「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」 Bill Nelson
「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」(1986 CBS)
Bill Nelson:vocals・electric guitar・acoustic guitar・keyboards・marimba・drums・percussion・bass

1.「HEART AND SOUL」 Bill Nelson
2.「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」 Bill Nelson
3.「FEAST OF LANTERNS」 Bill Nelson
4.「ILLUSIONS OF YOU」 Bill Nelson
5.「WORD FOR WORD」 Bill Nelson
6.「FINKS AND STOOGES OF THE SPIRIT」 Bill Nelson
7.「NIGHTBIRDS」 Bill Nelson
<support musician>
Iain Denby:bass
Andy Davis:keyboards
Preston Heyman:percussion
Dick Morrisey:sax
Ian Nelson:sax
William Gregory:soprano sax
produced by Bill Nelson
engineered by Steve Nye・Bill Nelson・Leon Phillips・John Leckie
● CBSでのPOP路線をさらに追求!卓越したメロディにもエレクトロな心を忘れない名作ミニアルバム
80年代初頭にソロへ転向した後、「Love That Whirls」「Chimera」といったYMO系テクノポップ・ニューウェーブフリーク垂涎の名盤をリリースし続けた敏腕ギタリストBill Nelsonは、現在に至るまでコンスタントに作品をリリースし続ける恐るべき多作ぶりを発揮していますが、そのほとんどに日本国内でのリリースがなく、最近ではネット通販の充実や再発ラッシュなどにより比較的入手しやすくなったものの、YMOのサポートによる知名度からするとそのソロ活動の実態は知る人ぞ知るものであったと思われます。今回取り上げるのは自身が設立しソロ作品をリリースしてきたCocteauレーベルから一時離れ、大手レコード会社のCBSと契約した作品の中でも、アルバム「Getting The Holy Ghost Across」よりもエレポップ性を大きく打ち出したミニアルバムです。
「Getting The Holy Ghost Across」がこれまでの実験的でキレのある音色と持ち前の明るさの目立つメロディが持ち味であった彼の作品と比べると、じっくり聴かせるタイプの楽曲が多く少々地味な印象が強かったのですが、この12インチ仕様のミニアルバムでは、80年代前半の楽曲の賑やかさとは比べられないもののシンセブラスやサックスを利用した少し大人なエレポップへ進化した姿を見ることができます。ギターシンセやE-BOWを駆使した音色は影を潜めていますがシンセフレーズのセンスは健在で、高橋幸宏とのコラボ(Neil Youngのカバー「Helpless」など)で培ったロマンティックなエレポップスタイルをそのまま80年代後半へ持ち込んだような安定感のあるAORシンセポップロックに仕上がっています。この作品の後は自身のCocteauレーベルに戻り、時々メジャーに籍を置いてはPOPSからギターインストに至るまで多彩な作品群をリリースしていきますが、TECHNOLOGY POPSとして納得のいくクオリティはここまでとなります。
<Favorite Songs>
・「HEART AND SOUL」
シンセブラスがゴージャス感を引き立てる大人のエレポップ。楽曲の持つ明るい雰囲気は80年代そのもの。控えめな音色のテクニカルなギターソロとAOR的サックスソロがこれまでのBill楽曲からの新境地を見せています。
・「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」
メランコリックな曲調のミディアムバラード。この楽曲においてもシンセブラスやいかにもデジタルな鐘の80年代的音色が満載です。アルペジオに乗るロマンティックなAメロがこの楽曲の聴き所でしょう。
<評点>
・サウンド ★★★ (他のエレポップの違いは1つ1つの音色とリズム感)
・メロディ ★★ (1〜2曲目のロマンポップ感覚は売れ線を狙ったが・・)
・リズム ★★ (全編打ち込みとはいえリズム感覚は衰えてはいない)
・曲構成 ★ (この曲数でインスト2曲は必要なくもっと歌モノを)
・個性 ★★ (持ち前のポップ性をよく発揮したもののマンネリ感も)
総合評点: 7点
近年見事に再発。ボーナストラックに本作の楽曲が全て収録。
Bill Nelson:vocals・electric guitar・acoustic guitar・keyboards・marimba・drums・percussion・bass

1.「HEART AND SOUL」 Bill Nelson
2.「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」 Bill Nelson
3.「FEAST OF LANTERNS」 Bill Nelson
4.「ILLUSIONS OF YOU」 Bill Nelson
5.「WORD FOR WORD」 Bill Nelson
6.「FINKS AND STOOGES OF THE SPIRIT」 Bill Nelson
7.「NIGHTBIRDS」 Bill Nelson
<support musician>
Iain Denby:bass
Andy Davis:keyboards
Preston Heyman:percussion
Dick Morrisey:sax
Ian Nelson:sax
William Gregory:soprano sax
produced by Bill Nelson
engineered by Steve Nye・Bill Nelson・Leon Phillips・John Leckie
● CBSでのPOP路線をさらに追求!卓越したメロディにもエレクトロな心を忘れない名作ミニアルバム
