2018年(遅ればせながら)あけましてめでとうございます
当ブログ読者の皆様、2018年新年あけましておめでとうございます。
ご挨拶が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
実は管理人である私が突然(というわけではないのですが)の病に冒されまして、クリスマスを病院で入院並びに手術で迎えるという人生の初体験をさせていただき、ようやく本日退院に至ったというわけなのです。Twitter上ではそれとなく臭わせていましたが、その節は大変ご心配をおかけいたしました。おかげさまで元気にこうしてブログが更新できることを大変嬉しく思っています(命に関わるとかそういうものではないので本当にご心配なく!)。
さて、昨年は当ブログ10周年ということで、通常更新のかたわら、「TECHNOLOGY POPS CHRONICLES」シリーズと銘打って、年度ごとにその年を象徴するようなTECHNOLOGY POPSを90分のプレイリストにして、mixcloudに通年で上げ続けるという企画を細々と行っておりました。1980年から2016年まで、実は自分が一番楽しんで遊べた企画だったのですが、やはり人気があるのは80年代〜90年代前半あたりまでだなあと再認識する次第でした。00年代以降も面白い楽曲揃えてたのになあ、と心に思いつつも、当ブログに期待されている部分も大事にしていきたい、と心も新たにできた1年でもありました。まさかの業界の方からの嬉しいお声がけや、これから音楽に貪欲に摂取していこうとしている学生さんの参考資料としての利用価値など、当初はただの個人趣味だったこのレビューブログが多くの皆様にリファレンスいただいておりますこと、改めて感謝させていただくと共に、続けられる限り地道に更新していく所存です。
なんかいつも同じことを年初に申し上げているような気もしますが・・・。
今年は周年行事もひと段落なので何もしないでおこうかと思っていたのですが、mixcloud関連でまた何か始めるかもしれませんし、そのほか突発的に何か始めるかもしれません。しかし何せ病み上がりの身分でございますので、マイペースに何か面白いことができたら、と思っております。期待せずにご期待ください。
それでは、恒例の2017年TECHNOLOGY POPS的ベストアルバムの紹介です。
既にTwitter上では発表しておりますが、文章は異なったりしています。
実は2017年は飛び抜けた作品はなかったと認識しています。毎年1枚は「決まり!」という作品があるものですが、今回はどれも甲乙つけ難く、逆に言えば帯に短し襷に長し、は言い過ぎですが、決め手がなくて、10枚のランク付けにそれほど差がないということだけまずは認識いただけますと幸いです。
それでは、ベスト10です。(上から1位〜10位です)


light showers
(2017/9/13)
藤井隆
常に自身が影響されてきた80's〜90'sの美味しい部分を自己表現しながら良質な楽曲を届けてくれる信頼度抜群のタレント兼シンガー藤井隆の最新作。「90年代の深夜番組の間に延々と繰り返し流れていたCMのタイアップ曲集」という細か過ぎるコンセプトを見事に具現化できたのは、非凡なプロデュース能力の賜物でしょう。90年代当時を知る安定度の高いアレンジャー冨田謙にサウンドを全面的に任せ、EPO・堂島孝平・西寺郷太・葉山拓亮といったベテランから、シンリズム・澤部渡(スカート)・RIS・ARAKIといった期待の若手をコンポーザーに招いて、90年代らしい箸にも棒にもかからない肌触りの良いサウンドと、いかにも消費されることがわかっているのに耳をついて離れないメロディラインといった90年代の特徴を絶妙に捉えた楽曲を本作で十二分に楽しむことができます。このコンセプチュアルセンスの高さで堂々の第1位となりました。


丁酉目録
(2017/6/14)
桶田知道
2017年最大の驚きの1人、関西が生んだ珠玉のポップユニット・ウワノソラの和装キャラであった桶田知道のソロアルバムは、まさかの80's風味のテクノ歌謡でした。しかしその味わいは独特の節回しの歌詞による世界観も手伝ってか朴訥そのもので、これだけシンセプログラミング中心に楽曲を形成しているのにサイバー感が表に出てこないどころか、温かみすら感じるポップミュージックとして成立しているところが、彼の元来持ち合わせていたセンスということなのでしょう。本作発表後、桶田はウワノソラを脱退、このスタイルをさらに追求していくのか、作風をまたガラリと変えてくるのか、本人の気の向くままといったところでしょうか。そういう意味ではjohn Foxx的な楽しみもあるかと思いまして、期待を込めながらの第2位です。


