「CARTOOOM!」 PLUS-TECH SQUEEZE BOX
「CARTOOOM!」(2004 VROOM SOUND)
PLUS-TECH SQUEEZE BOX

<members>
ハヤシベトモノリ:all instruments
ワキヤタケシ:all instruments
1.「CartooomTV」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
2.「Fiddle-dee-dee!!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
3.「Dough-Nuts Town’s map」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
4.「F[ake]」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
5.「SUZZZZZY」 詞:witch Craft 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
6.「starship.6」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
7.「CM#&’[$_?>!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
8.「THE mARTIN SHOW!!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
9.「Uncle Chicken’s drag rag」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
10.「Fantasie C dur P.491 -Generalprobe-」 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
11.「rival」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
12.「Hoky-Poky a.la.mode.」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
13.「PAPA says」 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
<support musician>
Cartoooms(“C” of all)<全員>:perform
ChipChopQ & scientist<カマダジュンコ>:perform
Cartoooms feat. The People of Dough-Nuts Town<全員>:perform
Mary ”Cookie” Royal<Tsugumi>:perform
witch Craft:perform
Cu3(CO3)2(OH)2<YUPPA>:perform
Cathy and more<櫻倉レオン>:perform
(Trick) Cherry bomb feat.JESSICA<櫻倉レオン>:perform
Optimistic C.I.P<EeL>:perform
Karate StaCkhouse<ヨアン>:perform
Cube Root Girl<CHINATSU FURUKAWA>:perform
produced by PLUS-TECH SQUEEZE BOX
engineered by PLUS-TECH SQUEEZE BOX
● 高速ノンストップチーププログラミングなごった煮サンプリングミュージックで驚かされる00年代型異色ポップユニットの2ndアルバム
00年代前半に浸透してきたネオ渋谷系もしくはフューチャーポップと呼ばれたムーブメントは、今をときめく中田ヤスタカのcapsuleを中心にEeLやエイプリルズ等といった渋谷系の持つ親しみやすいメロディラインと、シンセポップの持つきらめくようなシーケンスサウンドを、あくまでファッショナブルにオシャレ感覚でブレンドしたグループを生み出し。一部の流行に敏感なリスナーのアンテナを刺激していました。そんなカテゴリーの中でも特に異彩を放っていたのがPLUS-TECH SQUEEZE BOXで、当初女性ヴォーカルに男性2人というトリオ編成で00年に1stアルバム「FAKE VOX」をリリース、その実験性溢れるサウンドメイクに似つかわしくないキュートなポップセンスでその存在感をグッと高めていました。その後音源発表は抑えられていたものの、4年後に満を持してリリースした本作は、まさに4年待たせたことが納得いくような緻密に練りに練り込まれたようなサンプリング&カットアップ満載の未来型ポップミュージックとして世に問われた超意欲作にして問題作に仕上がっています。
さて、30分にも満たない短い収録時間の中にノンストップの13曲、そして4500種類以上のサンプリングネタをつぎ込むなど、密度が高いというよりはもはや執念すら感じさせる濃厚なサウンドデザインは、他の追随を許さないごった煮感に溢れていますが、それでも十分にポップソングとして認識できるのは、Hazel Nuts ChocolateやSonic Coster Pop、PINE*am等のフューチャーポップ系を中心としたユニットから可愛い声質のヴォーカルを9人も取り揃えて、加工しながら手を替え品を替え料理するハヤシベトモノリの楽曲構成能力の賜物であると言えるでしょう。テーマであるカートゥーンばりの目まぐるしい展開とカットアップ特有のつぎはぎつんのめりリズムの独特なノリ、そして短い楽曲の中にこれでもかとハイスピードにサンプルが突っ込まれるがために生まれる妙な焦燥感と高揚感が、クセになる方にとってはたまらない仕様になっています。テクノ〜ラウンジ〜ジャズ〜ヒップホップなどといったジャンルを横断するだけ横断しておいて、結果生まれたのがジャンルレスな近未来式ポップソング集というところに21世紀世代の音楽的な新しいインヴェンションを感じてしまいますが、その後彼らの新しい音源がなかなか世に出てこないのも残念なところです。
<Favorite Songs>
・「Dough-Nuts Town’s map」
ゲストの女性ヴォーカル9人全員で歌うドリーミーポップソング。ミュージカルのオープニングを思わせる壮大なオーケストラから高速電子音シーケンスまでのハイスピードな展開に圧倒され、3分超の楽曲の終了後に襲われる疲労感がタダモノではありません。
・「starship.6」
高速電子音で暴走する攻撃的サンプルをぶっ込んだシンセポップチューン。Hazel Nuts ChocolateのYUPPAのヴォーカルが辛うじてポップ要素をキープしていますが、後半はもはや暴力的と言ってよいほどのカットアップの嵐で、その過剰な感覚は80'sにも通じる部分があると思います。
・「Hoky-Poky a.la.mode.」
Sonic Coster PopのCHINATSUヴォーカルの柔らかいミュージカル的アレンジ(でもやはりカットアップ)が施されたジャジーなポップチューン。フルートやピアノ、ストリングスなどの粋なフレーズを巧みに放り込んで、ポップソングとして見事な仕上がりを見せています。
<評点>
・サウンド ★★★★ (膨大なサンプルと多彩なジャンルによる一代音楽絵巻)
・メロディ ★ (これだけのギミックの嵐にあってPOPSに仕上げる)
・リズム ★ (ほとんどすべてがサンプルギミックなので構築も何も)
・曲構成 ★★★★ (ノンストップに全体を1つの物語として聴かせる)
・個性 ★★★ (他に類を見ないサウンドメイクに脱帽するが疲労感も)
総合評点: 7点
