「MAGICAL HEALING」 原田真二
「MAGICAL HEALING」 (1985 フォーライフ)
原田真二:vocal・keyboards・guitars・drums・percussion・chorus

1.「バンドは金曜日に出来た」 詞・曲・編:原田真二
2.「ORIENTAL KISS」 詞・曲・編:原田真二
3.「永遠を感じた夜」 詞・曲・編:原田真二
4.「SUBWAYの夜明け」 詞・曲・編:原田真二
5.「HEAT DANCING」 詞・曲・編:原田真二
6.「寒がりのVOICE」 詞:安藤秀樹 曲・編:原田真二
7.「MAGICAL HEALING」 詞・曲・編:原田真二
8.「SWAY ME」 詞・曲・編:原田真二
9.「バスルームの沈黙」 詞・曲・編:原田真二
<support musician>
原田末秋:guitar
有賀啓雄:bass
矢口博康:sax
八木のぶお:chromatic harp
金子飛鳥Team:strings
百田忠正:chorus
深沢順:synthesizer programming
produced by 原田真二
mixing engineered by Michael H. Brauer
recording engineered by 内沼映二・平瀬公一
● テクノロジーを巧みに利用しメロディアスかつダンサブルに仕上げたPOPS職人の名盤
10代にして作曲・編曲をこなす弾き語りシンガーソングライターとしてデビューし、数々のヒットを飛ばしアイドル的人気を得るなど、天才の呼び名を欲しいままにしてきた原田真二は、そのきらびやかな才能を持つが故により高い音楽性を求めるために果敢に事務所を独立、自身のバンドであるクライシスを結成し名実共にロックミュージシャンとしての活動を本格化させ、さらなる高みを目指して1981年から米国へ留学します。これが彼の音楽性に大きな影響を与えることになり、帰国後は先鋭的なシンセサウンドを中心としたTECHNOLOGY POPSへと変貌を遂げ、ライブパフォーマンスもよりダンサブルな方向へシフトするなど、もともと持ち合わせている自身の音楽的才能も手伝ってクオリティの高い作品を連発していくことになります。
本作はクライシスを解消し本格的に打ち込み中心のダンサブルサウンドに移行したアルバムで、全編プログラミングされたジャストで強烈なリズムとテクノ・ニューウェーブ出身かと思わせるほど酸いも甘いも知り尽くした多彩なシンセサウンドに圧倒されます。特に前半を占める楽曲の充実度は抜群で、80年代特有のタイトなドラムによってグイグイと引っ張られるかのようです。しかし、その一言で「かっこいい」サウンドを支えているのがプログラマーの深沢順で、彼のプログラミングによる貢献は非常に大きく、その後原田のダンサブル路線の核となっていきます。もちろん、原田本人のマルチアーティストぶりは本作において際立っており、持ち前のポップセンスが存分に生かされた楽曲と表現豊かなヴォーカルスタイルだからこそ、このサウンドデザインが生きているのだと思います。そして、本作を含め「Doing Wonders」「Urban Game」という作品クオリティに関して全盛期とも言えるダンサブル路線の名盤が80年代末まで続いていくことになるのです。
<Favorite Songs>
・「ORIENTAL KISS」
ミニマルなシーケンスにいかにもデジタルなキラキラシンセ、ジャストなリズムキープが気持ちよい本作随一の名曲。作品全体のクールな質感を如実に表現しており、Aメロの緊張感などは非常にセンスを感じます。矢口博康のサックスプレイもさすがの安定感です。
・「永遠を感じた夜」
パワフルなドラムサウンドがインパクト十分なシングルカット曲。オケヒットを混ぜたようなスネア音色や2番Bメロに現れる幻想的なシンセ音色などもこだわりを感じます、そしてしっかりサビではキャッチーに持っていくポップセンスがニクいです。
・「SUBWAYの夜明け」
本作中最もスピード感がありファンキーなエレクトリックPOPS。音の分離がはっきりした凝ったシンセフレーズと音色が素晴らしい。数あるエレポップバンドでもなかなか太刀打ちできない貫禄のあるサウンドデザインは原田本人の才能であるがゆえんでしょう。
<評点>
・サウンド ★★★★★ (テクノ系アーティストを凌ぐほどの音色センスには脱帽)
・メロディ ★★★★ (定評のあるポップセンスはもちろん上位安定している)
・リズム ★★★★★ (80年代らしいジャスト&タイトなリズムにキレがある)
・曲構成 ★★ (前半部分が完璧なだけに後半でもう1曲激しいのが欲しい)
・個性 ★★★★ (80年代を席巻する原田の打ち込みPOPS路線の代名詞)
総合評点: 9点
原田真二:vocal・keyboards・guitars・drums・percussion・chorus

1.「バンドは金曜日に出来た」 詞・曲・編:原田真二
2.「ORIENTAL KISS」 詞・曲・編:原田真二
3.「永遠を感じた夜」 詞・曲・編:原田真二
4.「SUBWAYの夜明け」 詞・曲・編:原田真二
5.「HEAT DANCING」 詞・曲・編:原田真二
6.「寒がりのVOICE」 詞:安藤秀樹 曲・編:原田真二
7.「MAGICAL HEALING」 詞・曲・編:原田真二
8.「SWAY ME」 詞・曲・編:原田真二
9.「バスルームの沈黙」 詞・曲・編:原田真二
<support musician>
原田末秋:guitar
有賀啓雄:bass
矢口博康:sax
八木のぶお:chromatic harp