80年代初頭にソロへ転向した後、「Love That Whirls」「Chimera」といったYMO系テクノポップ・ニューウェーブフリーク垂涎の名盤をリリースし続けた敏腕ギタリストBill Nelsonは、現在に至るまでコンスタントに作品をリリースし続ける恐るべき多作ぶりを発揮していますが、そのほとんどに日本国内でのリリースがなく、最近ではネット通販の充実や再発ラッシュなどにより比較的入手しやすくなったものの、YMOのサポートによる知名度からするとそのソロ活動の実態は知る人ぞ知るものであったと思われます。今回取り上げるのは自身が設立しソロ作品をリリースしてきたCocteauレーベルから一時離れ、大手レコード会社のCBSと契約した作品の中でも、アルバム「Getting The Holy Ghost Across」よりもエレポップ性を大きく打ち出したミニアルバムです。
「Getting The Holy Ghost Across」がこれまでの実験的でキレのある音色と持ち前の明るさの目立つメロディが持ち味であった彼の作品と比べると、じっくり聴かせるタイプの楽曲が多く少々地味な印象が強かったのですが、この12インチ仕様のミニアルバムでは、80年代前半の楽曲の賑やかさとは比べられないもののシンセブラスやサックスを利用した少し大人なエレポップへ進化した姿を見ることができます。ギターシンセやE-BOWを駆使した音色は影を潜めていますがシンセフレーズのセンスは健在で、高橋幸宏とのコラボ(Neil Youngのカバー「Helpless」など)で培ったロマンティックなエレポップスタイルをそのまま80年代後半へ持ち込んだような安定感のあるAORシンセポップロックに仕上がっています。この作品の後は自身のCocteauレーベルに戻り、時々メジャーに籍を置いてはPOPSからギターインストに至るまで多彩な作品群をリリースしていきますが、TECHNOLOGY POPSとして納得のいくクオリティはここまでとなります。
<Favorite Songs>
・「HEART AND SOUL」
シンセブラスがゴージャス感を引き立てる大人のエレポップ。楽曲の持つ明るい雰囲気は80年代そのもの。控えめな音色のテクニカルなギターソロとAOR的サックスソロがこれまでのBill楽曲からの新境地を見せています。
・「LIVING FOR THE SPANGLED MOMENT」
メランコリックな曲調のミディアムバラード。この楽曲においてもシンセブラスやいかにもデジタルな鐘の80年代的音色が満載です。アルペジオに乗るロマンティックなAメロがこの楽曲の聴き所でしょう。
<評点>
・サウンド ★★★ (他のエレポップの違いは1つ1つの音色とリズム感)
・メロディ ★★ (1〜2曲目のロマンポップ感覚は売れ線を狙ったが・・)
・リズム ★★ (全編打ち込みとはいえリズム感覚は衰えてはいない)
・曲構成 ★ (この曲数でインスト2曲は必要なくもっと歌モノを)
・個性 ★★ (持ち前のポップ性をよく発揮したもののマンネリ感も)
総合評点: 7点
近年見事に再発。ボーナストラックに本作の楽曲が全て収録。
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「未来はパール」 パール兄弟
「未来はパール」(1986 ポリドール)
パール兄弟

<members>
サエキけんぞう:vocals
窪田晴男:guitars・chorus
バカボン鈴木:bass・percussion・acoustic piano・synthesizer・chorus
松永俊弥:drums・percussion・chorus
1.「未来はパール」 詞:佐伯健三 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
2.「バカヤロウは愛の言葉」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
3.「メカニックにいちゃん」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
4.「江戸時代の恋人達」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
5.「○o○○○娘」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
6.「しがらみクラブ」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
7.「快楽の季節」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
8.「未来はパール(リプライズ)」 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
9.「記憶のドアー」 詞:佐伯健三 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
10.「ハレ・はれ」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
11.「江戸時代の恋人達(インストルメンタル)」 曲・編:窪田晴男
<support musician>
岡田徹:occasional strange instruments
佐々木ノリカズ:guitar・percussion
矢代恒彦:keyboards
荒木敏男:trumpet
武川雅寛:trumpet
松本治:trombone
スマイリー松本:tenor sax
上芝はじめ:whistle
CHAKA:chorus
赤塚ミエ:chorus
大野タカヒロ:chorus
佐野篤:chorus
松浦雅也:chorus
辻伸夫:computer programming
土岐幸男:computer programming
produced by 岡田徹
engineered by 北川照明
● 80年代的な軽薄さを技巧的なサウンドに乗せたポストニューウェーヴバンドのデビュー作
80年代初頭に確かな存在感を放った個性的なニューウェーブバンド、ハルメンズのヴォーカルであったサエキけんぞうが、人種熱、ビブラトーンズを経た技巧派ギタリスト窪田晴男とタッグを組んだのが、80年代を駆け抜けていくポストニューウェーブロックバンド、パール兄弟です。彼らは83年に結成後、中原信雄と浜田康史をメンバーに迎えライブを中心に活動していきますが、後にバカボン鈴木と松永俊弥にリズム隊をチェンジし、1986年にようやくメジャーデビューを果たします。その記念すべきデビューアルバムが本作です。その人を食ったようなバンド名とコミカルさを滲ませたヴォーカルスタイルと個性的でクセのある歌詞&パフォーマンスは彼らへの正当な評価を時には邪魔するものでしたが、本作ではデビューとは思えないほどの安定した演奏力とセンス抜群のアレンジワークで、一歩レベルの高い個性派ロックサウンドを聴かせてくれます。
