後半)でサビのキラーメロディの良さを引き立てています。
・「心の鏡」
アルペジオなシーケンスが目立つNICE MUSIC特有のメロディアスなエレポップソング。滲むようなシンセパッドと淡々と刻む打ち込みシンセベースは前作のシンセポップ路線を踏襲しているかのようです。間奏のハーモニカも未来的なサウンドなのに懐かしさが同居した印象を醸し出すのに一役買っています。
<評点>
・サウンド ★★★★★(外部編曲者の導入で新境地を垣間見せる玄人好みのサウンド)
・メロディ ★★★★★(良質のフレーズをふんだんに詰め込んだポップソングの真髄)
・リズム ★★★ (ほとんど打ち込みのリズムとはいえ地味ながら凝り性な音色)
・曲構成 ★★★★★(12曲に全く捨て曲がない高めで安定したクオリティが光る)
・個性 ★★★★ (良質なメロディ&サウンドが同居した貴重なユニットだった)
総合評点: 10点
![]() | POP RATIO (1995/10/21) nice music 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽







