「キンポウゲの日々」 maybelle
「キンポウゲの日々」(2000 コア)
maybelle

<members>
坂本和賀子:vocal・acoustic piano・pianica・chorus
橋本ユカリ:all instruments・electric guitar・acoustic guitar・organ・glockenspiel・computer programming
1.「キンポウゲの日々」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
2.「かげぼうしの頃」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
3.「Seashell」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
4.「Last Snow」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
5.「Have a kitten♥」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
6.「Planet of green」 詞:赤芝亜矢子 曲・編:橋本ユカリ
<support musician>
松岡モトキ:electric guitar・acoustic guitar
石坂義晴:electric guitar
岩田晃次:electric guitar
阿部光一郎:bass
上田ケンジ:bass
諏訪好洋:bass
小西昭次郎:drums
夏秋文尚:drums
池水真由美:accordion
エリック宮城:trumpet
小泉貴久:trumpet
藤枝憲:tambourine
produced by 橋本ユカリ
mixing engineered by 橋本ユカリ・杉山勇司・宮本リカ
recording engineered by 宮本リカ・中内タカヒサ
● 瑞々しいメロディラインにうっすらスペイシーなサウンドが新鮮な女性2人組のポスト渋谷系ポップアルバム
90年代からシンセサイザープログラマーとして活動を始め、赤芝亜矢子とのPOPSユニットMarigold Leafでも活動していた橋本由香利は、アルバムをリリースしないままMarigold leafを解散した後は作編曲家としての活動のかたわら、坂本和賀子と新ユニットmaybelleを結成、渋谷系を通過したおしゃれな女性ユニットという雰囲気を醸し出しながら彼女自身初めてのアルバムとなる本作をリリースします(本作では橋本ユカリ名義)。Marigold leaf自体がInstant Cytron等と対バンしていたネオアコ系ユニットでありましたが、このmaybelleも当然のことながら橋本の作風が生かされているためその流れを引き継いでおり、本作もギターを中心としたローファイ感で温かみを加えたメロディアスなフレーズが心地良い作品となっています。
さて、名曲「キンポウゲの日々」に代表されるようにアコースティックで温かな味わいが楽しめる本作ではありますが、才気あふれるメロディラインに紛れて非常に気になるのが生演奏中心のトラックからかすかに聴こえるシンセワークです。もともとプログラマーであった橋本はネオアコ的な音楽性のユニットを率いているとしても打ち込みやシンセサウンドにはこだわりがあるはずで、本作でもその音楽的なクセのようなものが滲み出ています。決して前には出てきませんがこのファンタジックなシンセの使い方はmaybelleの大切な個性となっていて、懐かしいのに少し未来的な、という不思議な感覚に襲われるのが本作の興味深いところであり、センスが光る部分でもあると思います。そのサウンドへのこだわりや類稀なメロディセンスは、maybelle活動休止以後アニメソングなどで最大限に発揮されていくことは既にご存じの通りであると思いますが、このmaybelleやROUND TABLEなどポスト渋谷系とくくられて活躍していた才能あるアーティストたちがそのクオリティを発揮できる場を得られているのは、音楽界にとっても良いことなのではないでしょうか。
<Favorite Songs>
・「キンポウゲの日々」
ノスタルジック感全開のオープニングにして珠玉の名曲。乾いたトランペットやトレモロの効いたギター、そしてアコーディオンと柔らかいサウンドで包み込みながらも、実はストリングスやきらびやかな音色のシンセが隠し味となっています。
・「Planet of green」
スペイシーなシンセから始まる音響的アプローチも見せるラストナンバー。楽曲自体は欧州トラッド的なアコースティックなメロディラインながら残響音の効いたリズムトラックと必要以上にエレクトロニカなシンセワークが楽しい不思議な楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (随所で実験的なシンセが光るが意図的に音を汚した感が)
・メロディ ★★ (泣きのメロディも作れるが作品全体で持続できればなお良い)
・リズム ★ (基本的には原点回帰の生演奏中心で安定感はあるが・・)
・曲構成 ★ (このコンパクトな感覚が持ち味でもあるが楽曲は少ない)
・個性 ★ (細かい実験性も見せるがインパクトを与えるにはもう一歩)
総合評点: 6点
maybelle

<members>
坂本和賀子:vocal・acoustic piano・pianica・chorus
橋本ユカリ:all instruments・electric guitar・acoustic guitar・organ・glockenspiel・computer programming
1.「キンポウゲの日々」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
