「bulbous kitchen」 bulbous kitchen
「bulbous kitchen」(1995 バルバスキッチン)
bulbous kitchen

<members>
柏田眞志:keyboards
浜地淳:vocals・keyboards
吉田マサヤ:drums
松澤登:bass
1.「water proof」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
2.「bulbous planets」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
3.「the 3-pound universe」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
4.「age of electronic text」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
5.「bulbous planets」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
6.「inter communication」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
7.「water theater」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
8.「water」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
produced by bulbous kitchen・佐藤清喜
engineered by 佐藤清喜
● クリーンで懐かしいナチュラルシンセサウンドが美しい新しいエレクトリックPOPSの可能性を秘めた隠れた名盤
浅井企画の放送作家でもある柏田眞志が結成したクリーンテクノグループbulbous kitchenは、テクノミュージックが一般的に認知され、ダンサブルなテクノ、スピリチュアルなテクノ等電子音楽の可能性がクラブカルチャーを通して広がりつつあった時期に突如現れたメロディ重視のクリーンポップテクノを志向するユニットです。当時の4つ打ちテクノミュージックに足りなかったポップな部分、メロディアスな部分をノスタルジックに甦らせた爽やかで胸を打つフレーズが持ち味のこのグループは、細野晴臣のHYPER LOVEレーベルからシングル「CASPIAN LOVE」でデビュー(「L.S.I.L」は名曲!)、その後舞台を自主制作に移し1stフルアルバムである本作を満を持してリリースします。
メインのコード展開(これが抜群に良い)をモチーフにしたコンセプチュアルなアルバム構成となっている本作ですが、その抜きん出たクオリティを放つコード展開で勝負できるところは、Michael Fortunatiを彷彿させる部分もあります。しかし彼らの楽曲はそのコード感覚だけでなく丹精を込めて作り上げられた透明感のある電子音があって初めて生きてくるものであり、その個性は当時のインテリジェンステクノ等のスピリチュアルな電子音楽にはなかった要素でもあります。プロデューサーはnice musicで古き良きエレクトロポップミュージックの再発見を志向していた電子POPS職人佐藤清喜で、彼の参加があればこその納得できるポップ感覚であると思います。「YMO世代に贈るテクノポップの回答」というキャッチフレーズもあながち間違いでなく、YMOがそのサウンドだけでなく誰でも受け入れられる楽曲のポップ性の上に成り立っていることを再認識させるサウンドとメロディであるように感じられます。本業が忙しくなかなか新作が生まれないようですが、気長に待つ価値はあると思いますので、ぜひ再び表舞台に登場することを期待しています。
<Favorite Songs>
・「water proof」
浮遊感豊かなシンセパッドにクッキリした音の粒が心地良いシーケンスで魅了するオープニングチューン。シンプルであるが故に際立つフレーズの重ね合わせとドリーミーな音色が彼らの得意とするところでしょう。
・「bulbous planets」
澄み渡るコード感覚と清潔な音色が爽快感を助長させるこれぞクリーンテクノの逸品。ミニマルテクノの繰り返しの美学が堪能できますが、フレーズを手を替え品を替えることによってメインを生かしつつ飽きさせない構成になっています。
・「water theater」
ワンコードながらシーケンスフレーズの重ね合わせで世界観を広げる典型的なテクノミュージック。それでもキレイの一言でしか言い表せない音色のおかげで全く飽きることなく、音の波に身も心も委ねることができます。
<評点>
・サウンド ★★★ (よく練り上げられた凝り性のシンセ音色で清涼感を満喫)
・メロディ ★ (基本インストでワンフレーズ勝負のパターンミュージック)
・リズム ★ (リズム音色には工夫の跡が見られるが流し聴きに適する)
・曲構成 ★ (コンセプトとはいえもう少しバリエーションも欲しい)
・個性 ★★ (当時としては断トツの清潔感を演出した電子音楽)
総合評点: 6点