金子飛鳥Team:strings
百田忠正:chorus
深沢順:synthesizer programming
produced by 原田真二
mixing engineered by Michael H. Brauer
recording engineered by 内沼映二・平瀬公一
● テクノロジーを巧みに利用しメロディアスかつダンサブルに仕上げたPOPS職人の名盤
10代にして作曲・編曲をこなす弾き語りシンガーソングライターとしてデビューし、数々のヒットを飛ばしアイドル的人気を得るなど、天才の呼び名を欲しいままにしてきた原田真二は、そのきらびやかな才能を持つが故により高い音楽性を求めるために果敢に事務所を独立、自身のバンドであるクライシスを結成し名実共にロックミュージシャンとしての活動を本格化させ、さらなる高みを目指して1981年から米国へ留学します。これが彼の音楽性に大きな影響を与えることになり、帰国後は先鋭的なシンセサウンドを中心としたTECHNOLOGY POPSへと変貌を遂げ、ライブパフォーマンスもよりダンサブルな方向へシフトするなど、もともと持ち合わせている自身の音楽的才能も手伝ってクオリティの高い作品を連発していくことになります。
本作はクライシスを解消し本格的に打ち込み中心のダンサブルサウンドに移行したアルバムで、全編プログラミングされたジャストで強烈なリズムとテクノ・ニューウェーブ出身かと思わせるほど酸いも甘いも知り尽くした多彩なシンセサウンドに圧倒されます。特に前半を占める楽曲の充実度は抜群で、80年代特有のタイトなドラムによってグイグイと引っ張られるかのようです。しかし、その一言で「かっこいい」サウンドを支えているのがプログラマーの深沢順で、彼のプログラミングによる貢献は非常に大きく、その後原田のダンサブル路線の核となっていきます。もちろん、原田本人のマルチアーティストぶりは本作において際立っており、持ち前のポップセンスが存分に生かされた楽曲と表現豊かなヴォーカルスタイルだからこそ、このサウンドデザインが生きているのだと思います。そして、本作を含め「Doing Wonders」「Urban Game」という作品クオリティに関して全盛期とも言えるダンサブル路線の名盤が80年代末まで続いていくことになるのです。
<Favorite Songs>
・「ORIENTAL KISS」
ミニマルなシーケンスにいかにもデジタルなキラキラシンセ、ジャストなリズムキープが気持ちよい本作随一の名曲。作品全体のクールな質感を如実に表現しており、Aメロの緊張感などは非常にセンスを感じます。矢口博康のサックスプレイもさすがの安定感です。
・「永遠を感じた夜」
パワフルなドラムサウンドがインパクト十分なシングルカット曲。オケヒットを混ぜたようなスネア音色や2番Bメロに現れる幻想的なシンセ音色などもこだわりを感じます、そしてしっかりサビではキャッチーに持っていくポップセンスがニクいです。
・「SUBWAYの夜明け」
本作中最もスピード感がありファンキーなエレクトリックPOPS。音の分離がはっきりした凝ったシンセフレーズと音色が素晴らしい。数あるエレポップバンドでもなかなか太刀打ちできない貫禄のあるサウンドデザインは原田本人の才能であるがゆえんでしょう。
<評点>
・サウンド ★★★★★ (テクノ系アーティストを凌ぐほどの音色センスには脱帽)
・メロディ ★★★★ (定評のあるポップセンスはもちろん上位安定している)
・リズム ★★★★★ (80年代らしいジャスト&タイトなリズムにキレがある)
・曲構成 ★★ (前半部分が完璧なだけに後半でもう1曲激しいのが欲しい)
・個性 ★★★★ (80年代を席巻する原田の打ち込みPOPS路線の代名詞)
総合評点: 9点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
コメント
もっと売れてよかったのにな~。
Modern Vision 以降、UARBAN GAMEぐらいまでが文句なしにカッコ良かった。その中でもこのMAGICAL HEALINGは名盤だと思います。特に「ORIENTAL KISS」「SUBWAYの夜明け」の2曲の完成度の高さは異常。パンの使い方が絶妙でサウンドが立体的。こだわりの音職人が天性のメロディーセンスと相まって、とんでもない音楽を作っていたのがこの頃ですね...。もっと売れてよかったのにな~。名盤見つけるたび、嬉しくてコメント入れたくなってしまいます。返信大変ですよね。やりすぎない様に気をつけねば・・(-_-;)
Re: もっと売れてよかったのにな~。
原田真二にも反応していただけるのですね。ありがとうございます。
そう、Modern Vision以降URBAN GAMEまで。この時期がワタシにとっても全盛期です。
当時YMO周辺くらいしか(子供だったので背伸びw)耳に入っていなかったのですが、角松敏生や原田真二を聴いてみて「こりゃえらいことになってるぞ」ということで、ここに至ると言っても過言ではないのです。
実はこのブログがあるのも原田真二のおかげ・・・まあきっかけの1つではあるんですよ。
そう、Modern Vision以降URBAN GAMEまで。この時期がワタシにとっても全盛期です。
当時YMO周辺くらいしか(子供だったので背伸びw)耳に入っていなかったのですが、角松敏生や原田真二を聴いてみて「こりゃえらいことになってるぞ」ということで、ここに至ると言っても過言ではないのです。
実はこのブログがあるのも原田真二のおかげ・・・まあきっかけの1つではあるんですよ。
コメントの投稿