「バカヤロウは愛の言葉」「快楽の季節」など彼らの代表曲が収録されている本作は、デビュー作にしてサウンドメイクを一手に引き受ける窪田晴男の才能が爆発しており、坂本龍一をして上野耕路や野見祐二と並ぶ才気あふれる若手アレンジャーの1人に数えられた窪田のアレンジ能力が堪能できます。持ち前の独特なギターによるコード展開や音色のセンスで楽曲にスパイスを加え、デジタルサウンドを違和感なく取り入れた先進性も魅力の1つですが、楽曲に必ず挿入されるギターソロのフレーズの素晴らしさは彼だけが持つセンスの賜物に他なりません。また、典型的なロックスタイルでありながら一種の「うねり」をもたらしているのはバカボン鈴木のジャズのごとく動き回るベースフレーズで、この独特な味わいが他のロックバンドと一線を画している要因の1つと言えるでしょう。本作の後も次々と名盤を生み出して行く彼らですが、デビューの衝動を抑えきれない若さとそれに似つかわしくない老獪さを兼ね備えたこの作品は、パール兄弟のすべての原点となっています。
<Favorite Songs>
・「バカヤロウは愛の言葉」
まさに彼らのスタイルを如実に表現したパール兄弟きっての代表曲。キレのよいカッティングとパワフルなドラム、そして何よりもサビに代表されるキャッチーなメロディが彼らのポップ性を際立たせています。
・「メカニックにいちゃん」
パール兄弟のコミカル性を前面に出した近未来ポップな歌詞の快活ロック。およそロックとは思えないほどの流麗に動き回るベースフレーズが特徴です。能天気なメロディと思いきやサビでどこか切なさを感じるのも興味深いです。
・「江戸時代の恋人達」
和風ロックという難しいテーマをいとも簡単にこなした本作のハイライトと言える楽曲。江戸時代というテーマの中で演歌っぽくもならずあくまでロックという範疇の中でその雰囲気を醸し出すことに成功しています。ソロギターフレーズのメロディセンスは抜群と言うほかありません。
<評点>
・サウンド ★★★★ (多彩な表情を見せる窪田の先鋭的なギターにセンスを感じる)
・メロディ ★★★★ (ノリで勝負しがちなロックに似合わないポップなメロディ)
・リズム ★★★★ (バカボン&松永の技巧的で力強いリズム隊の安定感は抜群)
・曲構成 ★★★★ (捨て曲のないクオリティの高い楽曲が並び隙を感じさせない)
・個性 ★★★ (どこかでありそうでないクセのある歌詞と音で注目を浴びる)
総合評点: 9点
パール兄弟

<members>
サエキけんぞう:vocals
窪田晴男:guitars・chorus
バカボン鈴木:bass・percussion・acoustic piano・synthesizer・chorus
松永俊弥:drums・percussion・chorus
1.「未来はパール」 詞:佐伯健三 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
2.「バカヤロウは愛の言葉」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
3.「メカニックにいちゃん」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
4.「江戸時代の恋人達」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
5.「○o○○○娘」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
6.「しがらみクラブ」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
7.「快楽の季節」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
8.「未来はパール(リプライズ)」 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
9.「記憶のドアー」 詞:佐伯健三 曲:佐伯健三・窪田晴男 編:窪田晴男
10.「ハレ・はれ」 詞:佐伯健三 曲・編:窪田晴男
11.「江戸時代の恋人達(インストルメンタル)」 曲・編:窪田晴男
<support musician>
岡田徹:occasional strange instruments
佐々木ノリカズ:guitar・percussion
矢代恒彦:keyboards
荒木敏男:trumpet
武川雅寛:trumpet
松本治:trombone
スマイリー松本:tenor sax
上芝はじめ:whistle
CHAKA:chorus
赤塚ミエ:chorus
大野タカヒロ:chorus
佐野篤:chorus
松浦雅也:chorus
辻伸夫:computer programming
土岐幸男:computer programming
produced by 岡田徹
engineered by 北川照明
● 80年代的な軽薄さを技巧的なサウンドに乗せたポストニューウェーヴバンドのデビュー作
80年代初頭に確かな存在感を放った個性的なニューウェーブバンド、ハルメンズのヴォーカルであったサエキけんぞうが、人種熱、ビブラトーンズを経た技巧派ギタリスト窪田晴男とタッグを組んだのが、80年代を駆け抜けていくポストニューウェーブロックバンド、パール兄弟です。彼らは83年に結成後、中原信雄と浜田康史をメンバーに迎えライブを中心に活動していきますが、後にバカボン鈴木と松永俊弥にリズム隊をチェンジし、1986年にようやくメジャーデビューを果たします。その記念すべきデビューアルバムが本作です。その人を食ったようなバンド名とコミカルさを滲ませたヴォーカルスタイルと個性的でクセのある歌詞&パフォーマンスは彼らへの正当な評価を時には邪魔するものでしたが、本作ではデビューとは思えないほどの安定した演奏力とセンス抜群のアレンジワークで、一歩レベルの高い個性派ロックサウンドを聴かせてくれます。
「バカヤロウは愛の言葉」「快楽の季節」など彼らの代表曲が収録されている本作は、デビュー作にしてサウンドメイクを一手に引き受ける窪田晴男の才能が爆発しており、坂本龍一をして上野耕路や野見祐二と並ぶ才気あふれる若手アレンジャーの1人に数えられた窪田のアレンジ能力が堪能できます。持ち前の独特なギターによるコード展開や音色のセンスで楽曲にスパイスを加え、デジタルサウンドを違和感なく取り入れた先進性も魅力の1つですが、楽曲に必ず挿入されるギターソロのフレーズの素晴らしさは彼だけが持つセンスの賜物に他なりません。また、典型的なロックスタイルでありながら一種の「うねり」をもたらしているのはバカボン鈴木のジャズのごとく動き回るベースフレーズで、この独特な味わいが他のロックバンドと一線を画している要因の1つと言えるでしょう。本作の後も次々と名盤を生み出して行く彼らですが、デビューの衝動を抑えきれない若さとそれに似つかわしくない老獪さを兼ね備えたこの作品は、パール兄弟のすべての原点となっています。
