「wishes」 安倍麻美
「wishes」 (2003 ユニバーサル)
安倍麻美:vocal・rap・chorus・clap・shout

1.「理由 (Album Version)」 詞:326 曲:筒美京平 編:久保田光太郎
2.「捨てるのは拾うため 泣くのは笑うために」
詞:326 曲:筒美京平 編:久保田光太郎
3.「水たまりの中の月」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
4.「きみをつれていく」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
5.「Rolling Stone」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:中西亮輔
6.「Our Song」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
7.「夢見」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:山路敦斗詩
8.「Answer Me」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
9.「赤い花」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
10.「守ってあげるよ」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
11.「Wish for Loving ~愛せたらいいのに」
詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:中西亮輔
<support musician>
朝三憲一:guitars
飯塚昌明:guitars
石成正人:guitars・clap
越田太郎丸:guitars
高砂圭司:bass
渡辺等:bass・cello
井上ヨシマサ:keyboards・computer programming
久保田光太郎:keyboards・computer programming
中西亮輔:keyboards・computer programming・chorus・clap
山路敦斗詩:keyboards・computer programming
石垣千香:violin
中井一朗:violin
御法川雄矢:violin
前田善彦:violin
下成佐登子:chorus
キク:rap
コータ:rap
瀧澤大介:shout
タッキー:shout
田村充義:shout
チン☆パラ:shout
Deckstream:scratch・clap
LOWARS:clap
高橋良一:clap
村上葉子:clap・shout
山口雅人:clap・shout
石川鉄男:synthesizer manipulate
produced by 田村充義
mixing engineered by 関口正樹・石川鉄男
recording engineered by 関口正樹・石川鉄男・小長谷正美・山田信正・佐藤宏章
● 筒美京平21世紀最高仕事!程よいエレクトロサウンドがメロディを引き立てるアイドルソングアルバムの傑作
モーニング娘。の安倍なつみの妹という触れ込みでデビュー前から話題を振りまいていた安倍麻美は、大手芸能事務所ナベプロに所属し、シングル「理由」で歌手デビューを果たします。作詞にはイラストレーターの326を、日本歌謡界を代表する作曲家である筒美京平を迎えたこのデビューシングルは、ダンサブルなR&B志向が強かった当時のJ-POP楽曲にしては珍しく、古き良き歌謡曲に忠実な文学臭いメロディが特徴で、ナベプロとしては久しぶりのアイドルとしてそのPRに力が入っていました。その後はアレンジャーに井上ヨシマサを起用し「Our Song」「きみをつれていく」というアイドルらしからぬ奇妙で重苦しい質感のシングルを連発し、それらを引っさげた形でデビューアルバムである本作がリリースされます。
シングルだけの起用と思いきやなんとアルバム全曲に筒美京平が担当するなど、往年の80'sアイドルのようなメロディラインを00年代風にリニューアルしたような楽曲が多数収録された本作ですが、作詞は前述の326と安倍麻美本人が担当し、安倍本人の歌手活動への意気込みが感じられます。本作はシングルの世界観とは異なる「Rolling Stone」や「Answer Me」のような浮いた楽曲があるのが残念ですが、かわいらしさが前面に出がちなアイドルソングとは一線を画した、悩ましい頭でっかちな歌詞と昭和メロディと井上ヨシマサアレンジ曲をはじめとしたうっすらエレクトロなサウンドとの相性が良くクオリティは事務所の期待に沿うように高いものがあります。とはいえやはり本作は筒美京平の全面参加という部分にスポットが与えられるのは仕方のないところで、しかも全く衰えない美しくバタ臭い構成力抜群のメロディラインが健在なところに、昭和の大作曲家としての底力が感じられます。そういった意味でも本作は00年代のアイドルソングの隠れた名盤に挙げられると言ってよいでしょう。
<Favorite Songs>
・「水たまりの中の月」
細かいドラムンベース的リズムに、さらにチープなシンセフレーズが絡みつく説教じみたエレクトリック歌謡。スピード感がありほどよくエレクトロなシンセが混じってくるため、臭いラップもある程度調和されて聴くことができます。これは井上ヨシマサのアレンジ力の成せる業です。
・「きみをつれていく」
イントロやサビにおける切迫感のある歪んだギターがアイドルソングらしくないヘビーな3rdシングル。Aメロの裏で鳴るアルペジオや全編で挿入されるサンプルボイスの効果音的な使用法など、意外と凝った音づくりが楽しめます。
・「Our Song」
デビューシングルから一転して荘厳なトランスシーケンスが飛び交う16ビートエレクトロ歌謡に変身したハードな2ndシングル。しかしこれがダンサブルにならないのは、いかにも昭和な筒美メロディの力が強過ぎるからにほかなりません。サビが2フレーズに分かれたり、サビ前の裏声フレーズなどアイドルらしからぬ冒険的ギミックがキテレツな楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (意外と随所で電子音が散りばめられアクセントになる)
・メロディ ★★★ (楽曲に差はあるがマイナー曲には往年のオーラがある)
・リズム ★ (00年代な細かいリズムが多用されるが軽さは否めない)
・曲構成 ★ (全曲シングルの世界観で押し切るべきであったと思う)
・個性 ★★ (安倍麻美という話題性を利用して筒美メロを復活させた)
総合評点: 7点
安倍麻美:vocal・rap・chorus・clap・shout

