「LOTUSIZE」 WATCHMAN
「LOTUSIZE」 (2009 サブライム)
WATCHMAN:vocal・drums・synthesizers・guitar・computer programming

1.「TETRAPOD」 曲・編:WATCHMAN
2.「MONOLOGUE」 曲・編:WATCHMAN
3.「DWAFSONG」 詞・曲・編:WATCHMAN
4.「SPRINGPOUR」 曲・編:WATCHMAN
5.「CORINTO」 詞・曲:PARA 編:WATCHMAN
6.「EPIDERMIS」 曲・編:WATCHMAN
7.「ALIXY」 曲・編:WATCHMAN
8.「PULV」 曲・編:WATCHMAN
9.「LOTUS」 詞・曲・編:WATCHMAN
produced by WATCHMAN
engineered by WATCHMAN
● 緻密な電子音トラックに生ドラムの熱気溢れる新感覚のつんのめりビートで駆け抜ける敏腕クリエイターのソロデビュー作
1990年代北海道で活動を開始、THE SLEEPWALK名義で自主制作音源をリリースしつつ、98年の伝説的なオムニバスアルバム(Instant Cytronや中塚武のQypthoneが参加)「プレセペの夜」にもTHE SLEEPWALKとして「Cosmic Boy」が収録されるなど、当時から電子ポップへの愛情が感じられる楽曲を生み出していたWATCHMANこと大島昌樹は、同年世界的なハードコアバンドMELT-BANANAにドラマーとして参加し、Coaltar Of The DeepersのNARASAKIとのSadesper Recordとしての活動や、山本精一らとの数々のアーティストとコラボを繰り広げてきました。そしてソロとしても自主制作音源をリリースしてきたWATCHMANですが、遂に2009年に全国流通である実質上のデビュー作である本作をリリースすることになります。
THE SLEEPWALK時代からテクノロジカルでメランコリックな実験的ポップミュージックを志向していた彼ですが、ソロ活動では電子音が中心ではありながら敏腕ドラマーとしての側面を十二分にアピールした生ドラムによるリズムトラックを織り交ぜたデジアナ混合の新しいエレクトリックミュージックに挑戦しています。近年のエレクトロニカや電子的なヒーリング音楽に分類されるようで、実はどこかイビツで複雑な構成を持つ、それでいてフレーズの大切さをよく理解しているかのようなポップ性を含んでいる彼の楽曲は、ストイックに感じられるものの本当はもう少し肩の力を抜いて気軽に聴くことができるものであると思われます。変拍子や度重なる転調など決して簡単とは言えない構成とサウンドに、あくまで生ドラムで追随していく一貫とした主義主張がひしひしと感じられる彼の楽曲群は、リスナーもそれ相応の覚悟を持って聴かなければいけないとも思いますが、フレーズを追うタイプの方も音自体を聴き込む方もそれぞれの楽しみ方をもって聴くことができるほどのクオリティを持っており、特に身構える必要もなく自然に向き合うことが大切であることを再認識させられる作品です。翌年2010年にはSadesper Recordとしてアニメ「はなまる幼稚園」の劇伴も手掛け、その自由奔放且つクオリティの高さに驚かされるなど、近年特に注目されるべきアーティストであると言っても過言ではないでしょう。
<Favorite Songs>
・「MONOLOGUE」
WATCHMANの真骨頂ともいえる小刻みにつんのめるような複雑怪奇な構成のニューテクノロジーミュージック。目まぐるしいフレーズに懸命に食らいつく生ドラムに緊張感が走ります。音の隙間づくりが実に良いです。
・「ALIXY」
本作のキラーチューンでもあり最もロックに近いハードエクスペリメンタル電子POPS。コンポが壊れたかのような針飛び効果のギミックや延々と生ドラムと歪んだギターがフィーチャーされ、音の壁をしっかり作り上げています。
・「LOTUS」
複雑なシーケンスとリズムが絡み合いながらムーディーなコード進行に乗る電子ボイスに癒される楽曲。癒しといってもサウンドは非常にせわしなくプログラミングの技巧が目立つ格好となっていますが、非常にキャッチーなPOPSとして聴くことができる要素も含んでいます。
<評点>
・サウンド ★★★★ (プログラミングセンスに新しい世界観を感じる)
・メロディ ★ (比較的キャッチーとはいえ実験性がやはり目立つ)
・リズム ★★★ (生ドラムへの執着以上につんのめりリズムの構築が)
・曲構成 ★ (2、3同じようなタイプの楽曲が並んでしまった感も)
・個性 ★★★ (エレクトロニカのような閉塞感は余り感じられない)
総合評点: 7点
