「THAT'S LIFE」 GANGWAY
「THAT'S LIFE」(1997 BMG)
GANGWAY

<members>
Henrik Balling:guitar・banjo・keyboards・computer programming
Allan Jensen:vocals
Torben Johansen:keyboards・computer programming
1.「COME BACK AS A DOG」 Henrik Balling
2.「NOTHING'S THE MATTER」 Henrik Balling
3.「WHY DO I MISS YOU」 Henrik Balling
4.「BELGIAN LOVERS」 Henrik Balling
5.「I COULD BE WRONG」 Henrik Balling
6.「YOU WILL SAY」 Torben Johansen
7.「STEADY INCOME (birthday mix)」 Henrik Balling
8.「APRIL FOOL」 Allan Jensen
9.「SHE KEEPS TELLING JOKES」 Henrik Balling
10.「NEVER TURN」 Torben Johansen
11.「THINK OF SPAIN」 Henrik Balling
12.「THAT'S LIFE」 Henrik Balling
<support musician>
Andy Newmark:drums
Kasper Winding:keyboards・computer programming・live drums
Ingmar Brantelid:cello
Lennart Ginman:double bass
Lester Noel:backing vocals
Simone Bendix:voice
Stephanie Le Tessier:voice
Carrie Grant:Gospel Choir
David Grant:Gospel Choir
Jennifer Brandstrom:Gospel Choir
Natasha Andrews:Gospel Choir
Nathan Prime:Gospel Choir
Sandra Bensberg:Gospel Choir
Tony Walters:Gospel Choir
Zavier Barnett:Gospel Choir
produced by Kasper Winding
mixing engineered by Henrik Lund・Kasper Winding・Lars Nissen
recording engineered by Jon Pendleton・Niels Erik Lund・Martin Karaoglan
● 強烈なジャケとは裏腹に落ち着きのあるポップなメロディでユニットのラストを飾った名盤
90年代に入ってエレポップ化してから「The Quiet Boy Ate The Whole Cake」「Happy Ever After」「Optimism」と積極的に打ち込みを使用しながら持ち前のメロディアスなPOPSで魅了してきたGangwayは、その集大成となる本作をもって解散となりました。初期のネオアコ路線から後期のエレポップ路線への転換は古くからのファンの間で物議を醸し、特にネオアコ路線を信奉していたファンからはエレポップ的手法は好意的には受け入れられない傾向にありました。しかし彼らの根幹である美しいメロディは不変であり、それはエレポップからネオアコへの原点回帰という触れ込みであった本作においても証明されています。ただし実質は完全にネオアコ路線には当然のように戻るはずはなく、打ち込みサウンドを抑え気味にして比較的内省的な落ち着いた楽曲が多く並べられています。
実際作品を通して聴いてみるとネオアコ回帰とは到底思えないほど打ち込みはしっかり利用されています。しかし前作までのようにシーケンスが主張し過ぎることはなく、あくまで影を支えることに徹している感があります。ミディアムチューンの楽曲が多いだけあってサウンドもストリングスやギターを効果的に使いながらどちらかといえば地味な印象。しかしそれもこれも本作の人生を達観したような歌詞の世界観による部分が多いと思われます。Gangwayと同じ系統のグループにPrefab Sproutが挙げられますが、彼らも作品を残すにつれて世の中を達観したような(宗教的ですらある)楽曲を生み出しました。Gangwayも彼らと似た雰囲気を感じさせ、(ジャケもシュールですが)人生の機微をPOPSに仕立てていく、ある境地に達していたことがわかる仕上がりになっています。彼らのラストアルバムとなった本作ですが、このような境地に立てた達成感から解散へと気持ちが向かっていったように個人的には感じられるのです。
<Favorite Songs>
・「COME BACK AS A DOG」
「犬になって帰ってくる」というタイトルから察するとおり哲学的な印象すら感じさせるミディアムチューン。この楽曲はサビのフレーズが素晴らしく、後半もゴスペルチックなコーラスで盛り上げる部分などここに来て新境地を見せています。
・「NEVER TURN」
打ち込みのノイジーなリズムが渋いマイナーチューン。前作までのエレポップ路線を継承しており、エフェクティブなヴォーカルも味があります。彼らがネオアコに決して戻っていない理由がこの楽曲(特にリズムトラック)にはあります。
・「THAT'S LIFE」
不穏なイントロから始まる本作のコンセプトを如実にあらわす渾身のバラード。ゆったりと淡々とそして陰鬱なヴォーカルから一転として荘厳なストリングスで壮大に盛り上げる構成が感動を呼びます。まさにラストアルバムの最後を飾るにふさわしいでしょう。
<評点>
・サウンド ★ (打ち込み度も引っ込んで落ち着き過ぎて目新しさはない)
・メロディ ★★★ (聴かせる楽曲が多くメロに気を使っていることは理解できる)
・リズム ★★ (原点回帰といいながら打ち込み度の高いリズムにこだわりも)
・曲構成 ★★★ (最初と最後の楽曲が見事に締めておりトータル的に良作に)
・個性 ★★ (これまでの活動の集大成であり彼らの典型的な作品となった)
総合評点: 7点
GANGWAY

<members>