1.「理由 (Album Version)」 詞:326 曲:筒美京平 編:久保田光太郎
2.「捨てるのは拾うため 泣くのは笑うために」
詞:326 曲:筒美京平 編:久保田光太郎
3.「水たまりの中の月」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
4.「きみをつれていく」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
5.「Rolling Stone」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:中西亮輔
6.「Our Song」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
7.「夢見」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:山路敦斗詩
8.「Answer Me」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
9.「赤い花」 詞:326 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
10.「守ってあげるよ」 詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:井上ヨシマサ
11.「Wish for Loving ~愛せたらいいのに」
詞:安倍麻美 曲:筒美京平 編:中西亮輔
<support musician>
朝三憲一:guitars
飯塚昌明:guitars
石成正人:guitars・clap
越田太郎丸:guitars
高砂圭司:bass
渡辺等:bass・cello
井上ヨシマサ:keyboards・computer programming
久保田光太郎:keyboards・computer programming
中西亮輔:keyboards・computer programming・chorus・clap
山路敦斗詩:keyboards・computer programming
石垣千香:violin
中井一朗:violin
御法川雄矢:violin
前田善彦:violin
下成佐登子:chorus
キク:rap
コータ:rap
瀧澤大介:shout
タッキー:shout
田村充義:shout
チン☆パラ:shout
Deckstream:scratch・clap
LOWARS:clap
高橋良一:clap
村上葉子:clap・shout
山口雅人:clap・shout
石川鉄男:synthesizer manipulate
produced by 田村充義
mixing engineered by 関口正樹・石川鉄男
recording engineered by 関口正樹・石川鉄男・小長谷正美・山田信正・佐藤宏章
● 筒美京平21世紀最高仕事!程よいエレクトロサウンドがメロディを引き立てるアイドルソングアルバムの傑作
モーニング娘。の安倍なつみの妹という触れ込みでデビュー前から話題を振りまいていた安倍麻美は、大手芸能事務所ナベプロに所属し、シングル「理由」で歌手デビューを果たします。作詞にはイラストレーターの326を、日本歌謡界を代表する作曲家である筒美京平を迎えたこのデビューシングルは、ダンサブルなR&B志向が強かった当時のJ-POP楽曲にしては珍しく、古き良き歌謡曲に忠実な文学臭いメロディが特徴で、ナベプロとしては久しぶりのアイドルとしてそのPRに力が入っていました。その後はアレンジャーに井上ヨシマサを起用し「Our Song」「きみをつれていく」というアイドルらしからぬ奇妙で重苦しい質感のシングルを連発し、それらを引っさげた形でデビューアルバムである本作がリリースされます。
シングルだけの起用と思いきやなんとアルバム全曲に筒美京平が担当するなど、往年の80'sアイドルのようなメロディラインを00年代風にリニューアルしたような楽曲が多数収録された本作ですが、作詞は前述の326と安倍麻美本人が担当し、安倍本人の歌手活動への意気込みが感じられます。本作はシングルの世界観とは異なる「Rolling Stone」や「Answer Me」のような浮いた楽曲があるのが残念ですが、かわいらしさが前面に出がちなアイドルソングとは一線を画した、悩ましい頭でっかちな歌詞と昭和メロディと井上ヨシマサアレンジ曲をはじめとしたうっすらエレクトロなサウンドとの相性が良くクオリティは事務所の期待に沿うように高いものがあります。とはいえやはり本作は筒美京平の全面参加という部分にスポットが与えられるのは仕方のないところで、しかも全く衰えない美しくバタ臭い構成力抜群のメロディラインが健在なところに、昭和の大作曲家としての底力が感じられます。そういった意味でも本作は00年代のアイドルソングの隠れた名盤に挙げられると言ってよいでしょう。
<Favorite Songs>
・「水たまりの中の月」
細かいドラムンベース的リズムに、さらにチープなシンセフレーズが絡みつく説教じみたエレクトリック歌謡。スピード感がありほどよくエレクトロなシンセが混じってくるため、臭いラップもある程度調和されて聴くことができます。これは井上ヨシマサのアレンジ力の成せる業です。
・「きみをつれていく」
イントロやサビにおける切迫感のある歪んだギターがアイドルソングらしくないヘビーな3rdシングル。Aメロの裏で鳴るアルペジオや全編で挿入されるサンプルボイスの効果音的な使用法など、意外と凝った音づくりが楽しめます。
・「Our Song」
デビューシングルから一転して荘厳なトランスシーケンスが飛び交う16ビートエレクトロ歌謡に変身したハードな2ndシングル。しかしこれがダンサブルにならないのは、いかにも昭和な筒美メロディの力が強過ぎるからにほかなりません。サビが2フレーズに分かれたり、サビ前の裏声フレーズなどアイドルらしからぬ冒険的ギミックがキテレツな楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★ (意外と随所で電子音が散りばめられアクセントになる)
・メロディ ★★★ (楽曲に差はあるがマイナー曲には往年のオーラがある)
・リズム ★ (00年代な細かいリズムが多用されるが軽さは否めない)
・曲構成 ★ (全曲シングルの世界観で押し切るべきであったと思う)
・個性 ★★ (安倍麻美という話題性を利用して筒美メロを復活させた)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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