「STAR☆CRAZY」 VIRGIN VS
「STAR☆CRAZY」 (1982 キティ)
VIRGIN VS

<members>
A児:vocal
久保田さちお:guitar・chorus
ツッチーまこと:bass
三科勝:drums
ライオンメリー:synthesizer
ひかる:chorus
リッツ:chorus
1.「トランシルヴァニア」 詞・曲・編:VIRGIN VS
2.「エッフェル塔の歓び」 詞・曲・編:VIRGIN VS
3.「コズミック・サイクラー」 詞・曲・編:VIRGIN VS
4.「X'マス・フィードバック・スペイスマン」 詞・曲・編:VIRGIN VS
5.「ムーンライト・コースター」 詞・曲・編:VIRGIN VS
6.「夢のラジオシティ」 詞・曲・編:VIRGIN VS
7.「星の未来」 詞・曲・編:VIRGIN VS
8.「スターカッスル星の夜の爆発」 原作:稲垣足穂 曲:あがた森魚 編:VIRGIN VS
9.「日本SFジェネレーション」 詞・曲・編:VIRGIN VS
10.「密林熱鍋(クレイジーダンス)」 詞・曲・編:VIRGIN VS
11.「ときめきナインティーン」 詞・曲・編:VIRGIN VS
12.「水晶になりたい」 曲・編:VIRGIN VS
produced by VIRGIN VS・宗像和男
engineered by 五十嵐輝昭
● 前作よりもさらにエスノかつマニアックに進化した本領発揮の2nd
70年代に「赤色エレジー」でデビューしたフォークシンガーあがた森魚が、ニューウェーブムーブメントに呼応して結成したバンドがヴァージンVSです。A児と名乗ったあがたは気心知れたメンバーと共にそれまでのイメージを完全に覆すキュートなパンキッシュとも言えるパフォーマンスを繰り広げ、1stアルバム「Virgin VS Virgin」をリリースします。ニューウェーブへの初期衝動に溢れたこのデビューアルバムは、リリース以前に自主制作にて発表されたあがたのソロ作「乗物図鑑」をプロトタイプとしてバンドサウンドに昇華したポップ&キュート、そしてあがた特有のシアトリカルな構成の楽曲が並ぶ作品でした。そのような会心作の後にリリースされた2ndアルバムが本作ですが、前作の売れ線を狙ったかのようなポップテイストは徐々に後退しており、本来目指していたとおぼしきロックでねちっこい世界観を感じさせる楽曲を並べているのが目を引きます。
もちろん大人気アニメ「うる星やつら」のテーマソングである「星空サイクリング」のアナザーバージョン「コズミック・サイクラー」や「X'マス・フィードバック・スペイスマン」「ムーンライト・コースター」といった1stアルバムのようなポップサイドの楽曲も収録されてはいますが、本作の注目は「トランシルヴァニア」や「星の未来」のようなどこかひねくれた曲調のニューウェーブ楽曲の数々にあります。特に後半の「夢のラジオシティ」から最後にかけて、とりわけ「日本SFジェネレーション」〜「ときめきナインティーン」のアヴァンポップサウンド3曲の流れは圧巻です。その世界観を形成するのが本作にてそのシンプル且つねちっこいフレーズが開花したライオンメリーのシンセワークで、お得意の笑い袋のようなフレーズを始めとして、その容姿と共に他のバンドとはひと味違った個性を表現するのに一役買っています。こと本作に関してはあがたことA児の存在感まで食ってしまっているほどのやりたい放題な仕事ぶりが楽しめます。このバンドの全盛期はこの頃で、その後欲念にレコーディングされながら3年程オクラ入りとなったアルバム「羊ヶ丘デパートメントストア」を最後に活動休止となってしまいました。
<Favorite Songs>
・「X'マス・フィードバック・スペイスマン」
本作の中では比較的ポップ寄りのクリスマスソング。Aメロのメジャーな雰囲気からサビの切ないマイナーメロへの展開が特徴ですが、そのマイナーなサビのフレーズをなぞる荘厳なオルガンはどこかニューウェーブっぽくない印象です。
・「日本SFジェネレーション」
最もスピード感あふれるパンキッシュな楽曲。なんといってもイントロの変拍子シーケンスフレーズが素晴らしい。全体的には歪んだギターに支えられたテンションの高い楽曲ですが、間奏のシーケンスに乗るラップ(!)に漂う先進性に刮目させられます。
・「ときめきナインティーン」
ミディアムテンポの地味な印象ながら不気味な存在感を放つ楽曲。タイトルとは裏腹にシンプルなリズムと奇妙なシンセフレーズが支配するローテンションな展開で、ラストにはダブ的要素まで感じさせるやりたい放題な展開に移行していきます。そしてお得意の笑うシンセフレーズを中心にそれぞれのパートが散り散りになっていくというまさに前衛的で楽しい(でも奇妙な)楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★★★ (1stの能天気さを覆す不気味なシンセフレーズが圧巻)
・メロディ ★★ (後半になるに従って実験的作風に偏りサウンド志向に)
・リズム ★★★ (不思議楽曲も多くベースもねちっこい展開が増えている)
・曲構成 ★★★ (前半少し弱いがいっそ後半の曲調で固めれば歴史的名盤に)
・個性 ★★★ (このバンドの鬼の本性がついに明らかになった1枚)
総合評点: 8点
VIRGIN VS

<members>
A児:vocal
