「優しい繋がり」 The END of the WORLD
「優しい繋がり」 (1995 アルファ)
The END of the WORLD

<members>
YOKO:vocal
鴨宮諒:all instruments
1.「高い空の街」 詞:岩城由美 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
2.「THE RAINLOVER」 詞:谷理佐 曲:高浪敬太郎 編:The END of the WORLD
3.「優しい繋がり」 詞:渡辺水帆子 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
4.「七時のニュース」 詞:小西康陽 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
5.「海からの贈り物」 詞:平野恵理子 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
6.「イリュージョンズ」 詞:岩城由美 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
7.「ADIOS! ADIOS!」 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
<support musician>
窪田晴男:guitars
渡辺等:ukulele・bass・cello
チャールズ清水:organ・piano
朝川朋之:harp
produced by The END of the WORLD
engineered by 小池光夫・Fernand Aponte
● 声楽出身のまっすぐなボーカルに鴨宮メロディが切なく絡み合うPOPSデュオ唯一の作品
PIzzicato Fiveを脱退後、MANNAを結成し2枚の優れたPOPSアルバムを残した稀代のクリエイター鴨宮諒は、MANNA活動停止後も続けて女性シンガーとのデュオにこだわり続け、声楽科出身の歌手YOKOをヴォーカルに迎えてThe END of the WORLDを結成するに至ります。お世辞にも上手いとは言えないながらもコケティッシュで愛嬌のある声質が魅力であったMANNAの梶原もと子とは対照的に、YOKOは安定した声量とストレートで伸びのあるナチュラルな歌唱法で、鴨宮もMANNA時代とは異なり、打ち込みを使用したキュートな音色は影を潜め(MANNA後期でも既にその傾向は顕著でしたが)、生演奏主体の落ち着いた癒し系サウンドへと趣向を変えました。そんな彼自身の持つメロディセンスを存分に生かした楽曲を少ないながらも収録したのがこのユニットの唯一の作品である本作です。
初期Pizzicatoや初期MANNAで見られた鴨宮アレンジの1つの側面であるチープなプログラミングはほとんど目立たずエレクトリック度は低い本作ですが、その分ポップセンスは全開となり緩やかで穏やかな楽曲が大半を占める中で、鴨宮は可能な限りYOKOが歌う「歌」を届けるための裏方として縦横無尽の働きを見せています。窪田晴男や渡辺等といった敏腕プレイヤー達の演奏、特にチャールズ清水のオルガンがサウンドに一種の「コク」をもたらしていて(Pizzicato Fiveの名曲「七時のニュース」も見事に生まれ変わる)、楽曲の魅力をさらに増幅させています。良い楽曲ほどしっかりとその世界観を表現する演奏力が必要となってくるわけですが、本作はそういったハードルもクリアして非常に玄人好みのナチュラルなPOPSアルバムに仕上がっていると思います。しかし、The END of the WORLDとしての活動はこの1枚で終了。本作だけでは非常にもったいないクオリティを持っていたユニットであり、いつか思い出したように活動を再開することを期待しています。
<Favorite Songs>
・「高い空の街」
穏やかな昼下がりにぴったりのボサノヴァ調POPS。前年ソロデビューを果たした岩城由美の叙情的な歌詞を真摯に歌い上げるYOKOの歌は確かに伝わってくるものがあります。柔らかいフレーズでソロをつま弾く窪田晴男のギターも味わい深いです。
・「THE RAINLOVER」
本作唯一の外部からの作曲家、元盟友の高浪敬太郎を迎えたレイニーPOPS。Aメロの瑞々しさですべてを持っていってしまうセンスはさすがは高浪といったところです。これもソロデビューを果たした谷理佐のオーガニックな歌詞にYOKOのある意味真面目な歌唱がよく似合っています。
・「イリュージョンズ」
3拍子の鈴の音がキュートな昼下がりPOPS。サビで転調するメロディはセンスに溢れていますし、ウクレレやピアノ、ピッコロ系の音など日だまりを通り越して白昼夢のような気分にさせられる極上の名曲です。
<評点>
・サウンド ★★★ (比較的シンプルな音ながら熟練の演奏テクで見事にカバー)
・メロディ ★★★★★(歌のおかげかメロディの良さがより浸透してくる印象)
・リズム ★ (リズムで押すタイプの楽曲は少ないので仕方ない)
・曲構成 ★★ (良曲ぞろいであるがやはりもっと多くの楽曲が聴きたい)
・個性 ★★★ (およそPOPSらしくない歌唱法だからこその不思議な感覚)
総合評点: 8点
The END of the WORLD

