「USER UNKNOWN」 中野テルヲ
「USER UNKNOWN」 (1996 DIW/SYUN)
中野テルヲ:vocal・synthesizer・computer programming・UTS

1.「UHLANDSTR ON-LINE」 詞・曲・編:中野テルヲ
2.「TRANCE-PAUSE ROOM」 詞・曲・編:中野テルヲ
3.「コンダクター・プラス」 詞・曲・編:中野テルヲ
4.「MISSION GOES WEST」 詞・曲・編:中野テルヲ
5.「ウーランストラッセ節」 詞・曲・編:中野テルヲ
6.「RUN RADIO I」 曲・編:中野テルヲ
7.「CALL UP HERE」 詞・曲・編:中野テルヲ
8.「RUN RADIO II」 詞・曲・編:中野テルヲ
9.「RUN RADIO III」 詞・曲・編:中野テルヲ
<support musician>
高橋芳一:UTS (original music device) built
produced by 中野テルヲ
engineered by 吉野彰典・中野テルヲ
● 飛び交うUTSの電子音!孤高のエレクトロニックアーティスト待望のソロ作
純粋なテクノポップユニットになる前の80年代後期P-MODELにおいて鮮烈なデビューを果たし、平沢進との2トップ的な役割を担った中野テルヲは、ケラとのLONG VACATIONを経て独自のエレクトロミュージック道を歩んでいきます。LONG VACATIONとして活動していた90年代から既に電子音中心のサウンドに傾倒する傾向は見られていましたが、ソロ転向後それは顕著なものとなり、P-MODEL時代の盟友であった高橋芳一が開発した自作電子楽器UTS(Under Techno System)を使用した独特なライブアクトで、日本のTECHNOLOGY POPS界に大きな存在感を示しています。もともと平沢進とはタイプというか雰囲気が似ていて、自身の音楽に対するストイックな面は平沢譲りに感もしますが、彼の場合はより電子音に対するこだわりが深く、そのストイックさにさらに拍車をかけているといった印象があります。本作はそんな彼の電子音へのこだわりを見事にPOPSとして消化した興味深い作品です。
非常に電子音に造詣の深い彼だからこそソロ作品ではマニアックな仕上がり(しかもインテリジェンステクノ的な)を予想していたが、意外にも彼の中のPOPS的な側面が強調されたロマンチックな作風のアルバムで、POPSとしての楽曲構成を保ちながらサンプリングや剥き出しの電子音を駆使してサウンドを彩っていく手法をとっています。POPSの楽曲に巧みにシンセ(電子)サウンドを織り込む一般的な打ち込みPOPSの作風とは異なり、あくまで電子サウンドをPOPSとして構築するための楽曲に仕上げる手法は彼ならではのものです。「UHLANDSTR ON-LINE」「RUN RADIO II」といった爽やかさすら感じるエレポップなどリスナーにも配慮した聴きやすさと、「コンダクター・プラス」「MISSION GOES WEST」などいかにもサイエンティスト的なテクノポップが同居し、「ウーランストラッセ節」では他に先駆ける形でヴォーカル変調〜Auto Tuneの流れすら感じさせるロボボイス歌唱(しかもいかにもロボ的な暴走的拍子っぱずれなフレーズ)を大胆にも採用するなど、神経質かつ実験的でありながらこの手の音楽をわかりやすいPOPSとして昇華した見事の作品と言えると思います。本作後の彼が配信を中心に発表された作品集「Dump Request 99-05」のリリース後沈黙を守る非常に寡作な中野ですが、そろそろオリジナルアルバムのリリースを期待したいところです。
<Favorite Songs>
・「UHLANDSTR ON-LINE」
ロマンチックなサンプルストリングスと電子音の混ざり具合が絶妙なミディアムチューン。リバーブの壁で作られた幻想的な音響にに無線音と電子音を絡ませた哀愁POPSで彼の代表曲に仕上がっています。
・「CALL UP HERE」
80年代末に活動休止する前のP-MODELのライブナンバーをリメイクした楽曲。壮大なアナログシンセパッドとドラムンベースのリズムでスピード感のあるテクノポップに進化しています。間奏の狂ったボイス変調は彼らしい演出です。
・「RUN RADIO II」
ランダムノートで作られたと思われるイントロフレーズから歌メロに入る際尾爽やかさがクセになる「RUN RADIO」シリーズの名曲。「UHLANDSTR ON-LINE」と同じ系統の楽曲ですが、彼自身の多重コーラスの使い方など意外と言っては失礼ですが、POPSのツボをよく知っている感がします。
<評点>
・サウンド ★★★★★(こだわりのある電子音を使う独特のセンスと雰囲気は絶品)
・メロディ ★★ (一部の楽曲で見られるロマンチックな側面が新鮮さを増す)
・リズム ★★ (全体を支えるリズムよりちらばった音の緻密な配置が目立つ)
・曲構成 ★★★ (POPS要素が強いとはいえこだわりの電子音の主張は不変)
・個性 ★★★★ (ここまでストイックに電子音をPOPSに昇華した例は少ない)
総合評点: 8点
