「ワーキングウォークマン」 goatbed
「ワーキングウォークマン」(2005 ビクター)
goatbed

<members>
石井秀仁:vocal・all instruments
小間貴雄:bass・rec
依元智史:guitar
ヤシマヒデキ:visual img
1.「ニューロマンサー」 詞・曲・編:石井秀仁
2.「ソニックフォニックトニックス」 詞・曲・編:石井秀仁
3.「モニカ」 詞:三浦徳子 曲:NOBODY 編:石井秀仁
4.「ツートンキラー」 詞・曲・編:石井秀仁
5.「バディービート」 詞:石井秀仁 曲:石井秀仁・小間貴雄 編:石井秀仁
6.「テクニコントラストロン」 詞・曲・編:石井秀仁
7.「ギンメタリズム」 詞:石井秀仁 曲:石井秀仁・依元智史 編:石井秀仁
8.「ジオデジオ」 詞・曲・編:石井秀仁
9.「セッズセッズセッズ」 詞・曲・編:石井秀仁
10.「ワーキングウォークマン」 詞・曲・編:石井秀仁
<support musician>
武井誠:drums
中村益久:keyboard
貝塚ヨウコ:chorus
produced by goatbed
engineered by 堀内耕太郎
● シンプルにエレクトリックポップを追求していく80年代ニューウェーブの伝道師が率いるグループのメジャーデビュー作
ロックバンドcali≠gariのヴォーカルとして活動してきた石井秀仁が、2003年に得意とする80年代ニューウェーブ風味漂うソロユニットgoatbedを立ち上げ精力的に作品をリリースし続け順調にその手のリスナーを虜にしていきます。そして「テクニコントラストロン」シリーズの2枚が好評を博したgoatbedは、遂にビクターのBabestarレーベルよりメジャーデビューを果たすことになりますが、その第1弾シングルはなんとあの吉川晃司のデビュー曲「モニカ」。このチョイスからしても石井自身が80年代の「あの空気」の信奉者であることは明白であると言えるのではないでしょうか。その先行シングルから1ヶ月後リリースされた本作はメジャー初のフルアルバムとなりますが、当然80年代歌謡テイスト全開(ということは当然テクノ&エレクトリック全開)の好作品となっています。
「テクニコントラストロン」シリーズで見せた密室性の高いシンセサウンドとキャッチー性あふれるメロディライン、そして独特の斜に構えたヴォーカルスタイルがgoatbedと魅力とも言えますが、メジャーということで幾分躍動感が増した印象もあります。しかしその分際立つのは効果的なシンセフレーズの入れ方で、お得意の甘酸っぱくノスタルジックなメロディに、そのフレーズが非常に存在感を発揮し、メロディラインを見事に引き立てているのはまさに石井秀仁のセンス以外の何物でもないと思います。また何より「わかっている」のはPCMドラムマシン風音色による攻撃的なリズムで、コクのあるシーケンス&シンセベースと共にノイジーなスネアを中心に直線的なビートで構築された楽曲だからこそ、この80年代感覚が滲み出ていると言えるでしょう。キャッチーなキラーソングも兼ね備え、さらに00年代らしい平面的ながらも凝ったサウンドを聴かせたりと、80年代ニューウェーブフリークだけでなくもっと人気が出てもよいユニットであると思うのですが、現在にあっても一般的な人気とまではいかないのが残念です。
<Favorite Songs>
・「ニューロマンサー」
躍動感の増したビートにいなせなメロディが懐かしさを感じるオープニングナンバー。特にサビを支える要所を押さえたシンセフレーズのデジタル全開のメタリックな響きが何とも言えない味です。この際立ったシンセフレーズで聴かせる手法にも80年代ぽさが溢れています。
・「セッズセッズセッズ」
高速シーケンスに甘いメロディラインというキャッチー性に溢れたエレポップチューン。スピードに乗った哀愁シンセポップという80年代心をくすぐるポイントを知っているからこそ生み出せるノスタルジックなポップソングです。
・「ワーキングウォークマン」
ラストを飾るのはこれぞ80年代哀愁エレポップの真髄とも言えるタイトルチューン。goatbedの音楽性を集約したかのようなサウンド&メロディが絶妙に融合した名曲で、特にロービットなスネアとスィープサウンド、相変わらず要所を締めるキラキラしたシンセに当然ベースはチョッパー、と80'sのおいしいところどりが楽しすぎます。
<評点>
・サウンド ★★★★ (要所で入るシンセフレーズがなんともノスタルジック)
・メロディ ★★★ (サビの開放感はセンスがなせる技で非凡な才能を感じる)
・リズム ★★★★ (真っ正面から挑みかかるような直線的なビートが80年代)
・曲構成 ★ (中盤小曲で間に合わせてしまっているのが玉にキズ)
・個性 ★★ (わかりやすいエレポップなはずが一般的に誤解があるような)
総合評点: 8点
goatbed

<members>
石井秀仁:vocal・all instruments
小間貴雄:bass・rec
依元智史:guitar
ヤシマヒデキ:visual img
1.「ニューロマンサー」 詞・曲・編:石井秀仁
2.「ソニックフォニックトニックス」 詞・曲・編:石井秀仁
3.「モニカ」 詞:三浦徳子 曲:NOBODY 編:石井秀仁
4.「ツートンキラー」 詞・曲・編:石井秀仁
5.「バディービート」 詞:石井秀仁 曲:石井秀仁・小間貴雄 編:石井秀仁
6.「テクニコントラストロン」 詞・曲・編:石井秀仁
7.「ギンメタリズム」 詞:石井秀仁 曲:石井秀仁・依元智史 編:石井秀仁
8.「ジオデジオ」 詞・曲・編:石井秀仁