<Favorite Songs>
・「バカヤロウは愛の言葉」
まさに彼らのスタイルを如実に表現したパール兄弟きっての代表曲。キレのよいカッティングとパワフルなドラム、そして何よりもサビに代表されるキャッチーなメロディが彼らのポップ性を際立たせています。
・「メカニックにいちゃん」
パール兄弟のコミカル性を前面に出した近未来ポップな歌詞の快活ロック。およそロックとは思えないほどの流麗に動き回るベースフレーズが特徴です。能天気なメロディと思いきやサビでどこか切なさを感じるのも興味深いです。
・「江戸時代の恋人達」
和風ロックという難しいテーマをいとも簡単にこなした本作のハイライトと言える楽曲。江戸時代というテーマの中で演歌っぽくもならずあくまでロックという範疇の中でその雰囲気を醸し出すことに成功しています。ソロギターフレーズのメロディセンスは抜群と言うほかありません。
<評点>
・サウンド ★★★★ (多彩な表情を見せる窪田の先鋭的なギターにセンスを感じる)
・メロディ ★★★★ (ノリで勝負しがちなロックに似合わないポップなメロディ)
・リズム ★★★★ (バカボン&松永の技巧的で力強いリズム隊の安定感は抜群)
・曲構成 ★★★★ (捨て曲のないクオリティの高い楽曲が並び隙を感じさせない)
・個性 ★★★ (どこかでありそうでないクセのある歌詞と音で注目を浴びる)
総合評点: 9点
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「ガラスの鼓動」 斉藤由貴
「ガラスの鼓動」(1986 ポニーキャニオン)
斉藤由貴:vocal・chorus

1.「千の風音」 曲・編:武部聡志
2.「月野原」 詞:斉藤由貴 曲:崎谷健次郎 編:武部聡志・崎谷健次郎
3.「土曜日のタマネギ」 詞:谷山浩子 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
4.「初戀」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
5.「情熱」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
6.「コスモス通信」 詞:松本隆 曲:来生たかお 編:武部聡志
7.「パジャマのシンデレラ」 詞:田口俊 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
8.「お引越し・忘れもの」 詞:斉藤由貴 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
9.「海の絵葉書」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
10.「今だけの真実」 詞:斉藤由貴 曲:MAYUMI 編:谷山浩子
<support musician>
崎谷健次郎:keyboards・chorus
武部聡志:keyboards・chorus
秋元薫:chorus
亀井登志夫:chorus
久保田利伸:chorus
谷山浩子:chorus
長岡和弘:chorus
大竹徹夫:synthesizer programming
山中雅文:synthesizer programming
produced by 長岡和弘
sound produced by 武部聡志・崎谷健次郎
engineered by 松本裕・鈴木隆一・望月誠二
● 初めて作詞に挑戦したアイドル女優の見事な世界観を制作陣が巧みにサポートした高品質の2nd
1985年デビューシングル「卒業」がスマッシュヒットとなり、さらに女優としても好スタートを切った斉藤由貴は、「白い炎」「初戀」「情熱」と立て続けにシングルがヒットを記録するなど音楽活動も軌道に乗っていましたが、アイドルソングというフィールドながらその音楽的評価を確かなものにした作品が、翌86年にリリースされた2ndアルバムである本作です。前作「AXIA」では名曲が収録されながらも楽曲のレベル差も激しく、彼女の歌唱もぎこちない面が感じられていましたが、本作ではアイドルとしては珍しく制作に彼女自身が参画し作詞を3曲も担当するなど、早くも彼女の独特のオーガニックな世界観を確立したと言ってもよい作品です。
武部聡志作編曲のクラシカルなインスト「千の風音」からスタートする大胆な構成の本作は、続く彼女自身が作詞した「月野原」では初めてソロデビュー前の崎谷健次郎を起用、以降武部聡志と崎谷は、本作でも3曲の作曲を担当した亀井登志夫と共に斉藤由貴サウンドを支える中心的役割を担っていくことになります。クラシカル要素の強い1、2曲目に限らず歌謡曲からニューミュージック、アカペラから弾き語り調(11/23訂正:弾き語りではないというご指摘がありました)に至るまでバラエティに富んだ作風となっているにもかかわらず、すべての楽曲が斉藤由貴ブランドとして見事に認知されるだけの説得力を持っているのには驚かされます。恐らく彼女自身が作品に積極的に関与したことでその「想い」が作品に伝わっているからこその説得力であると思われます。楽曲によってはまだ背伸びし過ぎている面もあるものの、2ndアルバムにして果敢に音楽に挑んだ彼女の姿勢は(プロデューサーの力量があったにせよ)評価に値するのではないでしょうか。
<Favorite Songs>
・「土曜日のタマネギ」
デビュー前の久保田利伸も参加した斉藤の魅力を決定づけたアカペラの名曲。ほんわかした声質の歌にアカペラコーラスは絶妙にマッチして癒しの空間を彩っています。特に決して上手くはないものの説得力のある斉藤の高音は聴き所です。
・「コスモス通信」
本作の中でも最も癒しを感じるほのぼの楽曲。ゆったり曲調にストリングスというサウンドが彼女の声質との相性がよいことを証明しています。特に後半の転調に入るセンスはさすが武部アレンジといったところでしょう。
・「お引越し・忘れもの」
引っ越しというテーマを湿っぽくなくカラッとコミカルに、それでいてちょっぴり切なさを交えたなかなか考えられた楽曲。亀井登志夫が創り出すメロディもひだまりムードというか温かい印象が強い、これもいわゆる癒しの楽曲と言えるでしょう。
<評点>
・サウンド ★★ (打ち込みだけでなく生楽器も無理なく融合させる職人芸)
・メロディ ★★ (歌謡曲というだけでなくPOPS作品として十分通用する)