2.「かげぼうしの頃」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
3.「Seashell」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
4.「Last Snow」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
5.「Have a kitten♥」 詞:坂本和賀子 曲・編:橋本ユカリ
6.「Planet of green」 詞:赤芝亜矢子 曲・編:橋本ユカリ
<support musician>
松岡モトキ:electric guitar・acoustic guitar
石坂義晴:electric guitar
岩田晃次:electric guitar
阿部光一郎:bass
上田ケンジ:bass
諏訪好洋:bass
小西昭次郎:drums
夏秋文尚:drums
池水真由美:accordion
エリック宮城:trumpet
小泉貴久:trumpet
藤枝憲:tambourine
produced by 橋本ユカリ
mixing engineered by 橋本ユカリ・杉山勇司・宮本リカ
recording engineered by 宮本リカ・中内タカヒサ
● 瑞々しいメロディラインにうっすらスペイシーなサウンドが新鮮な女性2人組のポスト渋谷系ポップアルバム
90年代からシンセサイザープログラマーとして活動を始め、赤芝亜矢子とのPOPSユニットMarigold Leafでも活動していた橋本由香利は、アルバムをリリースしないままMarigold leafを解散した後は作編曲家としての活動のかたわら、坂本和賀子と新ユニットmaybelleを結成、渋谷系を通過したおしゃれな女性ユニットという雰囲気を醸し出しながら彼女自身初めてのアルバムとなる本作をリリースします(本作では橋本ユカリ名義)。Marigold leaf自体がInstant Cytron等と対バンしていたネオアコ系ユニットでありましたが、このmaybelleも当然のことながら橋本の作風が生かされているためその流れを引き継いでおり、本作もギターを中心としたローファイ感で温かみを加えたメロディアスなフレーズが心地良い作品となっています。
さて、名曲「キンポウゲの日々」に代表されるようにアコースティックで温かな味わいが楽しめる本作ではありますが、才気あふれるメロディラインに紛れて非常に気になるのが生演奏中心のトラックからかすかに聴こえるシンセワークです。もともとプログラマーであった橋本はネオアコ的な音楽性のユニットを率いているとしても打ち込みやシンセサウンドにはこだわりがあるはずで、本作でもその音楽的なクセのようなものが滲み出ています。決して前には出てきませんがこのファンタジックなシンセの使い方はmaybelleの大切な個性となっていて、懐かしいのに少し未来的な、という不思議な感覚に襲われるのが本作の興味深いところであり、センスが光る部分でもあると思います。そのサウンドへのこだわりや類稀なメロディセンスは、maybelle活動休止以後アニメソングなどで最大限に発揮されていくことは既にご存じの通りであると思いますが、このmaybelleやROUND TABLEなどポスト渋谷系とくくられて活躍していた才能あるアーティストたちがそのクオリティを発揮できる場を得られているのは、音楽界にとっても良いことなのではないでしょうか。
<Favorite Songs>
・「キンポウゲの日々」
ノスタルジック感全開のオープニングにして珠玉の名曲。乾いたトランペットやトレモロの効いたギター、そしてアコーディオンと柔らかいサウンドで包み込みながらも、実はストリングスやきらびやかな音色のシンセが隠し味となっています。
・「Planet of green」
スペイシーなシンセから始まる音響的アプローチも見せるラストナンバー。楽曲自体は欧州トラッド的なアコースティックなメロディラインながら残響音の効いたリズムトラックと必要以上にエレクトロニカなシンセワークが楽しい不思議な楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (随所で実験的なシンセが光るが意図的に音を汚した感が)
・メロディ ★★ (泣きのメロディも作れるが作品全体で持続できればなお良い)
・リズム ★ (基本的には原点回帰の生演奏中心で安定感はあるが・・)
・曲構成 ★ (このコンパクトな感覚が持ち味でもあるが楽曲は少ない)
・個性 ★ (細かい実験性も見せるがインパクトを与えるにはもう一歩)
総合評点: 6点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
コメント
No title
Re: No title
森達彦氏は実はTwitterをフォローしていただきまして、当ブログを誉めていただいたんですよ。
恐れ多いことこの上ないです・・・。
橋本由香利さんはまさにHammerレーベルつながりですので、その通りですね。
アレンジといえばメロン記念日「夏の夜はデインジャー」もやってましたね。ab:fly名義で。
恐れ多いことこの上ないです・・・。
橋本由香利さんはまさにHammerレーベルつながりですので、その通りですね。
アレンジといえばメロン記念日「夏の夜はデインジャー」もやってましたね。ab:fly名義で。
コメントの投稿
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彼女の継承は、松武秀樹さんでも、浦田恵司さんでもなく、森 達彦さんつながりですね。
今は、アレンジャーに転向しましたけど、ももいろクローバーZやモーニング娘。のアレンジを担当してました。