9.「セッズセッズセッズ」 詞・曲・編:石井秀仁
10.「ワーキングウォークマン」 詞・曲・編:石井秀仁
<support musician>
武井誠:drums
中村益久:keyboard
貝塚ヨウコ:chorus
produced by goatbed
engineered by 堀内耕太郎
● シンプルにエレクトリックポップを追求していく80年代ニューウェーブの伝道師が率いるグループのメジャーデビュー作
ロックバンドcali≠gariのヴォーカルとして活動してきた石井秀仁が、2003年に得意とする80年代ニューウェーブ風味漂うソロユニットgoatbedを立ち上げ精力的に作品をリリースし続け順調にその手のリスナーを虜にしていきます。そして「テクニコントラストロン」シリーズの2枚が好評を博したgoatbedは、遂にビクターのBabestarレーベルよりメジャーデビューを果たすことになりますが、その第1弾シングルはなんとあの吉川晃司のデビュー曲「モニカ」。このチョイスからしても石井自身が80年代の「あの空気」の信奉者であることは明白であると言えるのではないでしょうか。その先行シングルから1ヶ月後リリースされた本作はメジャー初のフルアルバムとなりますが、当然80年代歌謡テイスト全開(ということは当然テクノ&エレクトリック全開)の好作品となっています。
「テクニコントラストロン」シリーズで見せた密室性の高いシンセサウンドとキャッチー性あふれるメロディライン、そして独特の斜に構えたヴォーカルスタイルがgoatbedと魅力とも言えますが、メジャーということで幾分躍動感が増した印象もあります。しかしその分際立つのは効果的なシンセフレーズの入れ方で、お得意の甘酸っぱくノスタルジックなメロディに、そのフレーズが非常に存在感を発揮し、メロディラインを見事に引き立てているのはまさに石井秀仁のセンス以外の何物でもないと思います。また何より「わかっている」のはPCMドラムマシン風音色による攻撃的なリズムで、コクのあるシーケンス&シンセベースと共にノイジーなスネアを中心に直線的なビートで構築された楽曲だからこそ、この80年代感覚が滲み出ていると言えるでしょう。キャッチーなキラーソングも兼ね備え、さらに00年代らしい平面的ながらも凝ったサウンドを聴かせたりと、80年代ニューウェーブフリークだけでなくもっと人気が出てもよいユニットであると思うのですが、現在にあっても一般的な人気とまではいかないのが残念です。
<Favorite Songs>
・「ニューロマンサー」
躍動感の増したビートにいなせなメロディが懐かしさを感じるオープニングナンバー。特にサビを支える要所を押さえたシンセフレーズのデジタル全開のメタリックな響きが何とも言えない味です。この際立ったシンセフレーズで聴かせる手法にも80年代ぽさが溢れています。
・「セッズセッズセッズ」
高速シーケンスに甘いメロディラインというキャッチー性に溢れたエレポップチューン。スピードに乗った哀愁シンセポップという80年代心をくすぐるポイントを知っているからこそ生み出せるノスタルジックなポップソングです。
・「ワーキングウォークマン」
ラストを飾るのはこれぞ80年代哀愁エレポップの真髄とも言えるタイトルチューン。goatbedの音楽性を集約したかのようなサウンド&メロディが絶妙に融合した名曲で、特にロービットなスネアとスィープサウンド、相変わらず要所を締めるキラキラしたシンセに当然ベースはチョッパー、と80'sのおいしいところどりが楽しすぎます。
<評点>
・サウンド ★★★★ (要所で入るシンセフレーズがなんともノスタルジック)
・メロディ ★★★ (サビの開放感はセンスがなせる技で非凡な才能を感じる)
・リズム ★★★★ (真っ正面から挑みかかるような直線的なビートが80年代)
・曲構成 ★ (中盤小曲で間に合わせてしまっているのが玉にキズ)
・個性 ★★ (わかりやすいエレポップなはずが一般的に誤解があるような)
総合評点: 8点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
コメント
初めて聞きました。
satoyanあらため、オズノブリキです。TouTubeで聞いてきました。初めて聞いたんですが、やけに音が80's〜90'sしてますね。もろ好みの音です。ボーカルがまた「それ」風。調べてみたら、ここで紹介されていた「XA-VAT」の方なんですね。どうりで、良いワケですね。音的にはバブリーなんだけど、どこかマイナーな雰囲気もあって、ここは石井秀仁さんの昔からのこだわりなのかな?このてのタイプってほんと最近貴重な気がします。もっと売れて欲しいですね。
Re: 初めて聞きました。
オズノブリキさん、こんばんは。
そう、XA-VATの方なんですけど、あっちよりもよりストレートに80's愛が出ているというか・・・。
石井秀仁という人はニューウェーブのディスクガイドでレビューも書いてますしw、かなり造詣は深いと思いますよ。
おかげでワタシのようなリスナーなんかは彼のそのあからさまな音楽性に恩恵を授かっているわけで、ありがたい話です。
そう、XA-VATの方なんですけど、あっちよりもよりストレートに80's愛が出ているというか・・・。
石井秀仁という人はニューウェーブのディスクガイドでレビューも書いてますしw、かなり造詣は深いと思いますよ。
おかげでワタシのようなリスナーなんかは彼のそのあからさまな音楽性に恩恵を授かっているわけで、ありがたい話です。
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