「GOLDEN LIFE」 VARIETE
「GOLDEN LIFE」(1986 アルファ)
VARIETE
<members>
有近真澄:vocal
浜田康史:drums
錦織幸也:guitars
鶴来正基:piano・keyboards
山田多理:vari-style
1.「GOLDEN LIFE」 詞:有近真澄 曲・編:山田多理
2.「KAMIKAZE DARLIN'」
詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
3.「JEALOUSY」 詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:鶴来正基
4.「MY GIRL IN HEAVEN」 詞:有近真澄 曲・編:山田多理
5.「お熱いうちに」 詞:有近真澄 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
6.「SOUL ESSENCE」 詞・曲:有近真澄 編:山田多理
7.「甘い生活-La Dolce Vita-」
詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
8.「TARI'S TOKYO」 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
<support musician>
内田健太郎:bass
武山文夫:percussion
小林正弘:trumpet
林研一郎:trumpet
菊地康正:alto sax・tenor sax
武田一臣:kamikaze sax
中西group:strings
前田group:strings
Geno C. Maddox:"fk"DJ
kenneth abrahams-band:"fk"DJ
EVE:chorus
produced by 山田多理
co-produced by 今野雄二
mixing engineered by 寺田康彦
recording engineered by 土井章嗣・寺田康彦
● シャンソンの香りすら漂わせる突然変異のデジタルフレンチPOPSグループの快心作
1990年代にソロアーティストとして、また寺本りえ子とのTV JESUSで活動し、現在は窪田晴男とのエロヒム等で地道に音楽活動を続ける有近真澄が、ニューウェーブの流れを汲む個性的な似非フレンチポップグループ、ヴァリエテ(VARIETE)のメンバーとして、アルバム「in style」でデビューしたのが1985年。デジタリックにフレンチサウンドをコーディネートする謎多きクリエイター山田多理をはじめとする若きセンス溢れるメンバーによるこのバンドは、有近のユニセックスなヴォーカルの印象もあって、当時は異端的な捉え方をされている節もありました。そのような中翌年リリースされた本作では、強烈なフレンチ臭さが漂っていた1stからは格段にポップ寄りにしシフトしたサウンドを聴かせてくれます。優しく繊細なストリングスを基調としたシングル「甘い生活-La Dolce Vita-」は化粧品CMソングに起用されるなどそのポップ性は認められつつあり、その後の活動も期待されてはいたのですが・・・。
全体的な印象はデジタルフレンチPOPSということで間違いなく、気持ち良く歌い上げる高音ヴォーカルはシャンソンを意識しているようにも思えますが、前作ほどのフレンチへの傾倒ぶりは控えめとなり、どちらかといえばアメリカンPOPSの雰囲気さえ漂わせます。タイトル曲や都会的なインスト「TARI'S TOKYO」などヨーロッパのような湿っぽさはなく、カラッとした開放感が感じられる楽曲が多く収録されています。そして前作で大活躍したストリングスに加えて本作ではブラスセクションも豪快なフィーチャーされており、全体的にゴージャスなサウンドに仕上がっている部分も見逃せません。単なる打ち込みを施したおいしいどころ取りの楽曲と思いきや、POPSの贅を尽くした間口の広いサウンドに山田多理のセンスの奥深さが感じられるとともに、若き日の鶴来正基のアレンジ能力も発揮された本作は、ヴァリエテの手数の多さを知らしめる意欲的な作品として評価できると思います。
<Favorite Songs>
・「KAMIKAZE DARLIN'」
武田一臣のサックスの暴れっぷりが心地良いジャングルナンバー。きらびやかなシンセパッドの音色が個性的ですが、淡々としているように見えてノリを生み出しているベースフレーズにも注目です。
・「お熱いうちに」
打ち込みを混ぜたキレの良いブーガルーリズムとクッキリしたブラスセクションとピアノが活躍する彼らお得意のラテン風味のデジタルフレンチPOPS。間奏の不安を煽る転調に次ぐ転調や、アウトロのピアノソロなど見せ場も十分です。
・「TARI'S TOKYO」
どこかで聴いたような都会派シティポップインスト。この異常なパロディ臭さが山田多理の持ち味でもあるのですが、随所に挿入されるブレーキ音などの都会の喧騒音やジャングル音のサンプリングと、EVEのコーラスワークがアクセントとして機能しています。
