「EATING PLEASURE」 SANDii
「EATING PLEASURE」(1980 アルファ)
SANDii:vocals

1.「IDOL ERA」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
2.「LOVE SICK」 詞:Chris Mosdell 曲:SADii・久保田麻琴 編:細野晴臣
3.「DRIP DRY EYES」 詞:Chris Mosdell 曲:高橋幸宏 編:細野晴臣
4.「SHANTIH」 詞:Anil Choukar 曲:SADii・細野晴臣 編:細野晴臣
5.「ALIVE」 詞:Chris Mosdell 曲:SADii・久保田麻琴 編:細野晴臣
6.「HEY ROCK-A LALA」 詞:Jim Nash 曲:Ronnie Barron 編:細野晴臣
7.「EATING PLEASURE」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
8.「JIMMY MACK」
詞・曲:Brian Holland・Lamont Dozier・Eddie Holland 編:細野晴臣
9.「ZOOT KOOK」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
10.「OINORI」 詞:Anil Choukar 曲:SADii 編:細野晴臣
<support musician>
大村憲司:electric guitars
井上憲一:electric guitars
久保田麻琴:electric guitars・vocals
細野晴臣:bass・keyboards・vocals
高橋幸宏:drums
坂本龍一:keyboards
Carmen Lopez:vocals
Jose Lopez:vocals
Anil Choukar:spiritual guidance・voices
Chris Mosdell:voices
松武秀樹:computer programming・MC-8 micro composer
produced by 細野晴臣
engineered by 小池光夫・細野晴臣・寺田康彦・斉藤篤・飯尾芳史
● 大胆にエレクトロニクスを導入したサウンドで時代を席巻した無国籍ヴォーカリストの妖艶なソロアルバム
グラビアモデルとしても活動していたサンディー・アイが歌手として脚光を浴びた1976年の世界歌謡祭最優秀歌唱賞曲「グッドバイ・モーニング」から4年、当時YMOの活動で一躍革新的なプロデューサーとして脚光を浴びつつあった細野晴臣の目に止まり、再デビューという形でリリースされたソロデビューアルバムが本作です。スペイン人とのハーフである彼女のエキゾチックで妖しさをまとった歌の存在感は、それだけでも破壊力のあるものでしたが、そこに加わった斬新なエレクトロニクスサウンドにより、本作はテクノポップ時代の名盤として現在でも語り継がれています。
全盛期の細野晴臣プロデュースということ、そして久保田麻琴の夕焼け楽団との合流も間近な時期の作品ということで、ソロといえども松武秀樹のシーケンスが大活躍するテクノポップな楽曲とニューウェーヴなロックバンドサウンドの楽曲が同居しており、過渡期だからこその混沌さが見え隠れしています。しかし一筋縄ではいかないのは、本作の歌にしろサウンドにしろどこか呪術的というかスピリチュアルな雰囲気によるところが大きいでしょう。もともと持ち合わせているサンディーの歌手としての躍動感のある表現力、80年代に入ってニューウェーブの洗礼を受けつつ使い方も過激になってきた細野&松武秀樹が作り出すシンセサウンド、それらが織りなす化学反応が本作からは感じられるのです。それが最大限にアピールされているのが稀代の名曲「Zoot Kook」で、ラスト「OINORI」へと続くその楽曲から漂う妖し過ぎる神秘的なサウンドは、本作の「格」を引き上げていると言えるでしょう。その後サンセッツと合流してサンディー&ザ・サンセッツとして細野のバックアップのもと、オリエンタルなニューウェーブバンドのヴォーカルとして活動していくことになりますが、ここまでの神秘的なイメージの作品は本作までとなります。
<Favorite Songs>
・「IDOL ERA」
のっけから太いシンセベースとキレのあるギターで期待感を煽るオープニングナンバー。奥行きのある音処理とどこか妖艶なサンディー自身のコーラスがスピリチュアルな雰囲気を醸し出しているのが興味深いです。吸い込まれそうなエンディングもおもしろい。
・「ALIVE」
キュートなリズムと沖縄民謡がシンセ&シーケンスで味つけされたサンディーお得意のアジアンテクノポップ。沖縄音階をここまでニューウェーブになじませる細野&久保田のセンスに脱帽するとともに、サンディーのヴォーカルでしかなし得ないないのも確かと言える名曲です。サビの「ALIVE!」のかっこよさもポイントです。
・「ZOOT KOOK」
シャーマニズムする感じさせる神秘的でファンタジックな名曲。シンセパッドの滲み具合や丁寧に作り上げられたリズム音色、粘っこいシンセベース、どれをとっても存在感が半端ではありません。サビでメジャーで転調するのが救いであるものの、その空気感と完成度は飛び抜けています。
<評点>
・サウンド ★★ (手の込んだシンセ音色はさすが当時の勢いを感じる)
・メロディ ★ (実験的な部分も多少あるためかメロの印象は薄い)
・リズム ★★ (高橋幸宏のドラミングの安定感はさすがのもの)
・曲構成 ★★★ (全編「Zoot Kook」の世界観でもおもしろかった)
・個性 ★★ (再デビューとしてのインパクトは成功をおさめた)
総合評点: 7点