・リズム ★ (過剰音色の時代にあって楽曲の印象を壊さず控えめに)
・曲構成 ★ (シングル曲を挟み込まない方が統一感が出たのでは)
・個性 ★★ (早くも世界観を強力にアピールし孤高の地位に走り出した)
総合評点: 6点
斉藤由貴:vocal・chorus

1.「千の風音」 曲・編:武部聡志
2.「月野原」 詞:斉藤由貴 曲:崎谷健次郎 編:武部聡志・崎谷健次郎
3.「土曜日のタマネギ」 詞:谷山浩子 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
4.「初戀」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
5.「情熱」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
6.「コスモス通信」 詞:松本隆 曲:来生たかお 編:武部聡志
7.「パジャマのシンデレラ」 詞:田口俊 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
8.「お引越し・忘れもの」 詞:斉藤由貴 曲:亀井登志夫 編:武部聡志
9.「海の絵葉書」 詞:松本隆 曲:筒美京平 編:武部聡志
10.「今だけの真実」 詞:斉藤由貴 曲:MAYUMI 編:谷山浩子
<support musician>
崎谷健次郎:keyboards・chorus
武部聡志:keyboards・chorus
秋元薫:chorus
亀井登志夫:chorus
久保田利伸:chorus
谷山浩子:chorus
長岡和弘:chorus
大竹徹夫:synthesizer programming
山中雅文:synthesizer programming
produced by 長岡和弘
sound produced by 武部聡志・崎谷健次郎
engineered by 松本裕・鈴木隆一・望月誠二
● 初めて作詞に挑戦したアイドル女優の見事な世界観を制作陣が巧みにサポートした高品質の2nd
1985年デビューシングル「卒業」がスマッシュヒットとなり、さらに女優としても好スタートを切った斉藤由貴は、「白い炎」「初戀」「情熱」と立て続けにシングルがヒットを記録するなど音楽活動も軌道に乗っていましたが、アイドルソングというフィールドながらその音楽的評価を確かなものにした作品が、翌86年にリリースされた2ndアルバムである本作です。前作「AXIA」では名曲が収録されながらも楽曲のレベル差も激しく、彼女の歌唱もぎこちない面が感じられていましたが、本作ではアイドルとしては珍しく制作に彼女自身が参画し作詞を3曲も担当するなど、早くも彼女の独特のオーガニックな世界観を確立したと言ってもよい作品です。
武部聡志作編曲のクラシカルなインスト「千の風音」からスタートする大胆な構成の本作は、続く彼女自身が作詞した「月野原」では初めてソロデビュー前の崎谷健次郎を起用、以降武部聡志と崎谷は、本作でも3曲の作曲を担当した亀井登志夫と共に斉藤由貴サウンドを支える中心的役割を担っていくことになります。クラシカル要素の強い1、2曲目に限らず歌謡曲からニューミュージック、アカペラから弾き語り調(11/23訂正:弾き語りではないというご指摘がありました)に至るまでバラエティに富んだ作風となっているにもかかわらず、すべての楽曲が斉藤由貴ブランドとして見事に認知されるだけの説得力を持っているのには驚かされます。恐らく彼女自身が作品に積極的に関与したことでその「想い」が作品に伝わっているからこその説得力であると思われます。楽曲によってはまだ背伸びし過ぎている面もあるものの、2ndアルバムにして果敢に音楽に挑んだ彼女の姿勢は(プロデューサーの力量があったにせよ)評価に値するのではないでしょうか。
<Favorite Songs>
・「土曜日のタマネギ」
デビュー前の久保田利伸も参加した斉藤の魅力を決定づけたアカペラの名曲。ほんわかした声質の歌にアカペラコーラスは絶妙にマッチして癒しの空間を彩っています。特に決して上手くはないものの説得力のある斉藤の高音は聴き所です。
・「コスモス通信」
本作の中でも最も癒しを感じるほのぼの楽曲。ゆったり曲調にストリングスというサウンドが彼女の声質との相性がよいことを証明しています。特に後半の転調に入るセンスはさすが武部アレンジといったところでしょう。
・「お引越し・忘れもの」
引っ越しというテーマを湿っぽくなくカラッとコミカルに、それでいてちょっぴり切なさを交えたなかなか考えられた楽曲。亀井登志夫が創り出すメロディもひだまりムードというか温かい印象が強い、これもいわゆる癒しの楽曲と言えるでしょう。
<評点>
・サウンド ★★ (打ち込みだけでなく生楽器も無理なく融合させる職人芸)
・メロディ ★★ (歌謡曲というだけでなくPOPS作品として十分通用する)
・リズム ★ (過剰音色の時代にあって楽曲の印象を壊さず控えめに)
・曲構成 ★ (シングル曲を挟み込まない方が統一感が出たのでは)
・個性 ★★ (早くも世界観を強力にアピールし孤高の地位に走り出した)
総合評点: 6点
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「光の子」 PINK
「光の子」(1986 アルファムーン)
PINK

<members>
福岡ユタカ:vocal・guitars
岡野ハジメ:bass・guitars
矢壁アツノブ:drums
ホッピー神山:keyboards
スティーブ衛藤:percussion
渋谷ヒデヒロ:guitars
1.「光の子」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
2.「SHISUNO」 曲:福岡ユタカ・矢壁アツノブ 編:PINK
3.「日蝕譚-SOLAR ECLIPSE-」 詞:吉田美奈子 曲:福岡ユタカ 編:PINK
4.「HIDING FACE」 詞:安藤芳彦 曲:福岡ユタカ 編:PINK
5.「GOLD ANGEL」 詞:渋谷ヒデヒロ 曲:福岡ユタカ 編:PINK
6.「DON'T STOP PASSENGERS」 詞:安藤芳彦 曲:福岡ユタカ 編:PINK
7.「ISOLATED RUNNER」 詞:安藤芳彦 曲・編:PINK
8.「青い羊の夢」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
9.「星のPICNIC」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
10.「LUCCIA」 詞:吉田美奈子 曲:福岡ユタカ 編:PINK
<support musician>