久保田さちお:guitar・chorus
ツッチーまこと:bass
三科勝:drums
ライオンメリー:synthesizer
ひかる:chorus
リッツ:chorus
1.「トランシルヴァニア」 詞・曲・編:VIRGIN VS
2.「エッフェル塔の歓び」 詞・曲・編:VIRGIN VS
3.「コズミック・サイクラー」 詞・曲・編:VIRGIN VS
4.「X'マス・フィードバック・スペイスマン」 詞・曲・編:VIRGIN VS
5.「ムーンライト・コースター」 詞・曲・編:VIRGIN VS
6.「夢のラジオシティ」 詞・曲・編:VIRGIN VS
7.「星の未来」 詞・曲・編:VIRGIN VS
8.「スターカッスル星の夜の爆発」 原作:稲垣足穂 曲:あがた森魚 編:VIRGIN VS
9.「日本SFジェネレーション」 詞・曲・編:VIRGIN VS
10.「密林熱鍋(クレイジーダンス)」 詞・曲・編:VIRGIN VS
11.「ときめきナインティーン」 詞・曲・編:VIRGIN VS
12.「水晶になりたい」 曲・編:VIRGIN VS
produced by VIRGIN VS・宗像和男
engineered by 五十嵐輝昭
● 前作よりもさらにエスノかつマニアックに進化した本領発揮の2nd
70年代に「赤色エレジー」でデビューしたフォークシンガーあがた森魚が、ニューウェーブムーブメントに呼応して結成したバンドがヴァージンVSです。A児と名乗ったあがたは気心知れたメンバーと共にそれまでのイメージを完全に覆すキュートなパンキッシュとも言えるパフォーマンスを繰り広げ、1stアルバム「Virgin VS Virgin」をリリースします。ニューウェーブへの初期衝動に溢れたこのデビューアルバムは、リリース以前に自主制作にて発表されたあがたのソロ作「乗物図鑑」をプロトタイプとしてバンドサウンドに昇華したポップ&キュート、そしてあがた特有のシアトリカルな構成の楽曲が並ぶ作品でした。そのような会心作の後にリリースされた2ndアルバムが本作ですが、前作の売れ線を狙ったかのようなポップテイストは徐々に後退しており、本来目指していたとおぼしきロックでねちっこい世界観を感じさせる楽曲を並べているのが目を引きます。
もちろん大人気アニメ「うる星やつら」のテーマソングである「星空サイクリング」のアナザーバージョン「コズミック・サイクラー」や「X'マス・フィードバック・スペイスマン」「ムーンライト・コースター」といった1stアルバムのようなポップサイドの楽曲も収録されてはいますが、本作の注目は「トランシルヴァニア」や「星の未来」のようなどこかひねくれた曲調のニューウェーブ楽曲の数々にあります。特に後半の「夢のラジオシティ」から最後にかけて、とりわけ「日本SFジェネレーション」〜「ときめきナインティーン」のアヴァンポップサウンド3曲の流れは圧巻です。その世界観を形成するのが本作にてそのシンプル且つねちっこいフレーズが開花したライオンメリーのシンセワークで、お得意の笑い袋のようなフレーズを始めとして、その容姿と共に他のバンドとはひと味違った個性を表現するのに一役買っています。こと本作に関してはあがたことA児の存在感まで食ってしまっているほどのやりたい放題な仕事ぶりが楽しめます。このバンドの全盛期はこの頃で、その後欲念にレコーディングされながら3年程オクラ入りとなったアルバム「羊ヶ丘デパートメントストア」を最後に活動休止となってしまいました。
<Favorite Songs>
・「X'マス・フィードバック・スペイスマン」
本作の中では比較的ポップ寄りのクリスマスソング。Aメロのメジャーな雰囲気からサビの切ないマイナーメロへの展開が特徴ですが、そのマイナーなサビのフレーズをなぞる荘厳なオルガンはどこかニューウェーブっぽくない印象です。
・「日本SFジェネレーション」
最もスピード感あふれるパンキッシュな楽曲。なんといってもイントロの変拍子シーケンスフレーズが素晴らしい。全体的には歪んだギターに支えられたテンションの高い楽曲ですが、間奏のシーケンスに乗るラップ(!)に漂う先進性に刮目させられます。
・「ときめきナインティーン」
ミディアムテンポの地味な印象ながら不気味な存在感を放つ楽曲。タイトルとは裏腹にシンプルなリズムと奇妙なシンセフレーズが支配するローテンションな展開で、ラストにはダブ的要素まで感じさせるやりたい放題な展開に移行していきます。そしてお得意の笑うシンセフレーズを中心にそれぞれのパートが散り散りになっていくというまさに前衛的で楽しい(でも奇妙な)楽曲です。
<評点>
・サウンド ★★★★ (1stの能天気さを覆す不気味なシンセフレーズが圧巻)
・メロディ ★★ (後半になるに従って実験的作風に偏りサウンド志向に)
・リズム ★★★ (不思議楽曲も多くベースもねちっこい展開が増えている)
・曲構成 ★★★ (前半少し弱いがいっそ後半の曲調で固めれば歴史的名盤に)
・個性 ★★★ (このバンドの鬼の本性がついに明らかになった1枚)
総合評点: 8点
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テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
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