<評点>
・サウンド ★★ (生ブラスの大胆な導入で打ち込み多用のオケに花を添える)
・メロディ ★ (純粋なPOPSにシフトしたとはいえメロに弱さを感じる)
・リズム ★★ (生と機械を上手く組み合わせたリズムの面白みは不変)
・曲構成 ★ (どうしても全体的に似た楽曲が多くなるのも個性かも)
・個性 ★ (前作よりもこのグループで演奏する必然性はなくなった)
総合評点: 6点
VARIETE
<members>
有近真澄:vocal
浜田康史:drums
錦織幸也:guitars
鶴来正基:piano・keyboards
山田多理:vari-style
1.「GOLDEN LIFE」 詞:有近真澄 曲・編:山田多理
2.「KAMIKAZE DARLIN'」
詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
3.「JEALOUSY」 詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:鶴来正基
4.「MY GIRL IN HEAVEN」 詞:有近真澄 曲・編:山田多理
5.「お熱いうちに」 詞:有近真澄 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
6.「SOUL ESSENCE」 詞・曲:有近真澄 編:山田多理
7.「甘い生活-La Dolce Vita-」
詞:有近真澄・山田多理 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
8.「TARI'S TOKYO」 曲:山田多理 編:山田多理・鶴来正基
<support musician>
内田健太郎:bass
武山文夫:percussion
小林正弘:trumpet
林研一郎:trumpet
菊地康正:alto sax・tenor sax
武田一臣:kamikaze sax
中西group:strings
前田group:strings
Geno C. Maddox:"fk"DJ
kenneth abrahams-band:"fk"DJ
EVE:chorus
produced by 山田多理
co-produced by 今野雄二
mixing engineered by 寺田康彦
recording engineered by 土井章嗣・寺田康彦
● シャンソンの香りすら漂わせる突然変異のデジタルフレンチPOPSグループの快心作
1990年代にソロアーティストとして、また寺本りえ子とのTV JESUSで活動し、現在は窪田晴男とのエロヒム等で地道に音楽活動を続ける有近真澄が、ニューウェーブの流れを汲む個性的な似非フレンチポップグループ、ヴァリエテ(VARIETE)のメンバーとして、アルバム「in style」でデビューしたのが1985年。デジタリックにフレンチサウンドをコーディネートする謎多きクリエイター山田多理をはじめとする若きセンス溢れるメンバーによるこのバンドは、有近のユニセックスなヴォーカルの印象もあって、当時は異端的な捉え方をされている節もありました。そのような中翌年リリースされた本作では、強烈なフレンチ臭さが漂っていた1stからは格段にポップ寄りにしシフトしたサウンドを聴かせてくれます。優しく繊細なストリングスを基調としたシングル「甘い生活-La Dolce Vita-」は化粧品CMソングに起用されるなどそのポップ性は認められつつあり、その後の活動も期待されてはいたのですが・・・。
全体的な印象はデジタルフレンチPOPSということで間違いなく、気持ち良く歌い上げる高音ヴォーカルはシャンソンを意識しているようにも思えますが、前作ほどのフレンチへの傾倒ぶりは控えめとなり、どちらかといえばアメリカンPOPSの雰囲気さえ漂わせます。タイトル曲や都会的なインスト「TARI'S TOKYO」などヨーロッパのような湿っぽさはなく、カラッとした開放感が感じられる楽曲が多く収録されています。そして前作で大活躍したストリングスに加えて本作ではブラスセクションも豪快なフィーチャーされており、全体的にゴージャスなサウンドに仕上がっている部分も見逃せません。単なる打ち込みを施したおいしいどころ取りの楽曲と思いきや、POPSの贅を尽くした間口の広いサウンドに山田多理のセンスの奥深さが感じられるとともに、若き日の鶴来正基のアレンジ能力も発揮された本作は、ヴァリエテの手数の多さを知らしめる意欲的な作品として評価できると思います。
<Favorite Songs>
・「KAMIKAZE DARLIN'」
武田一臣のサックスの暴れっぷりが心地良いジャングルナンバー。きらびやかなシンセパッドの音色が個性的ですが、淡々としているように見えてノリを生み出しているベースフレーズにも注目です。
・「お熱いうちに」