RA:guitars
横山英規:sax
吉田美奈子:voices
produced by PINK
engineered by 寺田康彦
● ますます唸るシンセと超絶ベース!ボーカルスタイルを確立した完成度の高い2nd
個性的かつテクニカルなプレイヤー集団、PINKの1stアルバム「PINK」は緊張感のある演奏とシャープなアレンジでその勢いそのままに突っ走った名盤でしたが、翌年早くもPINKサウンドを確立する前作を凌ぐ作品をリリースします。左利きのタイトなドラマー矢壁アツノブのドラム&野生感溢れるスティーブ衛藤のパーカッションと岡野ハジメの超絶ベースが噛み合う強烈なリズムワークはますますキレを増し、静かなるテクニカルギタリスト渋谷ヒデヒロは表に出ず地味ながらも味のあるプレイでバックを支え(これがこのバンドの持ち味でもある)、当時アレンジャーとしても全盛期にあったホッピー神山のワンフレーズが印象に残るシンセで魔法をかける、そんな魅力的なサウンドでPINKというバンドとしての一体感を演出しているといった点では本作が彼らの絶頂期と言えると思います。
サウンド面、プレイ面での評価が高いPINKですが、なにはともあれ結局中心なのはヴォーカルの福岡ユタカです。彼の持って生まれたエスニックな声質を生かした個性あふれるヴォーカルもバンドの色を決定づけていますが、全曲を手掛けるメロディメイカーとしての才能も侮りがたい面があります。彼の時には開放感があり、時には憂いを含んだ緩急自在の楽曲によって、強烈な個性を放つ演奏陣によるゴージャスなサウンドが生きてくるのです。本作は特にバンドの充実期でもあるのでその効果が顕著に表れており、疾走感のあるファンクチューンもエスニックに聴かせるミディアムナンバーも、ストレートなシンセロックもPINKというバンドのブランドが保障された安心感が本作には感じられるという意味で、個人的には彼らの最高傑作に挙げたいところです。次作より楽曲に関しては福岡ワンマンから徐々に岡野やホッピーの主張が増えていきますが、後年の楽曲と比較してもやはりPINKには福岡楽曲が似合うことは否めず、結果的に彼のPINKというバンドへの貢献度は非常に大きいと言えるでしょう。
<Favorite Songs>
・「HIDING FACE」
ファンキーなスラップベースが小気味良いテクニカルな楽曲。本作中の他の作品と比べると地味な部類の楽曲かもしれませんが、跳ねるリズム隊に原マスミ等で活躍していたゲストギターのRAが繰り出すSFX的ギターサウンドが強烈で、これだけでも気分が高揚します。
・「ISOLATED RUNNER」
タイトル通り疾走感が心地良いダンサブルチューン。ベースがしっかり跳ねているところにただベースラインを走らせるだけの疾走感とはひと味違うところを見せています。リズムで引っ張る間奏から後半の開放的なサビにかけて盛り上がってくる部分がこの楽曲のキモでしょう。
・「青い羊の夢」
不思議な構成と複雑なフレーズが楽しいミディアムチューン。ホッピーのキレのあるシンセフレーズを中心にこれもまた跳ねるリズムでリードしていきます。そして福岡のヴォーカルはここでも気持ち良さそうに伸びていきます。特にサビメロの奇妙さが秀逸です。
<評点>
・サウンド ★★★★★(各パートの充実した演奏力から感じる色あせないサウンド)
・メロディ ★★★★ (福岡の独特の陰りがあるメロはPINKの重要ポイントの1つ)
・リズム ★★★★★(80年代中期では最も勢いのあったリズム隊と言える)
・曲構成 ★★★★ (どんなテンポやタイプの楽曲でもその質は変わらない)
・個性 ★★★★ (バンドの個性を確立し最もまとまっていた時期の傑作)
総合評点: 9点
PINK

<members>
福岡ユタカ:vocal・guitars
岡野ハジメ:bass・guitars
矢壁アツノブ:drums
ホッピー神山:keyboards
スティーブ衛藤:percussion
渋谷ヒデヒロ:guitars
1.「光の子」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
2.「SHISUNO」 曲:福岡ユタカ・矢壁アツノブ 編:PINK
3.「日蝕譚-SOLAR ECLIPSE-」 詞:吉田美奈子 曲:福岡ユタカ 編:PINK
4.「HIDING FACE」 詞:安藤芳彦 曲:福岡ユタカ 編:PINK
5.「GOLD ANGEL」 詞:渋谷ヒデヒロ 曲:福岡ユタカ 編:PINK
6.「DON'T STOP PASSENGERS」 詞:安藤芳彦 曲:福岡ユタカ 編:PINK
7.「ISOLATED RUNNER」 詞:安藤芳彦 曲・編:PINK
8.「青い羊の夢」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
9.「星のPICNIC」 詞・曲:福岡ユタカ 編:PINK
10.「LUCCIA」 詞:吉田美奈子 曲:福岡ユタカ 編:PINK
<support musician>
RA:guitars
横山英規:sax
吉田美奈子:voices
produced by PINK
engineered by 寺田康彦
● ますます唸るシンセと超絶ベース!ボーカルスタイルを確立した完成度の高い2nd
個性的かつテクニカルなプレイヤー集団、PINKの1stアルバム「PINK」は緊張感のある演奏とシャープなアレンジでその勢いそのままに突っ走った名盤でしたが、翌年早くもPINKサウンドを確立する前作を凌ぐ作品をリリースします。左利きのタイトなドラマー矢壁アツノブのドラム&野生感溢れるスティーブ衛藤のパーカッションと岡野ハジメの超絶ベースが噛み合う強烈なリズムワークはますますキレを増し、静かなるテクニカルギタリスト渋谷ヒデヒロは表に出ず地味ながらも味のあるプレイでバックを支え(これがこのバンドの持ち味でもある)、当時アレンジャーとしても全盛期にあったホッピー神山のワンフレーズが印象に残るシンセで魔法をかける、そんな魅力的なサウンドでPINKというバンドとしての一体感を演出しているといった点では本作が彼らの絶頂期と言えると思います。
サウンド面、プレイ面での評価が高いPINKですが、なにはともあれ結局中心なのはヴォーカルの福岡ユタカです。彼の持って生まれたエスニックな声質を生かした個性あふれるヴォーカルもバンドの色を決定づけていますが、全曲を手掛けるメロディメイカーとしての才能も侮りがたい面があります。彼の時には開放感があり、時には憂いを含んだ緩急自在の楽曲によって、強烈な個性を放つ演奏陣によるゴージャスなサウンドが生きてくるのです。本作は特にバンドの充実期でもあるのでその効果が顕著に表れており、疾走感のあるファンクチューンもエスニックに聴かせるミディアムナンバーも、ストレートなシンセロックもPINKというバンドのブランドが保障された安心感が本作には感じられるという意味で、個人的には彼らの最高傑作に挙げたいところです。次作より楽曲に関しては福岡ワンマンから徐々に岡野やホッピーの主張が増えていきますが、後年の楽曲と比較してもやはりPINKには福岡楽曲が似合うことは否めず、結果的に彼のPINKというバンドへの貢献度は非常に大きいと言えるでしょう。