WATCHMAN:vocal・drums・synthesizers・guitar・computer programming

1.「TETRAPOD」 曲・編:WATCHMAN
2.「MONOLOGUE」 曲・編:WATCHMAN
3.「DWAFSONG」 詞・曲・編:WATCHMAN
4.「SPRINGPOUR」 曲・編:WATCHMAN
5.「CORINTO」 詞・曲:PARA 編:WATCHMAN
6.「EPIDERMIS」 曲・編:WATCHMAN
7.「ALIXY」 曲・編:WATCHMAN
8.「PULV」 曲・編:WATCHMAN
9.「LOTUS」 詞・曲・編:WATCHMAN
produced by WATCHMAN
engineered by WATCHMAN
● 緻密な電子音トラックに生ドラムの熱気溢れる新感覚のつんのめりビートで駆け抜ける敏腕クリエイターのソロデビュー作
1990年代北海道で活動を開始、THE SLEEPWALK名義で自主制作音源をリリースしつつ、98年の伝説的なオムニバスアルバム(Instant Cytronや中塚武のQypthoneが参加)「プレセペの夜」にもTHE SLEEPWALKとして「Cosmic Boy」が収録されるなど、当時から電子ポップへの愛情が感じられる楽曲を生み出していたWATCHMANこと大島昌樹は、同年世界的なハードコアバンドMELT-BANANAにドラマーとして参加し、Coaltar Of The DeepersのNARASAKIとのSadesper Recordとしての活動や、山本精一らとの数々のアーティストとコラボを繰り広げてきました。そしてソロとしても自主制作音源をリリースしてきたWATCHMANですが、遂に2009年に全国流通である実質上のデビュー作である本作をリリースすることになります。
THE SLEEPWALK時代からテクノロジカルでメランコリックな実験的ポップミュージックを志向していた彼ですが、ソロ活動では電子音が中心ではありながら敏腕ドラマーとしての側面を十二分にアピールした生ドラムによるリズムトラックを織り交ぜたデジアナ混合の新しいエレクトリックミュージックに挑戦しています。近年のエレクトロニカや電子的なヒーリング音楽に分類されるようで、実はどこかイビツで複雑な構成を持つ、それでいてフレーズの大切さをよく理解しているかのようなポップ性を含んでいる彼の楽曲は、ストイックに感じられるものの本当はもう少し肩の力を抜いて気軽に聴くことができるものであると思われます。変拍子や度重なる転調など決して簡単とは言えない構成とサウンドに、あくまで生ドラムで追随していく一貫とした主義主張がひしひしと感じられる彼の楽曲群は、リスナーもそれ相応の覚悟を持って聴かなければいけないとも思いますが、フレーズを追うタイプの方も音自体を聴き込む方もそれぞれの楽しみ方をもって聴くことができるほどのクオリティを持っており、特に身構える必要もなく自然に向き合うことが大切であることを再認識させられる作品です。翌年2010年にはSadesper Recordとしてアニメ「はなまる幼稚園」の劇伴も手掛け、その自由奔放且つクオリティの高さに驚かされるなど、近年特に注目されるべきアーティストであると言っても過言ではないでしょう。
<Favorite Songs>
・「MONOLOGUE」
WATCHMANの真骨頂ともいえる小刻みにつんのめるような複雑怪奇な構成のニューテクノロジーミュージック。目まぐるしいフレーズに懸命に食らいつく生ドラムに緊張感が走ります。音の隙間づくりが実に良いです。
・「ALIXY」
本作のキラーチューンでもあり最もロックに近いハードエクスペリメンタル電子POPS。コンポが壊れたかのような針飛び効果のギミックや延々と生ドラムと歪んだギターがフィーチャーされ、音の壁をしっかり作り上げています。
・「LOTUS」
複雑なシーケンスとリズムが絡み合いながらムーディーなコード進行に乗る電子ボイスに癒される楽曲。癒しといってもサウンドは非常にせわしなくプログラミングの技巧が目立つ格好となっていますが、非常にキャッチーなPOPSとして聴くことができる要素も含んでいます。
<評点>
・サウンド ★★★★ (プログラミングセンスに新しい世界観を感じる)
・メロディ ★ (比較的キャッチーとはいえ実験性がやはり目立つ)
・リズム ★★★ (生ドラムへの執着以上につんのめりリズムの構築が)
・曲構成 ★ (2、3同じようなタイプの楽曲が並んでしまった感も)
・個性 ★★★ (エレクトロニカのような閉塞感は余り感じられない)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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