<members>
YOKO:vocal
鴨宮諒:all instruments
1.「高い空の街」 詞:岩城由美 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
2.「THE RAINLOVER」 詞:谷理佐 曲:高浪敬太郎 編:The END of the WORLD
3.「優しい繋がり」 詞:渡辺水帆子 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
4.「七時のニュース」 詞:小西康陽 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
5.「海からの贈り物」 詞:平野恵理子 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
6.「イリュージョンズ」 詞:岩城由美 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
7.「ADIOS! ADIOS!」 曲:鴨宮諒 編:The END of the WORLD
<support musician>
窪田晴男:guitars
渡辺等:ukulele・bass・cello
チャールズ清水:organ・piano
朝川朋之:harp
produced by The END of the WORLD
engineered by 小池光夫・Fernand Aponte
● 声楽出身のまっすぐなボーカルに鴨宮メロディが切なく絡み合うPOPSデュオ唯一の作品
PIzzicato Fiveを脱退後、MANNAを結成し2枚の優れたPOPSアルバムを残した稀代のクリエイター鴨宮諒は、MANNA活動停止後も続けて女性シンガーとのデュオにこだわり続け、声楽科出身の歌手YOKOをヴォーカルに迎えてThe END of the WORLDを結成するに至ります。お世辞にも上手いとは言えないながらもコケティッシュで愛嬌のある声質が魅力であったMANNAの梶原もと子とは対照的に、YOKOは安定した声量とストレートで伸びのあるナチュラルな歌唱法で、鴨宮もMANNA時代とは異なり、打ち込みを使用したキュートな音色は影を潜め(MANNA後期でも既にその傾向は顕著でしたが)、生演奏主体の落ち着いた癒し系サウンドへと趣向を変えました。そんな彼自身の持つメロディセンスを存分に生かした楽曲を少ないながらも収録したのがこのユニットの唯一の作品である本作です。
初期Pizzicatoや初期MANNAで見られた鴨宮アレンジの1つの側面であるチープなプログラミングはほとんど目立たずエレクトリック度は低い本作ですが、その分ポップセンスは全開となり緩やかで穏やかな楽曲が大半を占める中で、鴨宮は可能な限りYOKOが歌う「歌」を届けるための裏方として縦横無尽の働きを見せています。窪田晴男や渡辺等といった敏腕プレイヤー達の演奏、特にチャールズ清水のオルガンがサウンドに一種の「コク」をもたらしていて(Pizzicato Fiveの名曲「七時のニュース」も見事に生まれ変わる)、楽曲の魅力をさらに増幅させています。良い楽曲ほどしっかりとその世界観を表現する演奏力が必要となってくるわけですが、本作はそういったハードルもクリアして非常に玄人好みのナチュラルなPOPSアルバムに仕上がっていると思います。しかし、The END of the WORLDとしての活動はこの1枚で終了。本作だけでは非常にもったいないクオリティを持っていたユニットであり、いつか思い出したように活動を再開することを期待しています。
<Favorite Songs>
・「高い空の街」
穏やかな昼下がりにぴったりのボサノヴァ調POPS。前年ソロデビューを果たした岩城由美の叙情的な歌詞を真摯に歌い上げるYOKOの歌は確かに伝わってくるものがあります。柔らかいフレーズでソロをつま弾く窪田晴男のギターも味わい深いです。
・「THE RAINLOVER」
本作唯一の外部からの作曲家、元盟友の高浪敬太郎を迎えたレイニーPOPS。Aメロの瑞々しさですべてを持っていってしまうセンスはさすがは高浪といったところです。これもソロデビューを果たした谷理佐のオーガニックな歌詞にYOKOのある意味真面目な歌唱がよく似合っています。
・「イリュージョンズ」
3拍子の鈴の音がキュートな昼下がりPOPS。サビで転調するメロディはセンスに溢れていますし、ウクレレやピアノ、ピッコロ系の音など日だまりを通り越して白昼夢のような気分にさせられる極上の名曲です。
<評点>
・サウンド ★★★ (比較的シンプルな音ながら熟練の演奏テクで見事にカバー)
・メロディ ★★★★★(歌のおかげかメロディの良さがより浸透してくる印象)
・リズム ★ (リズムで押すタイプの楽曲は少ないので仕方ない)
・曲構成 ★★ (良曲ぞろいであるがやはりもっと多くの楽曲が聴きたい)
・個性 ★★★ (およそPOPSらしくない歌唱法だからこその不思議な感覚)
総合評点: 8点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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