「S-F-X」 細野晴臣
「S-F-X」(1984 テイチク)
細野晴臣:vocal・Yamaha DX-7・Prophet5・Emulator・Kurzweil・Roland TR-909・Roland TR-808・Drumulator・LINN Drum・MC-4 computer programming

1.「BODY SNATCHERS」 詞:細野晴臣・Peter Barakan 曲・編:細野晴臣
2.「ANDROGENA」 詞・曲・編:細野晴臣
3.「SFX」 曲・編:細野晴臣
4.「STRANGE LOVE」 詞:細野晴臣・Peter Barakan 曲・編:細野晴臣
5.「ALTERNATIVE 3」 曲・編:細野晴臣
6.「DARK SIDE OF THE STAR」 曲・編:細野晴臣
<support musician>
西村昌敏:bass
越美晴:chorus
久保田麻琴:voice
SANDII:voice
Peter Barakan:voice
Curtis Knapp:voice
produced by 細野晴臣
mixing engineered by 細野晴臣・寺田康彦
recording engineered by 寺田康彦
● ドラムマシンを執拗に連打!YMO散開後さらなるテクノの可能性に挑んだ意欲作
83年のYMO散開後、細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏の3名はそれぞれのソロワークを通じて自身のアフターテクノ道を一時期邁進していきます。坂本は多彩なゲストを迎えたよりアカデミックな作風のアルバム「音楽図鑑」の後、強烈な肉感的&過激なデジタルポップアルバム「未来派野郎」でテクノ道に終止符を打ちます。高橋は自身の海外人脈を生かしたお得意のUKニューウェーブ作品「Wild & Moody」をリリース後は、日本語POPSの範疇の中でデジタルサウンドを駆使していく方向性を模索していくことになります。そして細野は、さらに密室的色合いを濃くした形でテクノミュージックの限界へ挑んでいくことになります。そうしてリリースされた散開後第1作が本作「S-F-X」です。
声関係を除くとほとんどの機材を細野自身が操った個人志向の最たるアルバムとも言える本作は、そのシンセサウンドもさることながら目立つのはTR808や909、DrumulatorやLINN Drumを駆使したドラムマシンがアルバムのすべてを握っていると言っても過言ではない存在感を放っています。アルバムの構成は歌モノ3曲、インスト3曲で、そのうち1曲はピアノソロ曲ではあるものの、残り5曲は細野作品のどれをとってもこの作品ほど最もリズムというものを重視した作品はないと言ってよいほどの暴れっぷりを堪能できます。それはもちろん前述のドラムマシンのクォンタイズをキメたジャストなリズムの活躍もありますが、サンプラーやディレイ等のS.E.においても非常にリズミカルな処理が施されており、細野自身がテクノの可能性としてリズムの追求にその方向性を見出していたことがわかります。結果的にその限りなくマシナリーな印象から(だからこそラストの「DARK SIDE OF THE STAR」が救いなのですが)みても感じられるように元YMOの3名の中では最もテクノを忠実に追求していたのは細野であったと思われるのです。それは彼らの他人への提供曲を比較してもその印象は強くなるばかりです。
その後、細野はより過激なリズムを追求することに執心し野中英紀や西村昌敏らとF.O.Eを結成しますが、86年にはF.O.Eを終了させテクノ追求の旅の終焉を迎えることになります。
<Favorite Songs>
・「BODY SNATCHERS」
YMO以降のアフターテクノポップを高らかに宣言したハードコアデジタルヒップホップ。21世紀の現在に聴いても笑っちゃうくらい大胆なPCMドラムマシンの使い方に驚きを隠せません。特に後半の怒濤のドラムマシンソロは圧巻の一言です。細野以外では唯一の楽器演奏者であり、細野自身がベーシストであるにもかかわらず起用された西村昌敏(ex.FENCE OF DEFENSE)のプレイにも注目です。
・「ANDROGENA」
いかにも細野的なエキゾチックな香り漂う楽曲。Kurzweilのピアノ音色がフィーチャーされた独特のサウンドには深みがありますが、やはり聴き所は細野&越美晴のヴォーカルに施された複雑かつ大胆なディレイワークでしょう。
<評点>
・サウンド ★★★★ (前作とは違った躍動感あふれる音づくりが嬉しい)
・メロディ ★★ (本来のメロディセンスを隠してまで実験性に挑戦)
・リズム ★★★★★ (チープと言われてもこの大胆なリズム構築は唯一無二)
・曲構成 ★★ (強いて言えばラストの前にもう1曲歌モノが欲しかった)
・個性 ★★★ (YMO余波の中で生まれた細野式過激作として重い存在感)
総合評点: 8点