BlueSongs
(2017/5/3)
KASHIF
横浜を拠点に活躍する音楽集団Pan Pacific Playaのギタリストとして、そして一十三十一に代表される現在進行形シティポップのトラックメイカーとしても活躍するKASHIFの待望のソロアルバム。ほぼ独りで作り上げたというエレクトリックソウルなサウンドデザインに渋さ満点のギターが絡んでくると、強烈な男のダンディズムが襲ってきます。砂原良徳マスタリングによるクッキリハッキリな音像の輪郭も手伝って、電子音の奥行きという点では群を抜いていた本作が第3位です。


cocoon ep
(2017/4/11)
sora tob sakana
既にアイドルが歌う必要がないんじゃないかというほど何でもありなジャンルが跳梁跋扈するアイドルソング界にあって、その異端ぶりを見せつけるポストロック/エレクトロニカアイドルの2nd(ミニ)アルバム。ハイスイノナサやsiraphでその異才を見せつける照井順政プロデュースなので、変拍子はもちろんのこと、どこまでも試練を課すかのような複雑なメロディをいたいけな少女に歌わせて青春譚とする、なんて罪な人なんでしょう。しかもここまで無茶をやりながら何故かそこはかとなく漂う清涼感。アイドル達には申し訳ないのですが、歌っている本人の映像を見ないで聴くと異なる世界が見えてくるでしょう。第4位です。


Hello, future day
(2017/7/5)
ナツ・サマー
2017年は現代型シティポップムーブメントに乗った女性シンガーの注目作が多くリリースされた年でしたが、それはシンガーを隠れ蓑にしたクリエイター達の代理戦争でもありました。土岐麻子で言うところのトオミヨウ、一十三十一のDorian、そしてこのナツ・サマーのクニモンド瀧口。既に確立された感のある格を持っている前者2人に対し、ナツ・サマーはまだ駆け出しの若手であるからこそ、クニモンドのプロデュースワークがより光ると言うことでしょう。レゲエを中心としたリゾートポップに止まらない、良質な、そして絶妙な引用とキャッチフレーズのエレクトロ歌謡に進化した本作が第5位です。


I am ONLY
(2017/7/26)
脇田もなり
背伸びしすぎた大阪・北堀江のシティポップ系アイドルグループEspeciaでも人気を誇っていたソロシンガーの初アルバム。ようやく等身大の歌が歌えるようになった開放感と、日々の訓練の賜物なのか、歌にメリハリもついて急成長ぶりを隠そうとしません。VIVID謹製の佐藤清喜(microstar)やはせはじむ、新井俊也(冗談伯爵)、Ikkubaruまで巻き込んで、良質な楽曲群を貪欲に吸収しています。まだまだあざとさは残りますが期待感が持てそうなので第6位。

meme
(2017/4/19)
アインシュタインズ
相対性理論をエレクトロポップ風にやってみたらどうなるか、で始めた実験室的ポップユニットの2ndアルバム。音源もCDジャケもケースも全てお手製の家内制手工業作品で届ける孤高の存在ですが、きらびやかな電子音を音数を制限して際立たせる「抜き差し」のセンスに優れたトラックメイカー、アルベルト志村への信頼度は増すばかりです。「カップルズ」時代を彷彿とさせるピチカートVな楽曲や、エレクトロニカを通り越したアンビエントなインストなど、幅が狭そうで広い、底知れなさが彼らの魅力です。第7位。


