「Page By Page」 高橋幸宏
「Page By Page」 (2009 EMI)
高橋幸宏:vocals・drums・keyboards・hand claps・ukulele・computer programming

1.「Out There」 詞:Valerie Trebeljahr 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Lali Puna
2.「The Words」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・amiina
3.「My Favorite Hat」 詞・曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
4.「Out of Here」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
5.「Perfect Wound」
詞:Steve Jansen 曲:高橋幸宏・Steve Jansen 編:高橋幸宏・権藤知彦・Steve Jansen
6.「The Muse」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
7.「Emerger」
詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・小山田圭吾 a.k.a Cornelius
8.「Atomic Chicken Dog」 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Atom
9.「You’ve Got To Hide Your Love Away」
詞・曲:John Lenon・Paul McCartney 編:高橋幸宏・権藤知彦
10.「Indefinable Point」
詞・曲:高橋幸宏・Steve Jansen 編:高橋幸宏・権藤知彦・Steve Jansen
11.「Meteor Rain -Leonids on the morning of November 17th-」
詞:Valerie Trebeljahr 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Lali Puna・amiina
12.「Valerie」 曲:堀江博久・高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
<support musician>
Valerie Trebeljahr:vocals・keyboards
小山田圭吾:electric guitars・effects
高田漣:electric guitar・acoustic guitar・bouzouki・mandolin
Atom:keyboards・computer programming
Steve Jansen:keyboards・electric guitar・hand claps・computer programming
堀江博久:piano・toy piano・organ・accordion・keyboards・acoustic guitar
Hildur Arsaelsdottir:zither・violin
Maria Huld Markan Sigfusdottir:glockenspiel・violin
Edda Run Olafsdottir:metallophone・viola
Solrun Sumarlidadottir:cello
徳澤青弦:cello
amiina:chorus・strings arrangement
権藤知彦:euphonium・flugelhorn・trombone・glockenspiel・chorus・computer programming・editing
produced by 高橋幸宏
co-produced by 権藤知彦
mixing engineered by 権藤知彦
recording engineered by 権藤知彦・飯尾芳史・近藤真奈美・美島豊明
● いざキャリアの集大成へ!日本が誇るポップエレクトロマエストロが世界に問う意欲作
2000年を過ぎアーティストとしての円熟期を迎えた高橋幸宏は、盟友細野晴臣とエレクトロニカユニットSKETCH SHOWを結成し、そのサウンドに対する不変の進取精神の健在ぶりを見せつけ旧知のファンの溜飲を下げるなど、常にシーンをリードしていこうとする意欲が感じられるアーティストと言えるでしょう。06年には7年ぶりのソロアルバム「BLUE MOON BLUE」をリリース、SKETCH SHOWで培ったエレクトロニカ的チリチリサウンドをソロ風に再構築し、08年には近年サウンド面でのパートナーを務める権藤知彦や旧知の弟子高野寛や原田知世らをメンバーに迎え、pupaを結成するなど精力的に話題を提供しています。本作は「BLUE MOON BLUE」に続くソロ作であり、pupa結成後の作品ということもあり、前作の続編ともいうべきエレクトロニカ風味をまぶし、さらにpupaメンバーを多く参加させることによるpupaの姉妹的作品の要素も感じられるなど、ここ10年の彼の作品の集大成ともいうべきアルバムに仕上がっています。