PLUS-TECH SQUEEZE BOX

<members>
ハヤシベトモノリ:all instruments
ワキヤタケシ:all instruments
1.「CartooomTV」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
2.「Fiddle-dee-dee!!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
3.「Dough-Nuts Town’s map」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
4.「F[ake]」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
5.「SUZZZZZY」 詞:witch Craft 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
6.「starship.6」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
7.「CM#&’[$_?>!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
8.「THE mARTIN SHOW!!」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
9.「Uncle Chicken’s drag rag」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
10.「Fantasie C dur P.491 -Generalprobe-」 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
11.「rival」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
12.「Hoky-Poky a.la.mode.」 詞・曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
13.「PAPA says」 曲・編:PLUS-TECH SQUEEZE BOX
<support musician>
Cartoooms(“C” of all)<全員>:perform
ChipChopQ & scientist<カマダジュンコ>:perform
Cartoooms feat. The People of Dough-Nuts Town<全員>:perform
Mary ”Cookie” Royal<Tsugumi>:perform
witch Craft:perform
Cu3(CO3)2(OH)2<YUPPA>:perform
Cathy and more<櫻倉レオン>:perform
(Trick) Cherry bomb feat.JESSICA<櫻倉レオン>:perform
Optimistic C.I.P<EeL>:perform
Karate StaCkhouse<ヨアン>:perform
Cube Root Girl<CHINATSU FURUKAWA>:perform
produced by PLUS-TECH SQUEEZE BOX
engineered by PLUS-TECH SQUEEZE BOX
● 高速ノンストップチーププログラミングなごった煮サンプリングミュージックで驚かされる00年代型異色ポップユニットの2ndアルバム
00年代前半に浸透してきたネオ渋谷系もしくはフューチャーポップと呼ばれたムーブメントは、今をときめく中田ヤスタカのcapsuleを中心にEeLやエイプリルズ等といった渋谷系の持つ親しみやすいメロディラインと、シンセポップの持つきらめくようなシーケンスサウンドを、あくまでファッショナブルにオシャレ感覚でブレンドしたグループを生み出し。一部の流行に敏感なリスナーのアンテナを刺激していました。そんなカテゴリーの中でも特に異彩を放っていたのがPLUS-TECH SQUEEZE BOXで、当初女性ヴォーカルに男性2人というトリオ編成で00年に1stアルバム「FAKE VOX」をリリース、その実験性溢れるサウンドメイクに似つかわしくないキュートなポップセンスでその存在感をグッと高めていました。その後音源発表は抑えられていたものの、4年後に満を持してリリースした本作は、まさに4年待たせたことが納得いくような緻密に練りに練り込まれたようなサンプリング&カットアップ満載の未来型ポップミュージックとして世に問われた超意欲作にして問題作に仕上がっています。
さて、30分にも満たない短い収録時間の中にノンストップの13曲、そして4500種類以上のサンプリングネタをつぎ込むなど、密度が高いというよりはもはや執念すら感じさせる濃厚なサウンドデザインは、他の追随を許さないごった煮感に溢れていますが、それでも十分にポップソングとして認識できるのは、Hazel Nuts ChocolateやSonic Coster Pop、PINE*am等のフューチャーポップ系を中心としたユニットから可愛い声質のヴォーカルを9人も取り揃えて、加工しながら手を替え品を替え料理するハヤシベトモノリの楽曲構成能力の賜物であると言えるでしょう。テーマであるカートゥーンばりの目まぐるしい展開とカットアップ特有のつぎはぎつんのめりリズムの独特なノリ、そして短い楽曲の中にこれでもかとハイスピードにサンプルが突っ込まれるがために生まれる妙な焦燥感と高揚感が、クセになる方にとってはたまらない仕様になっています。テクノ〜ラウンジ〜ジャズ〜ヒップホップなどといったジャンルを横断するだけ横断しておいて、結果生まれたのがジャンルレスな近未来式ポップソング集というところに21世紀世代の音楽的な新しいインヴェンションを感じてしまいますが、その後彼らの新しい音源がなかなか世に出てこないのも残念なところです。
<Favorite Songs>
・「Dough-Nuts Town’s map」
ゲストの女性ヴォーカル9人全員で歌うドリーミーポップソング。ミュージカルのオープニングを思わせる壮大なオーケストラから高速電子音シーケンスまでのハイスピードな展開に圧倒され、3分超の楽曲の終了後に襲われる疲労感がタダモノではありません。
・「starship.6」
高速電子音で暴走する攻撃的サンプルをぶっ込んだシンセポップチューン。Hazel Nuts ChocolateのYUPPAのヴォーカルが辛うじてポップ要素をキープしていますが、後半はもはや暴力的と言ってよいほどのカットアップの嵐で、その過剰な感覚は80'sにも通じる部分があると思います。
・「Hoky-Poky a.la.mode.」
Sonic Coster PopのCHINATSUヴォーカルの柔らかいミュージカル的アレンジ(でもやはりカットアップ)が施されたジャジーなポップチューン。フルートやピアノ、ストリングスなどの粋なフレーズを巧みに放り込んで、ポップソングとして見事な仕上がりを見せています。
<評点>
・サウンド ★★★★ (膨大なサンプルと多彩なジャンルによる一代音楽絵巻)
・メロディ ★ (これだけのギミックの嵐にあってPOPSに仕上げる)
・リズム ★ (ほとんどすべてがサンプルギミックなので構築も何も)
・曲構成 ★★★★ (ノンストップに全体を1つの物語として聴かせる)
・個性 ★★★ (他に類を見ないサウンドメイクに脱帽するが疲労感も)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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