March
(2017/1/25)
KiWi
どちらも関西のトラックメイカーAZUPUBSCHOOLとCOR!Sの男女ユニットの待望のフルアルバム。海外での評価が急上昇している彼らの個性は、この英国童話ミュージカルな世界観を感じていただければお分かりでしょうが、繊細でいかにもエレクトリカルな電子音が特徴のAZUと、プログラミングもさることながらオーケストレーションでその歳を見せつけるCOR!Sのキャラクターが程よくぶつかり合って相性の良さが感じられるのが魅力でしょうか。完全新作の次作を既に期待したいということで第8位です。


REBORN
(2017/7/6)
MIRA PARAMETER
古くはシンガーソングライター、現在では占い師として活動しながらDTMに目覚め、出来上がったデモテープがゴンドウトモヒコの目に止まり、アルバムリリースというシンデレラストーリーを歩んだ異色の女性シンガーの1stアルバム。感覚のままにプログラミングで遊び尽くした結果のこのラビリンスのような電子音の散らばり方、ミステリアスながらもユーモラスな歌詞世界も相まって不思議度満載の作品に仕上がっています。これも砂原良徳マスタリングですので、クッキリな電子音が楽しめます。もう少しキャッチーな楽曲も欲しかったので第9位で。


レトロアクティヴ
(2017/11/15)
ブルー・ペパーズ
AORレコード収集家にして、その影響を隠しもせず地味ポップ路線をひた走る20代の新鋭クリエイターチーム初のフルアルバム。気心知れた演奏陣も含めてその円熟ぶりはもはや貫禄すら感じさせますが、これらも飽くなき研究心の賜物であろうかと思われます。80's前半の煮え切らなさが残るAORを忠実に再現するあまり、作風もまだまだ成長途中という印象も否めませんが、当然今後の成長度合いが気になりますので、第10位にランクインしました。
以上、2017年年間アルバムベスト10でした。
次点5作品は以下の通り。
「PASTORAL」 青野りえ
「ピカピコロジカル」 pLumsonic!
「Exhibition Of Love & Desire」 Cutemen
「ECSTACY」 一十三十一
「SATELLITE YOUNG」 サテライトヤング
というわけで、今年もTECHNOLOGY POPSの名盤に出会うことを心より願っております。
それでは、本年もよろしくお願いいたします。
(次回から再び通常のレビューに戻ります)
ご挨拶が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
実は管理人である私が突然(というわけではないのですが)の病に冒されまして、クリスマスを病院で入院並びに手術で迎えるという人生の初体験をさせていただき、ようやく本日退院に至ったというわけなのです。Twitter上ではそれとなく臭わせていましたが、その節は大変ご心配をおかけいたしました。おかげさまで元気にこうしてブログが更新できることを大変嬉しく思っています(命に関わるとかそういうものではないので本当にご心配なく!)。
さて、昨年は当ブログ10周年ということで、通常更新のかたわら、「TECHNOLOGY POPS CHRONICLES」シリーズと銘打って、年度ごとにその年を象徴するようなTECHNOLOGY POPSを90分のプレイリストにして、mixcloudに通年で上げ続けるという企画を細々と行っておりました。1980年から2016年まで、実は自分が一番楽しんで遊べた企画だったのですが、やはり人気があるのは80年代〜90年代前半あたりまでだなあと再認識する次第でした。00年代以降も面白い楽曲揃えてたのになあ、と心に思いつつも、当ブログに期待されている部分も大事にしていきたい、と心も新たにできた1年でもありました。まさかの業界の方からの嬉しいお声がけや、これから音楽に貪欲に摂取していこうとしている学生さんの参考資料としての利用価値など、当初はただの個人趣味だったこのレビューブログが多くの皆様にリファレンスいただいておりますこと、改めて感謝させていただくと共に、続けられる限り地道に更新していく所存です。
なんかいつも同じことを年初に申し上げているような気もしますが・・・。
今年は周年行事もひと段落なので何もしないでおこうかと思っていたのですが、mixcloud関連でまた何か始めるかもしれませんし、そのほか突発的に何か始めるかもしれません。しかし何せ病み上がりの身分でございますので、マイペースに何か面白いことができたら、と思っております。期待せずにご期待ください。
それでは、恒例の2017年TECHNOLOGY POPS的ベストアルバムの紹介です。
既にTwitter上では発表しておりますが、文章は異なったりしています。