エレクトロニカをリスペクトし作り込まれたが故に持ち前のポップ性が後退した感のあった前作と比較して、本作はサウンド自体は継承しつつも得意の幸宏節なメロディラインを際立たせており、聴きやすさではこちらに軍配が上がります。年齢相応に攻撃的な側面は影を潜め、ゆっくりめの曲調は多いものの、その分シーケンスやサウンドコラージュにおける電子音の粒立ちが増しているため、サウンド面ではエレクトリック度は前作より強く感じさせます。彼の音楽性で感心に値するのはこの年齢に至るまで枯れることのないスタイリッシュ性です。生演奏だろうが打ち込みだろうが失わないオシャレ感覚、常に身だしなみに気をつけるダンディズムを、その細かい気配りを感じさせるプログラミング術から感じるのです。そしてサポート陣は時代の変遷を経て変わろうとも、その先進的なものを求め続ける意欲が衰えないのは彼の最大の長所であり、それが近年の活動に現れていると思われます。
<Favorite Songs>
・「My Favorite Hat」
細部にこだわりのあるプログラミングに幸宏唱法が映えるミディアムチューン。持ち前のノスタルジックなフレーズに絡む打ち込みの機械っぽさが何とも言えません。しかしリズムは軽めであくまでデスクトップで作った感は否めません。
・「Perfect Wound」
不思議な電子音をコラージュさせた実験的POPS。80年代前期の作品を想起させるようなドロドロしてシリアスな雰囲気を久しぶりに味わうことができます。ヴォーカルの歪み具合も懐かしいです。
・「Emerger」
本作では珍しくキレのある幸宏ドラムを堪能できる楽曲。渋いギターフレーズと跳ねるリズムとの混ざり具合はさすがの円熟技です。さすがに彼の楽曲は自身がドラムを叩いて初めて輝きを増すように思えます。
<評点>
・サウンド ★★ (緻密に組み立てられた隙のなさが逆に緊張感を煽る)
・メロディ ★ (聴きやすいとはいえ斬新な変化はメロディにはなし)
・リズム ★★ (突き詰められてはいるが時代なのか軽い音色が・・)
・曲構成 ★ (遅いテンポの楽曲が多く個人差で退屈になってしまう)
・個性 ★ (サウンドのレベルは高いがメロディとのバランスは・・)
総合評点: 6点
高橋幸宏:vocals・drums・keyboards・hand claps・ukulele・computer programming

1.「Out There」 詞:Valerie Trebeljahr 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Lali Puna
2.「The Words」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・amiina
3.「My Favorite Hat」 詞・曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
4.「Out of Here」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
5.「Perfect Wound」
詞:Steve Jansen 曲:高橋幸宏・Steve Jansen 編:高橋幸宏・権藤知彦・Steve Jansen
6.「The Muse」 詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
7.「Emerger」
詞:高橋幸宏・天辰京子 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・小山田圭吾 a.k.a Cornelius
8.「Atomic Chicken Dog」 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Atom
9.「You’ve Got To Hide Your Love Away」
詞・曲:John Lenon・Paul McCartney 編:高橋幸宏・権藤知彦
10.「Indefinable Point」
詞・曲:高橋幸宏・Steve Jansen 編:高橋幸宏・権藤知彦・Steve Jansen
11.「Meteor Rain -Leonids on the morning of November 17th-」
詞:Valerie Trebeljahr 曲:高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦・Lali Puna・amiina
12.「Valerie」 曲:堀江博久・高橋幸宏 編:高橋幸宏・権藤知彦
<support musician>
Valerie Trebeljahr:vocals・keyboards
小山田圭吾:electric guitars・effects
高田漣:electric guitar・acoustic guitar・bouzouki・mandolin
Atom:keyboards・computer programming
Steve Jansen:keyboards・electric guitar・hand claps・computer programming
堀江博久:piano・toy piano・organ・accordion・keyboards・acoustic guitar
Hildur Arsaelsdottir:zither・violin