<Favorite Songs>
・「HIDING FACE」
ファンキーなスラップベースが小気味良いテクニカルな楽曲。本作中の他の作品と比べると地味な部類の楽曲かもしれませんが、跳ねるリズム隊に原マスミ等で活躍していたゲストギターのRAが繰り出すSFX的ギターサウンドが強烈で、これだけでも気分が高揚します。
・「ISOLATED RUNNER」
タイトル通り疾走感が心地良いダンサブルチューン。ベースがしっかり跳ねているところにただベースラインを走らせるだけの疾走感とはひと味違うところを見せています。リズムで引っ張る間奏から後半の開放的なサビにかけて盛り上がってくる部分がこの楽曲のキモでしょう。
・「青い羊の夢」
不思議な構成と複雑なフレーズが楽しいミディアムチューン。ホッピーのキレのあるシンセフレーズを中心にこれもまた跳ねるリズムでリードしていきます。そして福岡のヴォーカルはここでも気持ち良さそうに伸びていきます。特にサビメロの奇妙さが秀逸です。
<評点>
・サウンド ★★★★★(各パートの充実した演奏力から感じる色あせないサウンド)
・メロディ ★★★★ (福岡の独特の陰りがあるメロはPINKの重要ポイントの1つ)
・リズム ★★★★★(80年代中期では最も勢いのあったリズム隊と言える)
・曲構成 ★★★★ (どんなテンポやタイプの楽曲でもその質は変わらない)
・個性 ★★★★ (バンドの個性を確立し最もまとまっていた時期の傑作)
総合評点: 9点
![]() | 光の子 (1994/04/25) PINK 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
「2 1/2 TWO HALF」 URBAN DANCE
「2 1/2 TWO HALF」 (1986 テイチク)
URBAN DANCE

<members>
成田忍:vocal・synthesizers・guitars・computer
1.「PSYCO」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
2.「CERAMIC DANCER」 詞:成田忍・佐藤公理 曲・編:成田忍
3.「KISS × KISS」 詞:吉田美奈子 曲:伊藤銀次 編:成田忍
4.「DAY AFTER DAY」 詞:鈴木博文 曲・編:成田忍
5.「薔薇のエミリア」 詞:鈴木博文 曲・編:成田忍
6.「DANCE A GO GO」 詞:成田忍・佐藤公理 曲:成田忍 編:成田忍・布袋寅泰
7.「CAMERA OPUSCULA」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
8.「CRAZY LOVE」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
9.「CAMP」 詞:鈴木博文 曲:高橋幸宏 編:成田忍
<support musician>
布袋寅泰:electric guitar・drums・electric bass
岡野ハジメ:electric bass
嶋津ゆきお:electric bass
寺谷誠一:hi-hat
帆足哲昭:latin percussion
沢井原兒:sax
梅津和時:alto sax
片山広明:baritone sax
横川理彦:electric violin・sampling voice percussion
小久保隆:sound design・computer programming・strings arrangement
山田次朗:PC-9801 computer programming
菅原弘明:synthesizer manipulate・chorus
produced by 成田忍
co-produced by 荒川勝
mixing engineered by Michael Zimmerling
recording engineered by 嶋津ゆきお・荒川勝
● 実質成田忍ソロとなりギターを前面に出したデジタルロックを目指したラストアルバム
ポストニューウェーブの旗手として細野晴臣のNon Standardレーベルよりデビュー、順調に2枚のアルバムを残していたURBAN DANCEでしたが、ミニアルバムであった前作「CERAMIC DANCER」を最後にレコーディングでは実質的にはフロントマンであった成田忍のみが参加し、本作ではメンバーがいない分を豪華なゲスト陣でカバーするという体制をとっています。作詞には吉田美奈子や鈴木博文、作曲には伊藤銀次や高橋幸宏を迎えるなど人脈を駆使しつつ、他者提供楽曲を増やすことによってキャッチーな楽曲も増加、サウンドも肉感的な部分が感じられるようになり、いわゆるデジタルサウンドを駆使した「ロック」な印象が全体を支配しています。
前作に引き続きMichael Zimmerlingをエンジニアに迎えたサウンドは相変わらずのデジタル特有のキレがあり、特に前作から過剰になりつつあった破壊的なスネアドラムの音色は本作でも大活躍で、リズム音色だけでも楽しく聴くことができます。そのリズムを強調する効果を狙っているのか、中心となるシンセサウンドは音の隙間をしっかり作り意外と音数を少なくしており、1つ1つの音色を際立たせているかのようです。冒険的な音色を多用するこの手のバンドにはこのサウンドデザインは非常に効果的で、この音の隙間がデジタル特有のキレと1つ1つの音の重みを生み出しているわけです。前作との違いはその部分にあり、ゲストは多く参加しているもののサウンドはシンプルかつ力強さが加わり、そして格段に聴きやすくなった楽曲との相互作用は前作を凌ぎ、最後にして最高傑作に到達したと個人的に思います。本作に自信を得た(と思われる)成田はこのアルバムにおいてギタリスト&プロデューサーとしての土台を築き上げたと言っても過言ではないでしょう。
<Favorite Songs>
・「PSYCO」
ブラスセクションが導入された新境地のオープニングナンバー。相変わらずの爆音スネアが心地良いですが、圧巻なのは梅津和時のサックスプレイで、特に変拍子のブレイクからの場面が切り替わっていくような展開が絶妙です。
・「KISS × KISS」