実は2017年は飛び抜けた作品はなかったと認識しています。毎年1枚は「決まり!」という作品があるものですが、今回はどれも甲乙つけ難く、逆に言えば帯に短し襷に長し、は言い過ぎですが、決め手がなくて、10枚のランク付けにそれほど差がないということだけまずは認識いただけますと幸いです。
それでは、ベスト10です。(上から1位〜10位です)
light showers
(2017/9/13)
藤井隆
常に自身が影響されてきた80's〜90'sの美味しい部分を自己表現しながら良質な楽曲を届けてくれる信頼度抜群のタレント兼シンガー藤井隆の最新作。「90年代の深夜番組の間に延々と繰り返し流れていたCMのタイアップ曲集」という細か過ぎるコンセプトを見事に具現化できたのは、非凡なプロデュース能力の賜物でしょう。90年代当時を知る安定度の高いアレンジャー冨田謙にサウンドを全面的に任せ、EPO・堂島孝平・西寺郷太・葉山拓亮といったベテランから、シンリズム・澤部渡(スカート)・RIS・ARAKIといった期待の若手をコンポーザーに招いて、90年代らしい箸にも棒にもかからない肌触りの良いサウンドと、いかにも消費されることがわかっているのに耳をついて離れないメロディラインといった90年代の特徴を絶妙に捉えた楽曲を本作で十二分に楽しむことができます。このコンセプチュアルセンスの高さで堂々の第1位となりました。
丁酉目録
(2017/6/14)
桶田知道
2017年最大の驚きの1人、関西が生んだ珠玉のポップユニット・ウワノソラの和装キャラであった桶田知道のソロアルバムは、まさかの80's風味のテクノ歌謡でした。しかしその味わいは独特の節回しの歌詞による世界観も手伝ってか朴訥そのもので、これだけシンセプログラミング中心に楽曲を形成しているのにサイバー感が表に出てこないどころか、温かみすら感じるポップミュージックとして成立しているところが、彼の元来持ち合わせていたセンスということなのでしょう。本作発表後、桶田はウワノソラを脱退、このスタイルをさらに追求していくのか、作風をまたガラリと変えてくるのか、本人の気の向くままといったところでしょうか。そういう意味ではjohn Foxx的な楽しみもあるかと思いまして、期待を込めながらの第2位です。
BlueSongs
(2017/5/3)
KASHIF
横浜を拠点に活躍する音楽集団Pan Pacific Playaのギタリストとして、そして一十三十一に代表される現在進行形シティポップのトラックメイカーとしても活躍するKASHIFの待望のソロアルバム。ほぼ独りで作り上げたというエレクトリックソウルなサウンドデザインに渋さ満点のギターが絡んでくると、強烈な男のダンディズムが襲ってきます。砂原良徳マスタリングによるクッキリハッキリな音像の輪郭も手伝って、電子音の奥行きという点では群を抜いていた本作が第3位です。
cocoon ep
(2017/4/11)
sora tob sakana
既にアイドルが歌う必要がないんじゃないかというほど何でもありなジャンルが跳梁跋扈するアイドルソング界にあって、その異端ぶりを見せつけるポストロック/エレクトロニカアイドルの2nd(ミニ)アルバム。ハイスイノナサやsiraphでその異才を見せつける照井順政プロデュースなので、変拍子はもちろんのこと、どこまでも試練を課すかのような複雑なメロディをいたいけな少女に歌わせて青春譚とする、なんて罪な人なんでしょう。しかもここまで無茶をやりながら何故かそこはかとなく漂う清涼感。アイドル達には申し訳ないのですが、歌っている本人の映像を見ないで聴くと異なる世界が見えてくるでしょう。第4位です。
Hello, future day
(2017/7/5)
ナツ・サマー
2017年は現代型シティポップムーブメントに乗った女性シンガーの注目作が多くリリースされた年でしたが、それはシンガーを隠れ蓑にしたクリエイター達の代理戦争でもありました。土岐麻子で言うところのトオミヨウ、一十三十一のDorian、そしてこのナツ・サマーのクニモンド瀧口。既に確立された感のある格を持っている前者2人に対し、ナツ・サマーはまだ駆け出しの若手であるからこそ、クニモンドのプロデュースワークがより光ると言うことでしょう。レゲエを中心としたリゾートポップに止まらない、良質な、そして絶妙な引用とキャッチフレーズのエレクトロ歌謡に進化した本作が第5位です。
I am ONLY
(2017/7/26)
脇田もなり
背伸びしすぎた大阪・北堀江のシティポップ系アイドルグループEspeciaでも人気を誇っていたソロシンガーの初アルバム。ようやく等身大の歌が歌えるようになった開放感と、日々の訓練の賜物なのか、歌にメリハリもついて急成長ぶりを隠そうとしません。VIVID謹製の佐藤清喜(microstar)やはせはじむ、新井俊也(冗談伯爵)、Ikkubaruまで巻き込んで、良質な楽曲群を貪欲に吸収しています。まだまだあざとさは残りますが期待感が持てそうなので第6位。

meme
(2017/4/19)
アインシュタインズ
相対性理論をエレクトロポップ風にやってみたらどうなるか、で始めた実験室的ポップユニットの2ndアルバム。音源もCDジャケもケースも全てお手製の家内制手工業作品で届ける孤高の存在ですが、きらびやかな電子音を音数を制限して際立たせる「抜き差し」のセンスに優れたトラックメイカー、アルベルト志村への信頼度は増すばかりです。「カップルズ」時代を彷彿とさせるピチカートVな楽曲や、エレクトロニカを通り越したアンビエントなインストなど、幅が狭そうで広い、底知れなさが彼らの魅力です。第7位。
March
(2017/1/25)
KiWi
どちらも関西のトラックメイカーAZUPUBSCHOOLとCOR!Sの男女ユニットの待望のフルアルバム。海外での評価が急上昇している彼らの個性は、この英国童話ミュージカルな世界観を感じていただければお分かりでしょうが、繊細でいかにもエレクトリカルな電子音が特徴のAZUと、プログラミングもさることながらオーケストレーションでその歳を見せつけるCOR!Sのキャラクターが程よくぶつかり合って相性の良さが感じられるのが魅力でしょうか。完全新作の次作を既に期待したいということで第8位です。
REBORN
(2017/7/6)
MIRA PARAMETER
古くはシンガーソングライター、現在では占い師として活動しながらDTMに目覚め、出来上がったデモテープがゴンドウトモヒコの目に止まり、アルバムリリースというシンデレラストーリーを歩んだ異色の女性シンガーの1stアルバム。感覚のままにプログラミングで遊び尽くした結果のこのラビリンスのような電子音の散らばり方、ミステリアスながらもユーモラスな歌詞世界も相まって不思議度満載の作品に仕上がっています。これも砂原良徳マスタリングですので、クッキリな電子音が楽しめます。もう少しキャッチーな楽曲も欲しかったので第9位で。
レトロアクティヴ
(2017/11/15)
ブルー・ペパーズ
AORレコード収集家にして、その影響を隠しもせず地味ポップ路線をひた走る20代の新鋭クリエイターチーム初のフルアルバム。気心知れた演奏陣も含めてその円熟ぶりはもはや貫禄すら感じさせますが、これらも飽くなき研究心の賜物であろうかと思われます。80's前半の煮え切らなさが残るAORを忠実に再現するあまり、作風もまだまだ成長途中という印象も否めませんが、当然今後の成長度合いが気になりますので、第10位にランクインしました。
以上、2017年年間アルバムベスト10でした。
次点5作品は以下の通り。
「PASTORAL」 青野りえ
「ピカピコロジカル」 pLumsonic!
「Exhibition Of Love & Desire」 Cutemen
「ECSTACY」 一十三十一
「SATELLITE YOUNG」 サテライトヤング
というわけで、今年もTECHNOLOGY POPSの名盤に出会うことを心より願っております。
それでは、本年もよろしくお願いいたします。
(次回から再び通常のレビューに戻ります)
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