Maria Huld Markan Sigfusdottir:glockenspiel・violin
Edda Run Olafsdottir:metallophone・viola
Solrun Sumarlidadottir:cello
徳澤青弦:cello
amiina:chorus・strings arrangement
権藤知彦:euphonium・flugelhorn・trombone・glockenspiel・chorus・computer programming・editing
produced by 高橋幸宏
co-produced by 権藤知彦
mixing engineered by 権藤知彦
recording engineered by 権藤知彦・飯尾芳史・近藤真奈美・美島豊明
● いざキャリアの集大成へ!日本が誇るポップエレクトロマエストロが世界に問う意欲作
2000年を過ぎアーティストとしての円熟期を迎えた高橋幸宏は、盟友細野晴臣とエレクトロニカユニットSKETCH SHOWを結成し、そのサウンドに対する不変の進取精神の健在ぶりを見せつけ旧知のファンの溜飲を下げるなど、常にシーンをリードしていこうとする意欲が感じられるアーティストと言えるでしょう。06年には7年ぶりのソロアルバム「BLUE MOON BLUE」をリリース、SKETCH SHOWで培ったエレクトロニカ的チリチリサウンドをソロ風に再構築し、08年には近年サウンド面でのパートナーを務める権藤知彦や旧知の弟子高野寛や原田知世らをメンバーに迎え、pupaを結成するなど精力的に話題を提供しています。本作は「BLUE MOON BLUE」に続くソロ作であり、pupa結成後の作品ということもあり、前作の続編ともいうべきエレクトロニカ風味をまぶし、さらにpupaメンバーを多く参加させることによるpupaの姉妹的作品の要素も感じられるなど、ここ10年の彼の作品の集大成ともいうべきアルバムに仕上がっています。
エレクトロニカをリスペクトし作り込まれたが故に持ち前のポップ性が後退した感のあった前作と比較して、本作はサウンド自体は継承しつつも得意の幸宏節なメロディラインを際立たせており、聴きやすさではこちらに軍配が上がります。年齢相応に攻撃的な側面は影を潜め、ゆっくりめの曲調は多いものの、その分シーケンスやサウンドコラージュにおける電子音の粒立ちが増しているため、サウンド面ではエレクトリック度は前作より強く感じさせます。彼の音楽性で感心に値するのはこの年齢に至るまで枯れることのないスタイリッシュ性です。生演奏だろうが打ち込みだろうが失わないオシャレ感覚、常に身だしなみに気をつけるダンディズムを、その細かい気配りを感じさせるプログラミング術から感じるのです。そしてサポート陣は時代の変遷を経て変わろうとも、その先進的なものを求め続ける意欲が衰えないのは彼の最大の長所であり、それが近年の活動に現れていると思われます。
<Favorite Songs>
・「My Favorite Hat」
細部にこだわりのあるプログラミングに幸宏唱法が映えるミディアムチューン。持ち前のノスタルジックなフレーズに絡む打ち込みの機械っぽさが何とも言えません。しかしリズムは軽めであくまでデスクトップで作った感は否めません。
・「Perfect Wound」
不思議な電子音をコラージュさせた実験的POPS。80年代前期の作品を想起させるようなドロドロしてシリアスな雰囲気を久しぶりに味わうことができます。ヴォーカルの歪み具合も懐かしいです。
・「Emerger」
本作では珍しくキレのある幸宏ドラムを堪能できる楽曲。渋いギターフレーズと跳ねるリズムとの混ざり具合はさすがの円熟技です。さすがに彼の楽曲は自身がドラムを叩いて初めて輝きを増すように思えます。
<評点>
・サウンド ★★ (緻密に組み立てられた隙のなさが逆に緊張感を煽る)
・メロディ ★ (聴きやすいとはいえ斬新な変化はメロディにはなし)
・リズム ★★ (突き詰められてはいるが時代なのか軽い音色が・・)
・曲構成 ★ (遅いテンポの楽曲が多く個人差で退屈になってしまう)
・個性 ★ (サウンドのレベルは高いがメロディとのバランスは・・)
総合評点: 6点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
コメント
No title
Re: No title
ヒーターさん、こんばんは。
常に新しい音を求めている高橋幸宏氏は本当にいい年のとり方をしていると思いますね。
YMOの他の2人もそうですが、ワタシもそうした音楽的意欲を忘れずに年をとっていきたいものです。
なんか年寄り臭いコメントになってしまいすみませんw
常に新しい音を求めている高橋幸宏氏は本当にいい年のとり方をしていると思いますね。
YMOの他の2人もそうですが、ワタシもそうした音楽的意欲を忘れずに年をとっていきたいものです。
なんか年寄り臭いコメントになってしまいすみませんw
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幸宏さんのこのアルバムで、僕が好きな曲は、The Museです。この曲の最初の部分の音は、幸宏さんが最近HASYMOなどで、使っている笛のような電子楽器ですかね。この年齢になっても、幸宏さんは新しい音を作れますね。幸宏さんは、センスと技術が、最高レベルで両立されている、数少ないアーティストだと思います。