Henrik Balling:guitar・banjo・keyboards・computer programming
Allan Jensen:vocals
Torben Johansen:keyboards・computer programming
1.「COME BACK AS A DOG」 Henrik Balling
2.「NOTHING'S THE MATTER」 Henrik Balling
3.「WHY DO I MISS YOU」 Henrik Balling
4.「BELGIAN LOVERS」 Henrik Balling
5.「I COULD BE WRONG」 Henrik Balling
6.「YOU WILL SAY」 Torben Johansen
7.「STEADY INCOME (birthday mix)」 Henrik Balling
8.「APRIL FOOL」 Allan Jensen
9.「SHE KEEPS TELLING JOKES」 Henrik Balling
10.「NEVER TURN」 Torben Johansen
11.「THINK OF SPAIN」 Henrik Balling
12.「THAT'S LIFE」 Henrik Balling
<support musician>
Andy Newmark:drums
Kasper Winding:keyboards・computer programming・live drums
Ingmar Brantelid:cello
Lennart Ginman:double bass
Lester Noel:backing vocals
Simone Bendix:voice
Stephanie Le Tessier:voice
Carrie Grant:Gospel Choir
David Grant:Gospel Choir
Jennifer Brandstrom:Gospel Choir
Natasha Andrews:Gospel Choir
Nathan Prime:Gospel Choir
Sandra Bensberg:Gospel Choir
Tony Walters:Gospel Choir
Zavier Barnett:Gospel Choir
produced by Kasper Winding
mixing engineered by Henrik Lund・Kasper Winding・Lars Nissen
recording engineered by Jon Pendleton・Niels Erik Lund・Martin Karaoglan
● 強烈なジャケとは裏腹に落ち着きのあるポップなメロディでユニットのラストを飾った名盤
90年代に入ってエレポップ化してから「The Quiet Boy Ate The Whole Cake」「Happy Ever After」「Optimism」と積極的に打ち込みを使用しながら持ち前のメロディアスなPOPSで魅了してきたGangwayは、その集大成となる本作をもって解散となりました。初期のネオアコ路線から後期のエレポップ路線への転換は古くからのファンの間で物議を醸し、特にネオアコ路線を信奉していたファンからはエレポップ的手法は好意的には受け入れられない傾向にありました。しかし彼らの根幹である美しいメロディは不変であり、それはエレポップからネオアコへの原点回帰という触れ込みであった本作においても証明されています。ただし実質は完全にネオアコ路線には当然のように戻るはずはなく、打ち込みサウンドを抑え気味にして比較的内省的な落ち着いた楽曲が多く並べられています。
実際作品を通して聴いてみるとネオアコ回帰とは到底思えないほど打ち込みはしっかり利用されています。しかし前作までのようにシーケンスが主張し過ぎることはなく、あくまで影を支えることに徹している感があります。ミディアムチューンの楽曲が多いだけあってサウンドもストリングスやギターを効果的に使いながらどちらかといえば地味な印象。しかしそれもこれも本作の人生を達観したような歌詞の世界観による部分が多いと思われます。Gangwayと同じ系統のグループにPrefab Sproutが挙げられますが、彼らも作品を残すにつれて世の中を達観したような(宗教的ですらある)楽曲を生み出しました。Gangwayも彼らと似た雰囲気を感じさせ、(ジャケもシュールですが)人生の機微をPOPSに仕立てていく、ある境地に達していたことがわかる仕上がりになっています。彼らのラストアルバムとなった本作ですが、このような境地に立てた達成感から解散へと気持ちが向かっていったように個人的には感じられるのです。
<Favorite Songs>
・「COME BACK AS A DOG」
「犬になって帰ってくる」というタイトルから察するとおり哲学的な印象すら感じさせるミディアムチューン。この楽曲はサビのフレーズが素晴らしく、後半もゴスペルチックなコーラスで盛り上げる部分などここに来て新境地を見せています。
・「NEVER TURN」
打ち込みのノイジーなリズムが渋いマイナーチューン。前作までのエレポップ路線を継承しており、エフェクティブなヴォーカルも味があります。彼らがネオアコに決して戻っていない理由がこの楽曲(特にリズムトラック)にはあります。
・「THAT'S LIFE」
不穏なイントロから始まる本作のコンセプトを如実にあらわす渾身のバラード。ゆったりと淡々とそして陰鬱なヴォーカルから一転として荘厳なストリングスで壮大に盛り上げる構成が感動を呼びます。まさにラストアルバムの最後を飾るにふさわしいでしょう。
<評点>
・サウンド ★ (打ち込み度も引っ込んで落ち着き過ぎて目新しさはない)
・メロディ ★★★ (聴かせる楽曲が多くメロに気を使っていることは理解できる)
・リズム ★★ (原点回帰といいながら打ち込み度の高いリズムにこだわりも)
・曲構成 ★★★ (最初と最後の楽曲が見事に締めておりトータル的に良作に)
・個性 ★★ (これまでの活動の集大成であり彼らの典型的な作品となった)
総合評点: 7点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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