SANDii:vocals

1.「IDOL ERA」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
2.「LOVE SICK」 詞:Chris Mosdell 曲:SADii・久保田麻琴 編:細野晴臣
3.「DRIP DRY EYES」 詞:Chris Mosdell 曲:高橋幸宏 編:細野晴臣
4.「SHANTIH」 詞:Anil Choukar 曲:SADii・細野晴臣 編:細野晴臣
5.「ALIVE」 詞:Chris Mosdell 曲:SADii・久保田麻琴 編:細野晴臣
6.「HEY ROCK-A LALA」 詞:Jim Nash 曲:Ronnie Barron 編:細野晴臣
7.「EATING PLEASURE」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
8.「JIMMY MACK」
詞・曲:Brian Holland・Lamont Dozier・Eddie Holland 編:細野晴臣
9.「ZOOT KOOK」 詞:Chris Mosdell 曲・編:細野晴臣
10.「OINORI」 詞:Anil Choukar 曲:SADii 編:細野晴臣
<support musician>
大村憲司:electric guitars
井上憲一:electric guitars
久保田麻琴:electric guitars・vocals
細野晴臣:bass・keyboards・vocals
高橋幸宏:drums
坂本龍一:keyboards
Carmen Lopez:vocals
Jose Lopez:vocals
Anil Choukar:spiritual guidance・voices
Chris Mosdell:voices
松武秀樹:computer programming・MC-8 micro composer
produced by 細野晴臣
engineered by 小池光夫・細野晴臣・寺田康彦・斉藤篤・飯尾芳史
● 大胆にエレクトロニクスを導入したサウンドで時代を席巻した無国籍ヴォーカリストの妖艶なソロアルバム
グラビアモデルとしても活動していたサンディー・アイが歌手として脚光を浴びた1976年の世界歌謡祭最優秀歌唱賞曲「グッドバイ・モーニング」から4年、当時YMOの活動で一躍革新的なプロデューサーとして脚光を浴びつつあった細野晴臣の目に止まり、再デビューという形でリリースされたソロデビューアルバムが本作です。スペイン人とのハーフである彼女のエキゾチックで妖しさをまとった歌の存在感は、それだけでも破壊力のあるものでしたが、そこに加わった斬新なエレクトロニクスサウンドにより、本作はテクノポップ時代の名盤として現在でも語り継がれています。
全盛期の細野晴臣プロデュースということ、そして久保田麻琴の夕焼け楽団との合流も間近な時期の作品ということで、ソロといえども松武秀樹のシーケンスが大活躍するテクノポップな楽曲とニューウェーヴなロックバンドサウンドの楽曲が同居しており、過渡期だからこその混沌さが見え隠れしています。しかし一筋縄ではいかないのは、本作の歌にしろサウンドにしろどこか呪術的というかスピリチュアルな雰囲気によるところが大きいでしょう。もともと持ち合わせているサンディーの歌手としての躍動感のある表現力、80年代に入ってニューウェーブの洗礼を受けつつ使い方も過激になってきた細野&松武秀樹が作り出すシンセサウンド、それらが織りなす化学反応が本作からは感じられるのです。それが最大限にアピールされているのが稀代の名曲「Zoot Kook」で、ラスト「OINORI」へと続くその楽曲から漂う妖し過ぎる神秘的なサウンドは、本作の「格」を引き上げていると言えるでしょう。その後サンセッツと合流してサンディー&ザ・サンセッツとして細野のバックアップのもと、オリエンタルなニューウェーブバンドのヴォーカルとして活動していくことになりますが、ここまでの神秘的なイメージの作品は本作までとなります。
<Favorite Songs>
・「IDOL ERA」
のっけから太いシンセベースとキレのあるギターで期待感を煽るオープニングナンバー。奥行きのある音処理とどこか妖艶なサンディー自身のコーラスがスピリチュアルな雰囲気を醸し出しているのが興味深いです。吸い込まれそうなエンディングもおもしろい。
・「ALIVE」
キュートなリズムと沖縄民謡がシンセ&シーケンスで味つけされたサンディーお得意のアジアンテクノポップ。沖縄音階をここまでニューウェーブになじませる細野&久保田のセンスに脱帽するとともに、サンディーのヴォーカルでしかなし得ないないのも確かと言える名曲です。サビの「ALIVE!」のかっこよさもポイントです。
・「ZOOT KOOK」
シャーマニズムする感じさせる神秘的でファンタジックな名曲。シンセパッドの滲み具合や丁寧に作り上げられたリズム音色、粘っこいシンセベース、どれをとっても存在感が半端ではありません。サビでメジャーで転調するのが救いであるものの、その空気感と完成度は飛び抜けています。
<評点>
・サウンド ★★ (手の込んだシンセ音色はさすが当時の勢いを感じる)
・メロディ ★ (実験的な部分も多少あるためかメロの印象は薄い)
・リズム ★★ (高橋幸宏のドラミングの安定感はさすがのもの)
・曲構成 ★★★ (全編「Zoot Kook」の世界観でもおもしろかった)
・個性 ★★ (再デビューとしてのインパクトは成功をおさめた)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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