bulbous kitchen

<members>
柏田眞志:keyboards
浜地淳:vocals・keyboards
吉田マサヤ:drums
松澤登:bass
1.「water proof」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
2.「bulbous planets」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
3.「the 3-pound universe」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
4.「age of electronic text」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
5.「bulbous planets」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
6.「inter communication」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
7.「water theater」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
8.「water」 曲・編:柏田眞志・浜地淳
produced by bulbous kitchen・佐藤清喜
engineered by 佐藤清喜
● クリーンで懐かしいナチュラルシンセサウンドが美しい新しいエレクトリックPOPSの可能性を秘めた隠れた名盤
浅井企画の放送作家でもある柏田眞志が結成したクリーンテクノグループbulbous kitchenは、テクノミュージックが一般的に認知され、ダンサブルなテクノ、スピリチュアルなテクノ等電子音楽の可能性がクラブカルチャーを通して広がりつつあった時期に突如現れたメロディ重視のクリーンポップテクノを志向するユニットです。当時の4つ打ちテクノミュージックに足りなかったポップな部分、メロディアスな部分をノスタルジックに甦らせた爽やかで胸を打つフレーズが持ち味のこのグループは、細野晴臣のHYPER LOVEレーベルからシングル「CASPIAN LOVE」でデビュー(「L.S.I.L」は名曲!)、その後舞台を自主制作に移し1stフルアルバムである本作を満を持してリリースします。
メインのコード展開(これが抜群に良い)をモチーフにしたコンセプチュアルなアルバム構成となっている本作ですが、その抜きん出たクオリティを放つコード展開で勝負できるところは、Michael Fortunatiを彷彿させる部分もあります。しかし彼らの楽曲はそのコード感覚だけでなく丹精を込めて作り上げられた透明感のある電子音があって初めて生きてくるものであり、その個性は当時のインテリジェンステクノ等のスピリチュアルな電子音楽にはなかった要素でもあります。プロデューサーはnice musicで古き良きエレクトロポップミュージックの再発見を志向していた電子POPS職人佐藤清喜で、彼の参加があればこその納得できるポップ感覚であると思います。「YMO世代に贈るテクノポップの回答」というキャッチフレーズもあながち間違いでなく、YMOがそのサウンドだけでなく誰でも受け入れられる楽曲のポップ性の上に成り立っていることを再認識させるサウンドとメロディであるように感じられます。本業が忙しくなかなか新作が生まれないようですが、気長に待つ価値はあると思いますので、ぜひ再び表舞台に登場することを期待しています。
<Favorite Songs>
・「water proof」
浮遊感豊かなシンセパッドにクッキリした音の粒が心地良いシーケンスで魅了するオープニングチューン。シンプルであるが故に際立つフレーズの重ね合わせとドリーミーな音色が彼らの得意とするところでしょう。
・「bulbous planets」
澄み渡るコード感覚と清潔な音色が爽快感を助長させるこれぞクリーンテクノの逸品。ミニマルテクノの繰り返しの美学が堪能できますが、フレーズを手を替え品を替えることによってメインを生かしつつ飽きさせない構成になっています。
・「water theater」
ワンコードながらシーケンスフレーズの重ね合わせで世界観を広げる典型的なテクノミュージック。それでもキレイの一言でしか言い表せない音色のおかげで全く飽きることなく、音の波に身も心も委ねることができます。
<評点>
・サウンド ★★★ (よく練り上げられた凝り性のシンセ音色で清涼感を満喫)
・メロディ ★ (基本インストでワンフレーズ勝負のパターンミュージック)
・リズム ★ (リズム音色には工夫の跡が見られるが流し聴きに適する)
・曲構成 ★ (コンセプトとはいえもう少しバリエーションも欲しい)
・個性 ★★ (当時としては断トツの清潔感を演出した電子音楽)
総合評点: 6点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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