打ち込みを混ぜたキレの良いブーガルーリズムとクッキリしたブラスセクションとピアノが活躍する彼らお得意のラテン風味のデジタルフレンチPOPS。間奏の不安を煽る転調に次ぐ転調や、アウトロのピアノソロなど見せ場も十分です。
・「TARI'S TOKYO」
どこかで聴いたような都会派シティポップインスト。この異常なパロディ臭さが山田多理の持ち味でもあるのですが、随所に挿入されるブレーキ音などの都会の喧騒音やジャングル音のサンプリングと、EVEのコーラスワークがアクセントとして機能しています。
<評点>
・サウンド ★★ (生ブラスの大胆な導入で打ち込み多用のオケに花を添える)
・メロディ ★ (純粋なPOPSにシフトしたとはいえメロに弱さを感じる)
・リズム ★★ (生と機械を上手く組み合わせたリズムの面白みは不変)
・曲構成 ★ (どうしても全体的に似た楽曲が多くなるのも個性かも)
・個性 ★ (前作よりもこのグループで演奏する必然性はなくなった)
総合評点: 6点
テーマ : 本日のCD・レコード - ジャンル : 音楽
コメント
No title
Re: No title
PATTAYAさん、こんばんは。
「TRUEBLUE」のジャケ買いですか。それはそれはポップな・・w
加藤和彦っぽい・・確かにそうですね。ヨーロピアンな雰囲気は通じるものがあると思いますよ。
有近氏作品の中では個人的には1stソロの「Too Too」が断トツなんです。まだレビューしてませんが。
「TRUEBLUE」のジャケ買いですか。それはそれはポップな・・w
加藤和彦っぽい・・確かにそうですね。ヨーロピアンな雰囲気は通じるものがあると思いますよ。
有近氏作品の中では個人的には1stソロの「Too Too」が断トツなんです。まだレビューしてませんが。
No title
>個人的には1stソロの「Too Too」が断トツなんです。まだレビューしてませんが。
うぅ、そ、それは楽しみです、、、早く読みたぃ!!
うぅ、そ、それは楽しみです、、、早く読みたぃ!!
No title
甘い生活-La Dolce Vita- はコセー小林化粧品のCFに使われていましたね。
そのCFでVarieteを知りましたが、CFのcredit が "Variete,甘い生活-La Dolce Vita-" と記してあり、どれがグループ名が分かりませんでした。
その後FM横浜の放送でVarieteなのか、と理解できました。そのときはまだフェデリコ・フェリーニも知りませんでしたが。
恥ずかしながらこの曲は私のテーマソングでした。
そのCFでVarieteを知りましたが、CFのcredit が "Variete,甘い生活-La Dolce Vita-" と記してあり、どれがグループ名が分かりませんでした。
その後FM横浜の放送でVarieteなのか、と理解できました。そのときはまだフェデリコ・フェリーニも知りませんでしたが。
恥ずかしながらこの曲は私のテーマソングでした。
Re: No title
ケビケビさん、こんばんは。
コーセー化粧品CMソングは、JULLANを起用したりとか結構マニアックでしたよね。
ヴァリエテを知ったのは、ポストYMO世代御用達雑誌のTECHIIからでした。
山田多理氏とかアルバムレビューに寄稿してたりしましたし。
当時はフレンチとかそういうのを全く気にせずに、ニューウェーブなグループの1つとして聴いてました。
コーセー化粧品CMソングは、JULLANを起用したりとか結構マニアックでしたよね。
ヴァリエテを知ったのは、ポストYMO世代御用達雑誌のTECHIIからでした。
山田多理氏とかアルバムレビューに寄稿してたりしましたし。
当時はフレンチとかそういうのを全く気にせずに、ニューウェーブなグループの1つとして聴いてました。
No title
当時Varieteの出演した深夜の音楽番組では山田多理は女性下着のデザイナーをしていたと紹介されていました。今は何してるか知りませんが。
Re: No title
音楽番組に出ていたんですね!
当時は全くそんなことはつゆ知らず過ごしておりました。
下着メーカー・・・らしいような気がするのはワタシだけでしょうかw
それにしてもヴァリエテでこれだけ盛り上がるとは思っていませんでした・・・。
当時は全くそんなことはつゆ知らず過ごしておりました。
下着メーカー・・・らしいような気がするのはワタシだけでしょうかw
それにしてもヴァリエテでこれだけ盛り上がるとは思っていませんでした・・・。
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« 「Cutie MANIA」 Cutie Pai l Home l 「mosaic via post」 ことぶき光 »
人に歴史あり。。。
私は、『TRUEBLUE』をジャケ買いして有近さんを知った口なのですが、元々はこーゆー音楽をなさっていたのですね。。。
こちらの記事に触発されて有近さんの音源を漁ってみましたが、、、ありましたね、フレンチPOPS、、、何だか加藤和彦さんっぽくありません?