中野テルヲ:vocal・synthesizer・computer programming・UTS

1.「UHLANDSTR ON-LINE」 詞・曲・編:中野テルヲ
2.「TRANCE-PAUSE ROOM」 詞・曲・編:中野テルヲ
3.「コンダクター・プラス」 詞・曲・編:中野テルヲ
4.「MISSION GOES WEST」 詞・曲・編:中野テルヲ
5.「ウーランストラッセ節」 詞・曲・編:中野テルヲ
6.「RUN RADIO I」 曲・編:中野テルヲ
7.「CALL UP HERE」 詞・曲・編:中野テルヲ
8.「RUN RADIO II」 詞・曲・編:中野テルヲ
9.「RUN RADIO III」 詞・曲・編:中野テルヲ
<support musician>
高橋芳一:UTS (original music device) built
produced by 中野テルヲ
engineered by 吉野彰典・中野テルヲ
● 飛び交うUTSの電子音!孤高のエレクトロニックアーティスト待望のソロ作
純粋なテクノポップユニットになる前の80年代後期P-MODELにおいて鮮烈なデビューを果たし、平沢進との2トップ的な役割を担った中野テルヲは、ケラとのLONG VACATIONを経て独自のエレクトロミュージック道を歩んでいきます。LONG VACATIONとして活動していた90年代から既に電子音中心のサウンドに傾倒する傾向は見られていましたが、ソロ転向後それは顕著なものとなり、P-MODEL時代の盟友であった高橋芳一が開発した自作電子楽器UTS(Under Techno System)を使用した独特なライブアクトで、日本のTECHNOLOGY POPS界に大きな存在感を示しています。もともと平沢進とはタイプというか雰囲気が似ていて、自身の音楽に対するストイックな面は平沢譲りに感もしますが、彼の場合はより電子音に対するこだわりが深く、そのストイックさにさらに拍車をかけているといった印象があります。本作はそんな彼の電子音へのこだわりを見事にPOPSとして消化した興味深い作品です。
非常に電子音に造詣の深い彼だからこそソロ作品ではマニアックな仕上がり(しかもインテリジェンステクノ的な)を予想していたが、意外にも彼の中のPOPS的な側面が強調されたロマンチックな作風のアルバムで、POPSとしての楽曲構成を保ちながらサンプリングや剥き出しの電子音を駆使してサウンドを彩っていく手法をとっています。POPSの楽曲に巧みにシンセ(電子)サウンドを織り込む一般的な打ち込みPOPSの作風とは異なり、あくまで電子サウンドをPOPSとして構築するための楽曲に仕上げる手法は彼ならではのものです。「UHLANDSTR ON-LINE」「RUN RADIO II」といった爽やかさすら感じるエレポップなどリスナーにも配慮した聴きやすさと、「コンダクター・プラス」「MISSION GOES WEST」などいかにもサイエンティスト的なテクノポップが同居し、「ウーランストラッセ節」では他に先駆ける形でヴォーカル変調〜Auto Tuneの流れすら感じさせるロボボイス歌唱(しかもいかにもロボ的な暴走的拍子っぱずれなフレーズ)を大胆にも採用するなど、神経質かつ実験的でありながらこの手の音楽をわかりやすいPOPSとして昇華した見事の作品と言えると思います。本作後の彼が配信を中心に発表された作品集「Dump Request 99-05」のリリース後沈黙を守る非常に寡作な中野ですが、そろそろオリジナルアルバムのリリースを期待したいところです。
<Favorite Songs>
・「UHLANDSTR ON-LINE」
ロマンチックなサンプルストリングスと電子音の混ざり具合が絶妙なミディアムチューン。リバーブの壁で作られた幻想的な音響にに無線音と電子音を絡ませた哀愁POPSで彼の代表曲に仕上がっています。
・「CALL UP HERE」
80年代末に活動休止する前のP-MODELのライブナンバーをリメイクした楽曲。壮大なアナログシンセパッドとドラムンベースのリズムでスピード感のあるテクノポップに進化しています。間奏の狂ったボイス変調は彼らしい演出です。
・「RUN RADIO II」
ランダムノートで作られたと思われるイントロフレーズから歌メロに入る際尾爽やかさがクセになる「RUN RADIO」シリーズの名曲。「UHLANDSTR ON-LINE」と同じ系統の楽曲ですが、彼自身の多重コーラスの使い方など意外と言っては失礼ですが、POPSのツボをよく知っている感がします。
<評点>
・サウンド ★★★★★(こだわりのある電子音を使う独特のセンスと雰囲気は絶品)
・メロディ ★★ (一部の楽曲で見られるロマンチックな側面が新鮮さを増す)
・リズム ★★ (全体を支えるリズムよりちらばった音の緻密な配置が目立つ)
・曲構成 ★★★ (POPS要素が強いとはいえこだわりの電子音の主張は不変)
・個性 ★★★★ (ここまでストイックに電子音をPOPSに昇華した例は少ない)
総合評点: 8点
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