伊藤銀次を作曲に起用したURBAN DANCE史上最もポップなナンバーと言って良い楽曲。いかにもキャッチーなサビをはじめとしてメジャー調のメロディが印象的ですが、意外とシンプルなサウンド配置に、金属的な音色が映えます。そして攻撃的な8ビートを刻む激しいリズム音色はもうこのバンドの十八番です。
・「DANCE A GO GO」
布袋寅泰全面参加のダンサブルロックチューン。布袋はギターどころかベースやドラムまで担当し、楽曲全体を支えています。間奏のリズム&リズムの嵐からのうねるギター入りのサビ〜ギターソロの流れが素晴らしいです。
<評点>
・サウンド ★★★★★(リズムを押し出しシンセは要所を締めるのに徹する職人仕事)
・メロディ ★★★ (他者の提供家屋はさすがだが成田曲は相変わらずのヒネクレ)
・リズム ★★★★★(このドラム、特スネア音色が本作のすべてと言ってもよい)
・曲構成 ★★★★ (バラードもしっかり音を主張してくるところに好感触)
・個性 ★★★ (結果的に成田ソロになってしまいバンドの意味がなかったり)
総合評点: 9点
URBAN DANCE

<members>
成田忍:vocal・synthesizers・guitars・computer
1.「PSYCO」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
2.「CERAMIC DANCER」 詞:成田忍・佐藤公理 曲・編:成田忍
3.「KISS × KISS」 詞:吉田美奈子 曲:伊藤銀次 編:成田忍
4.「DAY AFTER DAY」 詞:鈴木博文 曲・編:成田忍
5.「薔薇のエミリア」 詞:鈴木博文 曲・編:成田忍
6.「DANCE A GO GO」 詞:成田忍・佐藤公理 曲:成田忍 編:成田忍・布袋寅泰
7.「CAMERA OPUSCULA」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
8.「CRAZY LOVE」 詞:佐藤公理 曲・編:成田忍
9.「CAMP」 詞:鈴木博文 曲:高橋幸宏 編:成田忍
<support musician>
布袋寅泰:electric guitar・drums・electric bass
岡野ハジメ:electric bass
嶋津ゆきお:electric bass
寺谷誠一:hi-hat
帆足哲昭:latin percussion
沢井原兒:sax
梅津和時:alto sax
片山広明:baritone sax
横川理彦:electric violin・sampling voice percussion
小久保隆:sound design・computer programming・strings arrangement
山田次朗:PC-9801 computer programming
菅原弘明:synthesizer manipulate・chorus
produced by 成田忍
co-produced by 荒川勝
mixing engineered by Michael Zimmerling
recording engineered by 嶋津ゆきお・荒川勝
● 実質成田忍ソロとなりギターを前面に出したデジタルロックを目指したラストアルバム
ポストニューウェーブの旗手として細野晴臣のNon Standardレーベルよりデビュー、順調に2枚のアルバムを残していたURBAN DANCEでしたが、ミニアルバムであった前作「CERAMIC DANCER」を最後にレコーディングでは実質的にはフロントマンであった成田忍のみが参加し、本作ではメンバーがいない分を豪華なゲスト陣でカバーするという体制をとっています。作詞には吉田美奈子や鈴木博文、作曲には伊藤銀次や高橋幸宏を迎えるなど人脈を駆使しつつ、他者提供楽曲を増やすことによってキャッチーな楽曲も増加、サウンドも肉感的な部分が感じられるようになり、いわゆるデジタルサウンドを駆使した「ロック」な印象が全体を支配しています。
前作に引き続きMichael Zimmerlingをエンジニアに迎えたサウンドは相変わらずのデジタル特有のキレがあり、特に前作から過剰になりつつあった破壊的なスネアドラムの音色は本作でも大活躍で、リズム音色だけでも楽しく聴くことができます。そのリズムを強調する効果を狙っているのか、中心となるシンセサウンドは音の隙間をしっかり作り意外と音数を少なくしており、1つ1つの音色を際立たせているかのようです。冒険的な音色を多用するこの手のバンドにはこのサウンドデザインは非常に効果的で、この音の隙間がデジタル特有のキレと1つ1つの音の重みを生み出しているわけです。前作との違いはその部分にあり、ゲストは多く参加しているもののサウンドはシンプルかつ力強さが加わり、そして格段に聴きやすくなった楽曲との相互作用は前作を凌ぎ、最後にして最高傑作に到達したと個人的に思います。本作に自信を得た(と思われる)成田はこのアルバムにおいてギタリスト&プロデューサーとしての土台を築き上げたと言っても過言ではないでしょう。
<Favorite Songs>
・「PSYCO」
ブラスセクションが導入された新境地のオープニングナンバー。相変わらずの爆音スネアが心地良いですが、圧巻なのは梅津和時のサックスプレイで、特に変拍子のブレイクからの場面が切り替わっていくような展開が絶妙です。
・「KISS × KISS」
伊藤銀次を作曲に起用したURBAN DANCE史上最もポップなナンバーと言って良い楽曲。いかにもキャッチーなサビをはじめとしてメジャー調のメロディが印象的ですが、意外とシンプルなサウンド配置に、金属的な音色が映えます。そして攻撃的な8ビートを刻む激しいリズム音色はもうこのバンドの十八番です。
・「DANCE A GO GO」
布袋寅泰全面参加のダンサブルロックチューン。布袋はギターどころかベースやドラムまで担当し、楽曲全体を支えています。間奏のリズム&リズムの嵐からのうねるギター入りのサビ〜ギターソロの流れが素晴らしいです。
<評点>
・サウンド ★★★★★(リズムを押し出しシンセは要所を締めるのに徹する職人仕事)
・メロディ ★★★ (他者の提供家屋はさすがだが成田曲は相変わらずのヒネクレ)
・リズム ★★★★★(このドラム、特スネア音色が本作のすべてと言ってもよい)
・曲構成 ★★★★ (バラードもしっかり音を主張してくるところに好感触)
・個性 ★★★ (結果的に成田ソロになってしまいバンドの意味がなかったり)
総合評点: 9点
![]() | CERAMIC DANCER/2 1/2 (2001/11/21) URBAN DANCE 商品詳細を見る |
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽









