「CYBER COMMUNICATION」 MANIA
「CYBER COMMUNICATION」 (1995 フォーライフ)
MANIA

<members>
江田智樹:vocals
朝井泰生:guitars
1.「DIGITAL HEAVEN」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
2.「THE CHAIN REACTION WORLD〜最新モードの堕天使達へ〜」
詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
3.「愛が泣いた〜still love’s cRyin’〜」
詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
4.「砂漠の女神」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
5.「STAY WITH ME」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
6.「MYSTERIOUS」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
7.「LOVE IS PAIN」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
8.「MY HORIZON」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
9.「エピローグの雨に撃たれて」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
10.「THAT’S MY LIFE」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
<support musician>
福田裕彦:keyboards・computer programming
sound produced by 朝井泰生
engineered by 中村悦弘
● 遅過ぎたB’z & access! ギターを前面に押し出したデジタルロックとバタ臭さ漂うメロディで野心を押さえきれない唯一のアルバム
1990年代前半を席巻したB'zやaccessに代表されるエレクトリックなサウンドを大衆的に料理したロックデュオスタイル。いなたいメロディをデジタルダンスビートに乗せて熱唱する男性2人組ユニットとして、長年J-POP界を牽引していく彼らの功績は計り知れないものがありますが、移り変わりの激しかった90年代にあって、彼らのようなエレクトロロックデュオのフォロワーが次々と現れていくようになります。そんな中にあってちょうどB'zとaccessの中間のようなアーティストイメージで94年にシングル「MYSTERIOUS」でデビューしたのが元A-CHIEFの江田智樹と元DEFYER・ダイナマイトマシーンの朝井泰生の2人からなるMANIAでした。熱唱型の江田のヴォーカルと、ギターとプログラミングを違和感なく融合させるサウンド作りに長けた朝井という、まさにB'z量産型というべき売り出し方でデビューした彼らは、翌95年には1stアルバムである本作をリリースすることになります。
90年代ということもあってギターサウンドとデジタル系シンセのプログラミング等の融合が進んで、典型的なJ-POPメロディに乗せた歌謡ロックをこのMANIAも期待を裏切らず聴かせてくれますが、アルバムタイトルからイメージさせる通り電子楽器やシーケンスプログラミングをフィーチャーしようとする意図がはっきり感じ取ることができます。しかしそこは彼らも暑苦しいまでのよく伸びるヴォーカルと弾きまくり系のハードで歪みのあるギタープレイで自己主張を試みてきますので、結果的に楽曲面でのクオリティは決して低くはなく、デビューアルバムとしてできる限りの仕上がりをキープしていると言えるでしょう。そんな彼らのデジタル面を支えているのが、FM音源デジタルシンセサイザーYamaha DX7の音色作成で一世を風靡した「生福」の片割れである福田裕彦で、生粋のロックユニットとも言える彼らのまさにサイバーコミュニケーターとして機能すべく、その安定感のあるシンセサウンドで彼らの楽曲を支えています。このようにサウンド面では一定のクオリティを保っている彼らの楽曲ですが、メロディラインは驚くほどのバタ臭さの残るロック演歌な歌謡メロディで、その辺りが好き嫌いを分けてしまったのか、本作の後5枚のシングルをリリースするもブレイクせず、程なく活動休止に追いやられてしまいます。しかしながら、江田はA-CHIEFの相棒である滝上修幸とRE:VIBEとして活動、朝井泰生はスタジオミュージシャン兼作編曲家としてハロプロからeufoniusまで幅広く顔を出し活躍中です。
<Favorite Songs>
・「DIGITAL HEAVEN」
シーケンスフレーズからのディストーションギター+シンセブラスというステレオタイプなデジタルロックスタイルで始まるオープニングチューン。御多分に洩れず熱さ満点のヴォーカルに、Bメロからせわしなく攻め立てるハードロックなリズムも熱さを増長させます。そして何と言ってもサビの爆裂音!この大胆さで個性を爆発させようとしたのでしょう。こういう潔さは大好きです。
・「THE CHAIN REACTION WORLD〜最新モードの堕天使達へ〜」
90年代らしさたっぷりのRoland JD系ピアノ音色によるリフが目立つ歌謡ロックナンバー。打ち込みリズムが連打を多用したり、サビでのウネウネしたシーケンス(後半はさらに大胆に前へ出てくる)も聴きどころですが、全編を支配するのは気持ち良いくらいに弾きまくるギタープレイ、そしていかにもビーイング系なバタ臭いサビのメロディが本作のポイントです。
・「MYSTERIOUS」
記念すべき1stシングル。これもJD系ピアノリフからの激しいギターで疾走するイントロが魅力です。Aメロからサビまでマイナーとメジャーを行き来しながら、熱く激しく派手なギタープレイでシングルカットにふさわしいパワーを感じさせます。
<評点>
・サウンド ★★ (繊細なシンセに被さってくる重厚なギター)
・メロディ ★ (もはや時代錯誤的なバタ臭さが逆に魅力に)
・リズム ★★ (打ち込みだがハードな連打で熱くさせる)
・曲構成 ★ (全編いなたさと暑苦しさで支配するのも才能)
・個性 ★ (ステレオタイプなデジタルロックを抜け出せず)
総合評点: 6点
MANIA

<members>
江田智樹:vocals
朝井泰生:guitars
1.「DIGITAL HEAVEN」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
2.「THE CHAIN REACTION WORLD〜最新モードの堕天使達へ〜」
詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
3.「愛が泣いた〜still love’s cRyin’〜」
詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
4.「砂漠の女神」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
5.「STAY WITH ME」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
6.「MYSTERIOUS」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
7.「LOVE IS PAIN」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
8.「MY HORIZON」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
9.「エピローグの雨に撃たれて」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
10.「THAT’S MY LIFE」 詞:江田智樹 曲:朝井泰生 編:朝井泰生・福田裕彦
<support musician>
福田裕彦:keyboards・computer programming
sound produced by 朝井泰生
engineered by 中村悦弘
● 遅過ぎたB’z & access! ギターを前面に押し出したデジタルロックとバタ臭さ漂うメロディで野心を押さえきれない唯一のアルバム
1990年代前半を席巻したB'zやaccessに代表されるエレクトリックなサウンドを大衆的に料理したロックデュオスタイル。いなたいメロディをデジタルダンスビートに乗せて熱唱する男性2人組ユニットとして、長年J-POP界を牽引していく彼らの功績は計り知れないものがありますが、移り変わりの激しかった90年代にあって、彼らのようなエレクトロロックデュオのフォロワーが次々と現れていくようになります。そんな中にあってちょうどB'zとaccessの中間のようなアーティストイメージで94年にシングル「MYSTERIOUS」でデビューしたのが元A-CHIEFの江田智樹と元DEFYER・ダイナマイトマシーンの朝井泰生の2人からなるMANIAでした。熱唱型の江田のヴォーカルと、ギターとプログラミングを違和感なく融合させるサウンド作りに長けた朝井という、まさにB'z量産型というべき売り出し方でデビューした彼らは、翌95年には1stアルバムである本作をリリースすることになります。
90年代ということもあってギターサウンドとデジタル系シンセのプログラミング等の融合が進んで、典型的なJ-POPメロディに乗せた歌謡ロックをこのMANIAも期待を裏切らず聴かせてくれますが、アルバムタイトルからイメージさせる通り電子楽器やシーケンスプログラミングをフィーチャーしようとする意図がはっきり感じ取ることができます。しかしそこは彼らも暑苦しいまでのよく伸びるヴォーカルと弾きまくり系のハードで歪みのあるギタープレイで自己主張を試みてきますので、結果的に楽曲面でのクオリティは決して低くはなく、デビューアルバムとしてできる限りの仕上がりをキープしていると言えるでしょう。そんな彼らのデジタル面を支えているのが、FM音源デジタルシンセサイザーYamaha DX7の音色作成で一世を風靡した「生福」の片割れである福田裕彦で、生粋のロックユニットとも言える彼らのまさにサイバーコミュニケーターとして機能すべく、その安定感のあるシンセサウンドで彼らの楽曲を支えています。このようにサウンド面では一定のクオリティを保っている彼らの楽曲ですが、メロディラインは驚くほどのバタ臭さの残るロック演歌な歌謡メロディで、その辺りが好き嫌いを分けてしまったのか、本作の後5枚のシングルをリリースするもブレイクせず、程なく活動休止に追いやられてしまいます。しかしながら、江田はA-CHIEFの相棒である滝上修幸とRE:VIBEとして活動、朝井泰生はスタジオミュージシャン兼作編曲家としてハロプロからeufoniusまで幅広く顔を出し活躍中です。
<Favorite Songs>
・「DIGITAL HEAVEN」
シーケンスフレーズからのディストーションギター+シンセブラスというステレオタイプなデジタルロックスタイルで始まるオープニングチューン。御多分に洩れず熱さ満点のヴォーカルに、Bメロからせわしなく攻め立てるハードロックなリズムも熱さを増長させます。そして何と言ってもサビの爆裂音!この大胆さで個性を爆発させようとしたのでしょう。こういう潔さは大好きです。
・「THE CHAIN REACTION WORLD〜最新モードの堕天使達へ〜」
90年代らしさたっぷりのRoland JD系ピアノ音色によるリフが目立つ歌謡ロックナンバー。打ち込みリズムが連打を多用したり、サビでのウネウネしたシーケンス(後半はさらに大胆に前へ出てくる)も聴きどころですが、全編を支配するのは気持ち良いくらいに弾きまくるギタープレイ、そしていかにもビーイング系なバタ臭いサビのメロディが本作のポイントです。
・「MYSTERIOUS」
記念すべき1stシングル。これもJD系ピアノリフからの激しいギターで疾走するイントロが魅力です。Aメロからサビまでマイナーとメジャーを行き来しながら、熱く激しく派手なギタープレイでシングルカットにふさわしいパワーを感じさせます。
<評点>
・サウンド ★★ (繊細なシンセに被さってくる重厚なギター)
・メロディ ★ (もはや時代錯誤的なバタ臭さが逆に魅力に)
・リズム ★★ (打ち込みだがハードな連打で熱くさせる)
・曲構成 ★ (全編いなたさと暑苦しさで支配するのも才能)
・個性 ★ (ステレオタイプなデジタルロックを抜け出せず)
総合評点: 6点
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