「135」 135
「135」 (1987 BMGビクター)
135

<members>
梶原茂人:vocal・guitar
高木茂治:vocal・bass
本田義博:vocal・percussion
1.「我愛你」 詞・曲:135 編:林有三with135
2.「夢勘定はひとり事」 詞・曲:135 編:林有三with135
3.「silent days」 詞:松本一起 曲:135 編:矢島賢
4.「トキオの顔」 詞・曲:135 編:林有三with135
5.「0%麗人」 詞:135 曲:135・大森隆志 編:矢島賢・135
6.「Just a Memory」 詞・曲:135 編:林有三with135
7.「ナスカの風」 曲:135 編:林有三with135
8.「自由な蟻」 詞・曲:Jorge Milchberg 日本語詞:135 編:林有三with135
9.「ジャイプルの象」 曲:135 編:林有三with135
10.「湾岸Night」 詞・曲:135 編:林有三with135
<support musician>
福田真國:guitar
渡辺等:bass
青木智仁:bass
石川雅春:drums
林有三:keyboards
福原まり:keyboards
中島オバヲ:percussions
斎藤貴志:sax
平石晴己:synthesizer programming
sound produced by 135
engineered by 嶋津ゆきお・松岡義昭・松本元成
● デジタルサウンドの中でオリエンタルな大陸的かつ演歌的メロディを生かして個性を演出したトリオユニットのデビュー作
いわゆる3ピースバンドとは異なる3人がフロントパーソンとなる形式のPOPSユニットである135は、1986年にサザンオールスターズの大森隆志を共同プロデュースに迎え、シングル「0%麗人」でデビュー、歌謡曲的で覚えやすいメロディとキレのあるシンセが印象的なシティポップといったスタイルで表舞台へ飛び出しましたが、彼らが本領発揮するのは翌年の2ndシングル「我愛你」からで、デジタルサウンドをバックに大陸的で壮大な世界観を標榜した楽曲はCMソングとしての起用も相まって一般にも浸透しスマッシュヒット、メディアへの露出も多くなりブレイクの兆しを見せる中、待望の1stアルバムである本作がリリースされます。そのヒット曲からの期待に違わず、オリエンタルでデジタルをも厭わない先鋭的なサウンドは新鮮に受け止められ、そして彼らの才能を世に知らしめた作品となりました。
イントロにインダストリアルかと思わせるマシナリーなリズムワークを施したExtendedなバージョンの「我愛你」で始まる本作は、そのイントロに象徴されるように意外のほどにプログラミング&シンセ度合いが高いアルバムです。もちろん基本的には「歌」を重視したユニットでありその演歌的とも言える非常にキャッチーなメロディラインに強みを持っているグループでもあるのですが、得てしてアコースティックに走りがちなこの手のユニットにしては細部にわたってサウンドへのこだわりが感じられる部分を見逃せません。後半に堂々と実験的でデジタリックなインスト曲を2曲持ってくる大胆さとアジアンテイストをデジタルで表現しようという挑戦的な姿勢は、デビューアルバムということを考えても評価されるべきでしょう。共同アレンジャーに角松敏生らのサポートキーボーディストとして活躍していた林有三の貢献度も高いと思われます。特に80年代後期特有のゲートの効いたリズムトラックが比較的癒しの部類となる楽曲にあって非常に良いアクセントとなっているのが好印象です。その後は目立ったヒットもないながらも彼らは息の長いグループとして地道に活動を続けていきますが、80年代後期という時代だからこその本作のようなデジアナサウンドは、今後再評価されるべきであると思います。
<Favorite Songs>
・「夢勘定はひとり事」
スラップベースのノリもファンキーなシンセPOPS。歪んだギターソロやコンプの効いたスネアの音処理などがいかにも80年代を想起させますが、何よりも跳ねるリズムと分離の良いシンセの絡み合いが少々バタ臭いメロディを補って余りあるスタイリッシュさを感じさせます。
・「0%麗人」
唐突な関西弁の歌詞がインパクトを放つ記念すべきデビューシングル。強烈なフィルインに代表されるパワフルなリズムに耳がいきますが、この楽曲を支配しているのはシンセベースのフレーズで、このベースの無機質さが楽曲にキレを生み出しています。
・「湾岸Night」
3rdシングルとしてカットされたデジタルファンクPOPS。キレとコクが同居したスラップベースと縦横無尽なシンセブラスのフレーズが聴き所ですが、本作中でも最もキャッチーなメロディラインとコーラスワークはまさにシティポップの真骨頂でしょう。特にBメロが80年代的フレーズで心地良いです。
<評点>
・サウンド ★★ (この曲調にしてシンセを上手く活用している好例)
・メロディ ★ (わかりやすくも演歌と思えるようなバタ臭さも同居)
・リズム ★★★ (ズシッとくる機械的リズムがアクセントとしては十分)
・曲構成 ★★ (後半にインストを持ってきて彼らの実力を証明)
・個性 ★★ (ありそうでない立ち位置を獲得したが本人達が見えず)
総合評点: 7点
135

<members>
梶原茂人:vocal・guitar