細野晴臣:vocal・Yamaha DX-7・Prophet5・Emulator・Kurzweil・Roland TR-909・Roland TR-808・Drumulator・LINN Drum・MC-4 computer programming

1.「BODY SNATCHERS」 詞:細野晴臣・Peter Barakan 曲・編:細野晴臣
2.「ANDROGENA」 詞・曲・編:細野晴臣
3.「SFX」 曲・編:細野晴臣
4.「STRANGE LOVE」 詞:細野晴臣・Peter Barakan 曲・編:細野晴臣
5.「ALTERNATIVE 3」 曲・編:細野晴臣
6.「DARK SIDE OF THE STAR」 曲・編:細野晴臣
<support musician>
西村昌敏:bass
越美晴:chorus
久保田麻琴:voice
SANDII:voice
Peter Barakan:voice
Curtis Knapp:voice
produced by 細野晴臣
mixing engineered by 細野晴臣・寺田康彦
recording engineered by 寺田康彦
● ドラムマシンを執拗に連打!YMO散開後さらなるテクノの可能性に挑んだ意欲作
83年のYMO散開後、細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏の3名はそれぞれのソロワークを通じて自身のアフターテクノ道を一時期邁進していきます。坂本は多彩なゲストを迎えたよりアカデミックな作風のアルバム「音楽図鑑」の後、強烈な肉感的&過激なデジタルポップアルバム「未来派野郎」でテクノ道に終止符を打ちます。高橋は自身の海外人脈を生かしたお得意のUKニューウェーブ作品「Wild & Moody」をリリース後は、日本語POPSの範疇の中でデジタルサウンドを駆使していく方向性を模索していくことになります。そして細野は、さらに密室的色合いを濃くした形でテクノミュージックの限界へ挑んでいくことになります。そうしてリリースされた散開後第1作が本作「S-F-X」です。
声関係を除くとほとんどの機材を細野自身が操った個人志向の最たるアルバムとも言える本作は、そのシンセサウンドもさることながら目立つのはTR808や909、DrumulatorやLINN Drumを駆使したドラムマシンがアルバムのすべてを握っていると言っても過言ではない存在感を放っています。アルバムの構成は歌モノ3曲、インスト3曲で、そのうち1曲はピアノソロ曲ではあるものの、残り5曲は細野作品のどれをとってもこの作品ほど最もリズムというものを重視した作品はないと言ってよいほどの暴れっぷりを堪能できます。それはもちろん前述のドラムマシンのクォンタイズをキメたジャストなリズムの活躍もありますが、サンプラーやディレイ等のS.E.においても非常にリズミカルな処理が施されており、細野自身がテクノの可能性としてリズムの追求にその方向性を見出していたことがわかります。結果的にその限りなくマシナリーな印象から(だからこそラストの「DARK SIDE OF THE STAR」が救いなのですが)みても感じられるように元YMOの3名の中では最もテクノを忠実に追求していたのは細野であったと思われるのです。それは彼らの他人への提供曲を比較してもその印象は強くなるばかりです。
その後、細野はより過激なリズムを追求することに執心し野中英紀や西村昌敏らとF.O.Eを結成しますが、86年にはF.O.Eを終了させテクノ追求の旅の終焉を迎えることになります。
<Favorite Songs>
・「BODY SNATCHERS」
YMO以降のアフターテクノポップを高らかに宣言したハードコアデジタルヒップホップ。21世紀の現在に聴いても笑っちゃうくらい大胆なPCMドラムマシンの使い方に驚きを隠せません。特に後半の怒濤のドラムマシンソロは圧巻の一言です。細野以外では唯一の楽器演奏者であり、細野自身がベーシストであるにもかかわらず起用された西村昌敏(ex.FENCE OF DEFENSE)のプレイにも注目です。
・「ANDROGENA」
いかにも細野的なエキゾチックな香り漂う楽曲。Kurzweilのピアノ音色がフィーチャーされた独特のサウンドには深みがありますが、やはり聴き所は細野&越美晴のヴォーカルに施された複雑かつ大胆なディレイワークでしょう。
<評点>
・サウンド ★★★★ (前作とは違った躍動感あふれる音づくりが嬉しい)
・メロディ ★★ (本来のメロディセンスを隠してまで実験性に挑戦)
・リズム ★★★★★ (チープと言われてもこの大胆なリズム構築は唯一無二)
・曲構成 ★★ (強いて言えばラストの前にもう1曲歌モノが欲しかった)
・個性 ★★★ (YMO余波の中で生まれた細野式過激作として重い存在感)
総合評点: 8点
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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