高木茂治:vocal・bass
本田義博:vocal・percussion
1.「我愛你」 詞・曲:135 編:林有三with135
2.「夢勘定はひとり事」 詞・曲:135 編:林有三with135
3.「silent days」 詞:松本一起 曲:135 編:矢島賢
4.「トキオの顔」 詞・曲:135 編:林有三with135
5.「0%麗人」 詞:135 曲:135・大森隆志 編:矢島賢・135
6.「Just a Memory」 詞・曲:135 編:林有三with135
7.「ナスカの風」 曲:135 編:林有三with135
8.「自由な蟻」 詞・曲:Jorge Milchberg 日本語詞:135 編:林有三with135
9.「ジャイプルの象」 曲:135 編:林有三with135
10.「湾岸Night」 詞・曲:135 編:林有三with135
<support musician>
福田真國:guitar
渡辺等:bass
青木智仁:bass
石川雅春:drums
林有三:keyboards
福原まり:keyboards
中島オバヲ:percussions
斎藤貴志:sax
平石晴己:synthesizer programming
sound produced by 135
engineered by 嶋津ゆきお・松岡義昭・松本元成
● デジタルサウンドの中でオリエンタルな大陸的かつ演歌的メロディを生かして個性を演出したトリオユニットのデビュー作
いわゆる3ピースバンドとは異なる3人がフロントパーソンとなる形式のPOPSユニットである135は、1986年にサザンオールスターズの大森隆志を共同プロデュースに迎え、シングル「0%麗人」でデビュー、歌謡曲的で覚えやすいメロディとキレのあるシンセが印象的なシティポップといったスタイルで表舞台へ飛び出しましたが、彼らが本領発揮するのは翌年の2ndシングル「我愛你」からで、デジタルサウンドをバックに大陸的で壮大な世界観を標榜した楽曲はCMソングとしての起用も相まって一般にも浸透しスマッシュヒット、メディアへの露出も多くなりブレイクの兆しを見せる中、待望の1stアルバムである本作がリリースされます。そのヒット曲からの期待に違わず、オリエンタルでデジタルをも厭わない先鋭的なサウンドは新鮮に受け止められ、そして彼らの才能を世に知らしめた作品となりました。
イントロにインダストリアルかと思わせるマシナリーなリズムワークを施したExtendedなバージョンの「我愛你」で始まる本作は、そのイントロに象徴されるように意外のほどにプログラミング&シンセ度合いが高いアルバムです。もちろん基本的には「歌」を重視したユニットでありその演歌的とも言える非常にキャッチーなメロディラインに強みを持っているグループでもあるのですが、得てしてアコースティックに走りがちなこの手のユニットにしては細部にわたってサウンドへのこだわりが感じられる部分を見逃せません。後半に堂々と実験的でデジタリックなインスト曲を2曲持ってくる大胆さとアジアンテイストをデジタルで表現しようという挑戦的な姿勢は、デビューアルバムということを考えても評価されるべきでしょう。共同アレンジャーに角松敏生らのサポートキーボーディストとして活躍していた林有三の貢献度も高いと思われます。特に80年代後期特有のゲートの効いたリズムトラックが比較的癒しの部類となる楽曲にあって非常に良いアクセントとなっているのが好印象です。その後は目立ったヒットもないながらも彼らは息の長いグループとして地道に活動を続けていきますが、80年代後期という時代だからこその本作のようなデジアナサウンドは、今後再評価されるべきであると思います。
<Favorite Songs>
・「夢勘定はひとり事」
スラップベースのノリもファンキーなシンセPOPS。歪んだギターソロやコンプの効いたスネアの音処理などがいかにも80年代を想起させますが、何よりも跳ねるリズムと分離の良いシンセの絡み合いが少々バタ臭いメロディを補って余りあるスタイリッシュさを感じさせます。
・「0%麗人」
唐突な関西弁の歌詞がインパクトを放つ記念すべきデビューシングル。強烈なフィルインに代表されるパワフルなリズムに耳がいきますが、この楽曲を支配しているのはシンセベースのフレーズで、このベースの無機質さが楽曲にキレを生み出しています。
・「湾岸Night」
3rdシングルとしてカットされたデジタルファンクPOPS。キレとコクが同居したスラップベースと縦横無尽なシンセブラスのフレーズが聴き所ですが、本作中でも最もキャッチーなメロディラインとコーラスワークはまさにシティポップの真骨頂でしょう。特にBメロが80年代的フレーズで心地良いです。
<評点>
・サウンド ★★ (この曲調にしてシンセを上手く活用している好例)
・メロディ ★ (わかりやすくも演歌と思えるようなバタ臭さも同居)
・リズム ★★★ (ズシッとくる機械的リズムがアクセントとしては十分)
・曲構成 ★★ (後半にインストを持ってきて彼らの実力を証明)
・個性 ★★ (ありそうでない立ち位置を獲得したが本人達が見えず)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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